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麻薬と酒に溺れたロンドンのバンカー、金融危機がもたらした再生の道
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aRxXZkBxvA_0
10月8日(ブルームバーグ):ネール・ジュナー氏は、コカインをやめようと決心した瞬間を鮮明に覚えている。2005年12月の寒い午後だった。元株式アナリストの同氏は、首をつるのにうってつけの枝を探してロンドンのリッチモンドパークを歩き回っていた。
同氏は6年にわたる薬物乱用とアルコール漬けの生活で、家庭も、一時は100万ポンド(約1億4400万円)を稼ぎ出した職も失っていた。BTアレックス・ブラウンでのアナリストの仕事も、次に見つけた情報技術(IT)関連ベンチャー企業の仕事も失い、無職だった。「何もかもだめにしてしまった。選択できるのはただ、この枝で首をつるか、あの枝でつるかだった」と同氏は振り返る。
医療関係者によれば、コカインはロンドンの金融街シティーにまん延している。また、コカイン乱用は大量の飲酒を伴うことが多いという。ジュナー氏は金融の世界での高揚した1日の後、仕事で感じたのと同じスリルを味わい続けたくてパブやクラブに通ったと説明する。
「金融取引とコカインは同じような興奮をもたらした。仕事での興奮はそのままビールへ、そしてパーティーへと向けられた。境目もなくつながったエネルギーの塊だった」と語る。立ち直りつつある依存症患者らは、シティーの薬物問題は公然の秘密だと言う。上司は部下が会社のために金をもうけている限り、見て見ぬふりをする。そして最近まで、大金をもうけるのは簡単だった。
電話が殺到
依存症治療ビジネスの幹部らによると、1年前の金融危機の発生以来、バンカーからの電話が殺到している。ロンドンの東64キロメートルにある専門的職業の依存症・精神疾患治療施設のコーズウェイ・リトリートでは、18人の収容人数に対して15人が順番待ちをしている。
コーズウェイのブレンダン・クイン最高経営責任者(CEO)は、「医療従事者らはシティーでの薬物乱用の現状と半端でないコカインの消費量に困惑している」と話す。どうしようもなくなって「助けてください」とすがってくる人間が後を絶たない状況という。
シティーのコカイン汚染の根底にあるのは、低価格で豊富な供給だ。1980年代には自家用ジェット機を乗り回すような大金持ち専用の高価な薬物だったコカインの価格は、英内務省のデータによると1グラム当たり約70ポンドから40ポンドに下がっている。薬物の売人たちがコカインを希薄化する技術の開発や新しい供給ルートの開拓に成功した結果、低価格化が進んだという。国連の2009年の報告によれば、英国でのコカイン使用者数は10年で倍増し100万人に達していた。
酔ったまま会議に出席
国連によると、英国でのコカイン利用は07年がピークだった。これはシティーのボーナスが88億ポンドで過去最高に達した翌年に当たる。英民間調査機関の経済ビジネスリサーチセンター(CEBR、ロンドン)によれば、今年のボーナスはピークから60%以上減って32億ポンドになる見込みだが、それでも安価なコカインを買うには十分だ。
ジュナー氏は、シティーはアルコールや薬物の依存症に寛容だったと話す。「シティーでは私の飲酒癖を誰もが知っていた。酔って会議に出たことも何度かあったが、『あいつらしい』という雰囲気だった」という。
同氏は1999年に、アナリストとして担当していた英出版社イーマップの電子部門立ち上げに協力した。ロサンゼルスとロンドン、ニューヨークを飛行機で飛び回る間に、コカインにのめり込むようになったという。
暗黙の了解
「夕食会に招かれて行くと、その家の主人がチーズを切る板の上でコカインを刻んでいた」と同氏は思い出す。「コカインはロンドンの中流階級での暗黙の了解で、まさにまん延していた」という。
2年前にイングランド南部ドーセットの農園に引っ越して、同氏は救われた。同氏は今、養鶏で生計を立てている。今でも朝6時に起きるが、電車に乗る代わりに鶏にえさをやる。今の年収は10万ポンドに満たないが、再婚した妻との間に最近女の子が生まれた。
ジュナー氏のように劇的に依存症から立ち直る人は少ないが、バンカーの中にはシティーでの報酬減を受けて、シティー生活の在り方に疑問を抱く者が出ていると、ロンドンの精神科医フィリップ・ホプリー氏は語る。同氏も金融機関で働く患者を抱えている。
「コカインや深酒はシティーの文化の一部だ。激しく働き激しく遊び、夢のような巨額のボーナスを受け取る」と同氏は指摘。ボーナスが減額され多くの仲間が職を失うと、そういう生活がそれほど素晴らしくは見えなくなってくる。同氏は、「多くの人が私に、『何てひどい仕事だったのかとやっと気付いた。ボーナスがないなら、こんなに長時間働かないし、こんな人間と一緒には働かないだろう』と言う」と明かした。
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:アムステルダム 木下 晶代 Akiyo Kinoshita 8544 akinoshita2@bloomberg.net
コメント
こういう連中が暴走して、亀井静香氏が言うように本来の銀行業の業務を疎かにしていったのは想像つくだろう。グローバルな時代で、日本も同じこと。紙きれに過ぎない紙幣を大量に印刷して、それを一部の人間にだけ流し込み、多くの大衆を不当に支配してきたという構図。少なくともアメリカとイギリスで、大衆がブチ切れているのが確認されている。
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「嫉妬深い」性格と検察、「冷静な男」と元上司−元HSBCバンカー裁判 10月8日(ブルームバーグ)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a9xe6YI.Ohvw
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http://www.asyura2.com/08/senkyo51/msg/749.html
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