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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11940120091014
[東京 14日 ロイター]日銀の白川方明総裁は14日、金融政策決定会合後の記者会見で、コマーシャルペーパー(CP)・社債市場について、低格付け社債を除き、良好な発行環境にあるとし、政策によって支えられている面は後退しているとの認識を示した。
また金融市場が安定を取り戻すとともに、異例の措置として実施している企業金融支援特別オペと通常の共通担保オペの差は小さくなっていると述べた。
<異例の措置、適切なタイミングでとりまとめて判断>
白川総裁は、リーマン破たん後の金融市場の極端な収縮という急性症状に対して導入した措置については「市場機能の回復度合いに応じて見直していくことが適当」としたうえで、各種時限措置の取り扱いについて「それぞれの効果や必要性を包括的に点検したうえで、次回以後の適切なタイミングでとりまとめて判断することが適当という結論になった」と述べた。
異例の措置のうち、CP・社債の買い入れについては「CP・社債市場では低格付け社債を除き、良好な発行環境となっている」としたうえで「政策に支えられている面は後退している」と指摘した。
また企業金融支援特別オペについても「金融市場の安定に大きな効果を発揮してきた」と評価したものの「最近は、市場が安定を取り戻し、特別オペと従来からある共通担保資金供給オペの差は小さくなっている」と指摘。さらに、担保を企業債務に限定していることもあり、CP金利と国庫短期証券の金利の逆転などの歪みが生じていると述べた。
そのうえで「特別オペの特殊な機能が依然として必要とされるのか、特別オペの担保を含む広い範囲の担保を利用し、市場に与える歪みの小さい形で資金供給を行う共通担保オペなどを積極的に活用したほうが有効かつ望ましい局面になっているのかが判断基準になる」との考えを示した。
白川総裁は「通常、出口戦略として議論しているのは、マクロの財政金融政策をどうするか、金融システムの安定化策をどうするかが念頭に置かれている」として、異例の措置の終了が、政策金利の引き上げに直結しないとの考えを示した。
そのうえで「日本経済は、ようやく持ち直しの緒についたばかり。金融政策運営では、持続的な成長経路への復帰を支援するために緩和的金融環境を粘り強く確保していく」との決意を改めて示した。
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11941820091014
[東京 14日 ロイター]藤井裕久財務相は14日午後の会見で、日銀が同日の金融政策決定会合で景気認識を小幅改善させたことに対し、日銀の立場は理解するが、日本経済は全体としてもっと厳しい、と語った。
日銀が12月末に期限を迎えるCP・社債買入措置の延長を取り止めるとの観測が浮上していることに対しては、需要がほとんどないと一定の理解を示した上で、今後の日銀金融政策決定会合で議論が出る可能性があるとの見方を示した。
<日銀のCP・社債買入は応札ほとんどない、いずれ会合で議論に>
日銀は13─14日の金融政策決定会合で、景気の現状認識を前月の「持ち直しに転じつつある」から「持ち直しつつある」に前進させた。
この点について藤井財務相は「窓口を通じた経済・金融情勢の判断、日銀の立場は理解するが、それが経済の全てではない」とし、「(日本経済は)全体としてもっと厳しいとの判断が正しい」と経済状況は日銀の判断よりも厳しいとの見解を示した。
日銀が政策金利を0.1%前後に維持したことに対しては「妥当」と指摘。時限措置として実施しているコマーシャル・ペーパー(CP)や社債の買い入れ措置について、延長を取り止めるとの観測が浮上していることには「(CPや社債は)応札がほとんどない。そういう話がいずれ政策決定会合で出るかも知れない」と述べ、延長取りやめに一定の理解の示した。
<10年度予算編成、国債市場の信認確保が大原則>
15日までに各省庁が2010年度予算の概算要求を提出、予算編成作業が本格的にスタートするが、藤井財務相は「過去の政権の予算には間違いなく甘いものがある」と従来予算への切り込みの必要性をあらためて強調。09年度当初予算からの削減が大原則とし、全体像としては「それにマニフェスト(の新規政策)を加えるイメージだ」と語った。
このため、10年度当初予算の総額は、マニフェスト分を加えて09年度予算を上回る可能性が大きいが、藤井財務相は額について明言を避けた。
その上で、10年度予算の編成に際しては「国債市場の信頼を失ってはいけない。これが大前提」と強調し、「国債増発を極力避ける。国債市場が安定的に動くことを期待した行動をとる。国債市場が異常に跳ねたら問題だ。それを見極めながら予算編成する」と繰り返した。
財政への信認を確保するには財政健全化に向けた具体的な取り組みが必要になるが、藤井財務相は「あらためて(財政健全化の)基準をつくらなければいけない」としながら、目標の策定時期について「今は経済が非常に変動しており、もう少し経済が落ち着いてからになる。(年内策定は)無理だ」と語った。具体的に念頭に置く目標としては、前政権が掲げた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化と債務残高対GDP(国内総生産)比を、あらためて指摘した。