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第3511回
夜が賑やかになれば朝が来るのも早い
消費をふやそうと思ったら、
お金のない人や働きのない人にお金をあげてはいけません。
お金のない人ほどお金を使わずに貯金してしまうからです。
そのお金を銀行が預って
もっとお金を儲けようと欲張っている人たちに貸して
お金を焦げさせてしまうのです。
ですから、お金を使わせようと思ったら、
お金を使わなかったら税金でとりあげるぞとおどかせばいいのです。
それでも自分のお金だとかくそうとしますが、
自分のお金でない会社の金なら気前よく使うことが考えられます。
たとえば会社の交際費です。
政府では会社が気前よくお金を使うとその分だけ計上利益が減って
税金のとり分が減ることをおそれて、
あれこれ制限をしたり、交際費にも税金をかけたりしていますが、
これくらい人間の心理を勘定に入れない税金のとり方もありません。
自分のお金でないと思って
気前よく会社のお金を使う社用族がおれば、
それだけ夜の商売が繁盛します。
バーのホステスも身入りがふえてホクホクするでしょうが、
タクシーの運転手だって元気が出るし、
夜の商売をやっている人たちのおさめる税金だって
バカになりません。
お金が流れた分だけ流れた先にかかる税金がふえるのですから、
夜の賑やかになった分だけ景気がよくなるし、税収もふえるのです。
それを小学校の修身の先生のような考え方で税金をとるのですから、
税収は減る一方なんです。
私が財務大臣なら、先ず交際費に対する制限をゆるめて、
気前よくお金を使わせます。
税収の減った分だけ
そのお金を支払った先からもらえばいいのですから、
社会全体として見た場合、
夜の仕事がふえた分だけ失業者が減るし、税収もふえます。
その人たちに支払う失業保険が減った上に、
収入のふえた分だけ税金を払ってくれる分もふえるのですから、
国全体としてはマイナスにならないのです。
失業者がふえて治安が悪くなるのと、
夜の女と酔っ払いがふえるのと、あなたならどちらを選びますか。
おとしの方は社用族だった頃が懐しくありませんか。