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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=anShnF3dAFCI
【米銀、「90日以上の延滞債権が20%以上」が26行も−18年で最悪】 --- (ブルームバーグ)
10月2日(ブルームバーグ):米国で融資の返済や利払いが90日以上滞っている債権が全体の20%以上となった銀行の数が26行と、18年で最悪の水準となっていることが、最新の調査で分かった。
調査はブルームバーグ・ニュースの委託で、銀行調査会社SNLファイナンシャルが米連邦預金保険公社(FDIC)のデータを基にまとめた。データは6月30日時点。調査によると、このような非稼働債権の割合が半分に近い銀行も3行あった。
FDICは銀行の破たんにより2013年までに1000億ドル(約8兆9500億円)の資金負担が発生すると試算している。FDICは延滞債権を20%以上抱えた銀行に業務停止を命じはしないものの、資本増強や融資圧縮は求め、こうした銀行を抱えるフロリダ、イリノイなど米9州の景気回復の足かせとなる可能性がある。
銀行コンサルティング会社、エリーのバート・エリー最高経営責任者(CEO)は「ゾンビのような銀行が幾つかある」とした上で、「弱い銀行を残しておくのは業界のためにも景気のためにもならない」と指摘した。
今年は既に95行が破たんし、FDICの資金は逼迫(ひっぱく)。FIDCは加盟銀行に3年分の保険料先払いを提案した。
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:アムステルダム 木下 晶代 Akiyo Kinoshita akinoshita2@bloomberg.net Editor: Fumihiko Kasahara記事に関する記者への問い合わせ先:James Sterngold in New York at jsterngold2@bloomberg.net;Linda Shen in New York at lshen21@bloomberg.net;Dakin Campbell in San Francisco at dcampbell27@bloomberg.net.
更新日時: 2009/10/02 15:46 JST
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(コメント)
いまだに、不良債権を抱えた銀行はブッツ潰してしまえ・・・という人もいるようですが、金融と経済が紙幣の裏オモテの関係にある事が分かっていないようです。
結果的にそれは、コイズミ時代に外資に安く売り飛ばすためのプロパガンダだったのですが。
結論を言うとゾンビ米銀は「お父さん」状態ですが、一定の規模以上の金融機関は破綻させないでしょうし、できるだけ破綻をさせない方向で処理していくと思われます。
また、資金繰りが続く限り金融業は絶対に破綻しません。当局が資金供給を続ける限り持ちます。
金融機関のペイオフを伴う破たん処理は、取引先の連鎖的な破綻処理を招き、経済の規模に比べて大き過ぎる損失を産む為です。
大きすぎる損失は「経済活動の水準」を必要以上に低下させ、「回復過程」に入るのが早まっても、もとの水準に戻るまでには相当の時間を要します。
破綻させる方が景気回復が速いと言うのは、言葉のマジックです。プラス成長に移るまでの時間が短くとも、もとの水準に戻るのに到達するまでの期間が長くなれば、結局は弱者がババを引くだけです。
※デフレ経済で実質経済成長がプラスというマジックのバカ・バカしさは良くお分かりでしょう。
金融機関の破綻による景気への影響を隔離できれば、理屈の上では破綻処理の方が景気が早く回復すると言われていますが、現実には完全に隔離する事はできません。不可能です。
破綻処理を行なうと、不良債権が20%だとしても20%の清算コストでは絶対に処理できません。おそらく40%−50%の清算処理コストがかかるはずです。
また、破綻・倒産の連鎖防止まで考えると、景気回復まで持たせる方が現実的です。
ちなみに今だから言えるのですが、バブル破綻時には今の米銀よりももっと酷い状態の金融機関もゴロゴロしていました。破綻処理、救済合併された金融機関もありましたが、大多数は時間をかけて復活しました。
小泉政権時代には国内の金融機関を多数、破綻させ処理しましたが、破綻処理が、その後の失われた10年の主な原因であると私は確信しています。(その理由は改めて書くつもりです。)
特に中小零細企業や勤労者がお金を銀行から借入しにくくなった事と景気低迷は密接に関連しています。
マネタリスト的な視点かもしれませんが、現代では金融と景気は密接に繋がっています。
私はケインズ主義とマネタリスト的視点のどちらが正しい等といった神学論争は嫌いです。
机上の空論では、今生きている人を救済できません。