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米TIPSはファンドマネジャー必携−長期的なインフレ懸念くすぶる 10月13日(ブルームバーグ):
米国のインフレ連動債(TIPS)が、ファンドマネジャー必携の債券となっている。
ブラックロックやパシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)、バンガード・グループは、消費者物価指数(CPI)の前年同月割れがアイゼンハワー政権下だった1955年以降最長となっているにもかかわらず、TIPSには投資家の資金が流れ込んでいると指摘する。3社の運用資産は計3兆4500億ドル(約310兆円)。
メリルリンチの指数によると、TIPSの年初来リターンがプラス7.9%に対し、米国債は同マイナス2.8%。その差は97年のTIPS導入以降最大だ。
サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)市場崩壊の打撃を受けた投資家が次の危機として備えているのは。米連邦準備制度理事会(FRB)と政府による計11兆6000億ドル規模の融資・支出・保証プログラムを受けて生活費が大幅に拡大するリスクだ。
インフレは現在のところ落ち着いているものの、投資家は1月以降2倍になった原油相場や過去最高値圏にある金相場、3月以降14.5%下落した主要6通貨対象のドル指数を、危険な兆候と受け止めている。
PIMCOの投信「リアル・リターン・ファンド」(運用資産154億ドル)のファンドマネジャー、ミヒル・ウォーラー氏は「投資家は実に長期的な視野に立ってインフレリスクをヘッジしようとしている」と説明。「それがTIPSに資金が流れている最大の理由だ」と指摘した。
投資収益率は改善
ウォーラー氏によると、リアル・リターン・ファンドの運用資産は今年に入って25%増加。ブルームバーグの集計によると、昨年12月以降の投資収益率は16.5%に達している。PIMCOのインフレ連動債の運用資産は計600億ドル。
TIPSの投資リターンの伸びは加速している。9月は2%と、月間ベースで3月の6%に次ぐ今年2位だった。米国外でもインフレ連動債は同様に好調だ。メリルリンチの指数によると、米国外のインフレ連動債の年初来リターンは7.63%となっている。
バーナンキFRB議長は8日、ワシントンで開かれた会合で、FRBは「緩和的な政策」を長期にわたり継続する一方、「将来的にインフレの問題が浮上するのを防ぐ」ため、金融政策引き締めの準備を整えると言明した。
ヘッジファンド、アーマード・ウルフのジョン・ブリンジョルフソン最高投資責任者(CIO)は「最終的に重要なのは、当局の政策が持続可能なのか、そして米国と世界経済が現在直面する課題をどのように乗り切るかだ」と指摘。「年利1.5%のTIPSなら、良い買い物だろう」と語った。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aFJJqKve6G70