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間違った意味で使われている「二番底」の本当の意味(KlugView)
2009/10/15 (木) 13:12
日本経済新聞社が10月14日にまとめた「中小企業経営者調査」によると、景気が「二番底」に陥る危険性を感じている中小企業の経営者は、全体の68%になったそうです。また国内景気の現状認識において、「悪化している」と回答する中小企業経営者は、全体の36.5%となり、「拡大している」の割合(20.5%)を上回っています。
2009年9月調査の日銀短観・業況判断DIでも、中小企業・製造業が−52とマイナス幅が大きいですし、先行き見込みについても-44と改善幅が限定的です。中小企業の経営者は、景気の現状を厳しくみているだけでなく、先行きについても悲観的に考える傾向が強い、といえそうです。
少し気になるのが、「中小企業経営者調査」が、今後の景気悪化を「二番底」と表現している点です。エコノミスト業界では、「二番底」という用語には、きちんと定義があり、その定義をもとにすると、「二番底」が発生することは、考えにくいです。
おそらく一般の方々は、「二番底」という言葉は、「景気が回復したけれども、すぐに再び悪化する」ようなイメージ(意味)と思われているのでしょう。しかし、そのお考えは、正確ではありません。「二番底」とは、「景気悪化局面において、回復したかのような状況の後に、景気悪化が本格化すること」という意味です。
仮に、これから景気が悪化し、それが「二番底」だとすると、現時点においても景気は悪化局面にあることが前提となります。しかし、鉱工業生産や景気一致指数などから推察すると、日本景気は、遅くとも今年4月に景気の底を迎え、今年の8月まで景気拡大が続いているといえます。つまり、人々の景況感はともかく、経済指標からは、現在の日本景気は回復局面にある、といえます。
日本景気が回復局面にある以上、今後、仮に景気悪化を迎えたとしても、それは「二番底」ではなく、「次の景気悪化」となります。中小企業経営者が心配しているのは、現在の景気回復局面がすぐに終了し、次の景気悪化局面に突入することだといえます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
「二番底」の正確な定義は?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
景気悪化局面において、回復したかのような状況の後に、景気悪化が本格化すること
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/10/15/007038.php