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JAL再建:銀行団が素案拒否…計画修正不可避に【毎日JP】
http://mainichi.jp/life/money/news/20091020k0000m020088000c.html
日本航空の経営再建を巡り、前原誠司国土交通相直属の専門チーム「タスクフォース」が再建計画素案で巨額の債権放棄を求めたことに対し、銀行団が強硬に反発、計画修正が不可避の情勢となっている。
タスクフォースは10月末の再建計画確定を目指し、金融機関の負担軽減に向けて「企業再生支援機構」の活用も検討するが、銀行団との意見の隔たりは大きく、交渉は曲折が予想される。【小倉祥徳】
タスクフォースは13日、日航に従来計画以上の人員削減や企業年金の支給額削減を受け入れさせる代わりに、銀行団に3000億円規模の債権放棄や債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)などを要請する素案をまとめ、日本政策投資銀行やみずほコーポレート銀行など融資銀行団に提示した。
しかし、債権放棄の要請額は、日航の借入金残高約8000億円の4割近くに達する。
一方で、再建に不可欠なリストラ策では労組やOBとの交渉に進展が見られず、銀行団は「再建の実現性が担保されないまま大幅に借金を棒引きすれば、預金者や株主に説明できない」(大手行幹部)と反発。
主力取引行の政投銀と3メガバンクの幹部は18日、日航本社でタスクフォースのメンバーに「素案をそのまま受け入れることはできない」と通告した。
銀行団の支援がなければ、日航の再建計画は成り立たず、法的整理も視野に入る厳しい状況。
このため、タスクフォースは、銀行団の負担軽減に向けて、支援機構の活用も含めた再建策の見直しに着手。
タスクフォースのリーダーの高木新二郎・野村証券特別顧問らを日航に経営参加させ、リストラの実行に一定の責任を持つ姿勢も打ち出している。
機構に持ち込めば、再建を国が事実上保証する形となるため、日航への追加融資は不良債権とみなされず、銀行側は貸し倒れ引当金を積み増す必要がなくなるメリットがある。
機構の活用案が報じられた19日、日航株価は前週末終値比12円高の113円まで上昇。
3メガバンクの株価も2〜3%上昇するなど、市場にも公的資金投入を催促するムードが出始めた。
ただ、銀行団は「債権放棄額がどれくらい軽減されるかが先決」と厳しい姿勢を崩しておらず、再建策の見直し交渉はギリギリまで難航しそうだ。
◇13日のJAL再建計画の素案
・金融機関に3000億円規模の債権放棄・債務株式化を要請
・公的資金や民間出資で1500億円超の資本増強
・人員削減数を6800人から9000人超に拡大
・西松遥社長は退任。後任は社外から。役員に若手抜てきも
・企業年金支給額を半減
◇その後のタスクフォースの提案
・政府の企業再生支援機構を活用、金融機関の負担を軽減
・タスクフォースのメンバー2人がJAL経営陣に参加
◇JALの主要借入先◇
日本政策投資銀 2346
みずほコーポ銀 759
三菱東京UFJ銀 738
三井住友銀 443
※今年3月末時点、単位・億円、株主向け資料より作成
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JAL再建素案:タスクフォース、譲歩なきリストラ
毎日新聞 2009年10月19日 21時13分(最終更新 10月19日 22時51分)