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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11953120091015
[東京 15日 ロイター]ロイター短観調査と同時に実施した「10月ロイター企業調査」で12月末に期限が到来する日銀の企業金融円滑化策について聞いたところ、「企業金融支援特別オペ」の延長希望は前回調査時(3カ月前)の49%から46%に小幅低下した。
同様に「CPオペ」の延長希望は42%から40%、社債オペは41%から38%にそれぞれ若干下がった。一方で打ち切りと延長の「どちらでもよい」との回答がすべての項目で増加した。前回調査と比較して、期限の延長を望む企業が引き続き全体の4割前後を占めており、大企業の資金繰り環境は改善傾向にはあるものの、そのテンポは緩やかであることを印象づける内容となった。
この調査は、資本金10億円以上の製造業・非製造業(金融を除く)400社を対象にアンケート形式で実施し、企業金融支援策の各項目への回答は225社程度。調査期間は9月24日から10月9日。
具体的な回答をみると、民間企業債務を担保として日銀が金融機関に低金利で貸し出しを行う「企業金融支援特別オペ」については、「予定通り12月末で取りやめてよい」が17%(前回「予定通り9月末で取りやめてよい」が18%)、「再延長して欲しい」が46%(前回「延長して欲しい」が49%)、「どちらでもよい」が38%(前回33%)だった。
「CP買い入れオペ」では、「予定通り12月末で取りやめてよい」が20%(前回22%)、「再延長して欲しい」が40%(前回42%)、「どちらでもよい」が40%(前回36%)だった。
「社債買い入れオペ」では、「予定通り12月末で取りやめてよい」が21%(前回22%)、「再延長して欲しい」が38%(前回41%)、「どちらでもよい」が41%(前回36%)だった。
延長希望は、それぞれの措置で前回に比べ2、3ポイントの低下に留まり、日銀の異例の措置への金融機関の需要が低下している割には、企業からは根強いニーズも示されている。
時限措置の再延長を望む回答をみると、景気先行き不安感のほか、「資金繰りはいまだ厳しく3月末までの延長を期待する」(小売)、「12月末でやめた場合、取引先等への影響がないか懸念」(電機)として、資金繰り不安や取引先への影響が挙げられていた。
一方、CP・社債市場では、低格付け社債を除き良好な発行環境にあるなど、措置ごとに状況は異なっている。そのため「CPや社債買い入れの役割は終えたと見ることができるが、中堅・中小企業に対するサポートを金融機関に促進させる効果が期待できる企業金融支援特別オペは、再延長することが望ましい」(サービス)、「通常の上場企業にとってはキャッシュは余剰気味で、大企業向けのCP・社債オペは通常に戻しても悪影響はない」(小売)として、効果が高い一部のオペのみを再延長すべきとの声も出ていた。
再延長は不要との見方からは「金融市場への積極的な介入は、非常事態以外は極力控えた方が良い」(卸売)、「現在の金融状況は全く正常化されており、特別の金融支援をする必要はない」(電機)として、資金繰りの改善やモラルハザードの懸念が挙げられていた。
日銀の白川方明総裁は14日、企業金融支援策の時限措置などの扱いについて、次回10月30日の日銀金融政策決定会合以降「適切なタイミングで取りまとめて判断する」と述べ、今後の議論が注目されている。
11月末時点の市況見通しについては、日経平均の予想は全体平均で1万0407円、ドル/円は92.23円となった。12月末時点の長期金利(10年国債指標銘柄利回り)は「1.2%以上1.4%未満」が全体の57%と最も多く、次いで「1.4%以上1.6%未満」が32%だった。