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概算要求再提出 削減で政治主導の姿示せ【西日本新聞】
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/128810
2009年10月17日 10:42
やはり、省庁を代弁する予算の「要求大臣」から「査定大臣」に一気に変身するのは、容易ではないということか。
鳩山政権がゼロからやり直した2010年度予算の概算要求が再提出され、一般会計の要求総額が95兆円台と過去最大に膨れ上がった。
政権公約に掲げた子ども手当の創設など、目玉政策を優先的に盛り込んだのはいいが、それに見合う削減ができなかったためだ。
鳩山政権は麻生政権の概算要求基準を撤廃し、公約した政策以外は09年度当初予算以下に抑えるよう指示していた。
ところが、公約の一部前倒し実施や公約にない新規政策まで要求された。
総務省の地方交付税増額や厚生労働省の生活保護の母子加算復活など、年末までに検討が先送りされた要求項目も相次いだ。
これらをカウントすれば実際の要求額はさらに増大していた。
税金の無駄遣いを徹底的になくし、国民生活を立て直す。
税金の使い道を子育て・教育、年金・医療、雇用など「コンクリートから人へ」と変える。
鳩山政権が目指す、この方向に異論はない。
しかし、目玉政策を実現するため、すべての予算を組み替え、新たな財源を生み出すという予算編成の方針は、どうなったのか。
これを守り、当初予算より減額したのは、公約の高速道路の無料化を盛り込んだうえ、公共事業関連費を大幅に削減した国土交通省などだけだ。
限られた財源の中で新規事業を始めるなら、既存事業をスクラップするのは当然だ。
各閣僚はもう一度、ゼロから政策の優先順位を厳しく見直すべきだ。
鳩山政権が初めて取り組む政治主導の予算編成は、ここからが正念場だ。
だが、客観情勢はかつてなく厳しい。
09年度補正予算の見直しでは目標とした3兆円に近い額を確保したが、目玉政策に必要な7・1兆円にはまだ遠い。
そのうえ、09年度の税収は景気低迷で当初見込みより6兆円前後も落ち込む見通しという。
さらに雇用対策などの2次補正予算を組めば、必要な財源はもっと膨らむ。
これだけのギャップを埋めるのは至難の業だけに、鳩山由紀夫首相は赤字国債の増発の容認にも言及した。
ただ、鳩山首相は国債増発に国民の反発が強まれば、公約実現を一部断念する可能性も示した。
財政規律を保ち、将来世代にツケを回さないためには、それも選択肢ではある。
しかし、年末までの査定作業で、約束通りに行政刷新会議や財務省が連携し、無駄遣いや不要不急の事業を根絶することが何より先だ。
それなのに、大胆に無駄に切り込むはずの行政刷新会議の陣容は不十分で、作業手順もはっきりしない。
政治主導の明確な姿を示すためにも、ここは鳩山首相が指導力を発揮してもらいたい。
=2009/10/17付 西日本新聞朝刊=
【ワヤクチャ】せめて無利子国債にしてくれ。