★阿修羅♪ > 国家破産65 > 551.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11981920091016
[東京 16日 ロイター]鳩山由紀夫政権が誕生して1カ月。政治主導の統治機構作りが具体的に進行する一方で、政府と日銀の新たな協議方向について水面下で調整が進んでいる。
背景には、経済財政諮問会議の廃止で両者の公式な意見交換の場が1カ月に3回程度から1回に減ったことがあるとみられ、意見交換の機会を増やす方向で検討が行われているもようだ。
鳩山政権で白川方明日銀総裁が出席する政府の会議は、毎月中旬に開催される月例経済報告関係閣僚会議のみ。自・公政権下では、月2回のペースで開催された経済財政諮問会議にも日銀総裁が出席し、おりにふれてマクロ経済情勢の意見交換を行った。
経済財政諮問会議の廃止によって、正式な政府と日銀の意見交換の場は、1カ月に1回となった。この点に関連し、津村啓介内閣府政務官は、新たな協議の方式について調整が進んでいることを記者団に明らかにした。津村政務官は、具体的なことを発表する段階ではないとしながらも、日銀と今後の意見交換のあり方について協議を行っている事実を認めた。
白川日銀総裁は15日に首相官邸を訪問し、鳩山首相と一般的な金融経済情勢について意見交換し、13―14日に行われた金融政策決定会合の内容について首相に説明したことを明らかにしている。津村政務官は、こういう臨時に開かれる会合だけでなく、日銀法に則った形で開催できないか検討していると述べている。
足元でも景気認識をめぐって、日銀が2カ月連続で景気判断を上方修正する一方、政府は16日の月例経済報告で基調判断を据え置くなど、微妙な温度差が表面化しつつあるようにも見える。
「景気は持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある」──。鳩山政権として初めての政府の景気認識は、基調判断こそ据え置かれたが、基調判断の文言に外需や景気対策にけん引された自律性の乏しさを書き加え、景気の水準の低さを根拠に「より厳しさ」を強調した内容となった。
物価判断でも先行き「景気の持ち直しの動きが今後とも弱く、需給ギャップの大幅なマイナスが続くようなことがあれば、デフレに逆戻りする懸念はもっている」(津村政務官)と警戒的だ。
政府・日銀の意思疎通の場がどのような形で具体化するかは、まだわからない。当面は、鳩山政権発足後初の10月13日─14日の日銀決定会合で津村政務官ら政府代表がどのような発言を行ったか、11月5日の議事要旨が待たれる。
また、政府・日銀の景気認識を確認する上では、2010年度と2011年度の実質GDP(国内総生産)やコアCPI(消費者物価指数)の見通しを示す日銀の「展望リポート」(10月30日公表)が注目される。