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米指標悪化で世界景気に二番底懸念、日本株も資金流出 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-11768420091002 [東京 2日 ロイター] 米経済指標の悪化を背景に、世界的な景気の二番底への思惑が高まってきた。日経平均は大幅に続落して9800円台を割り込み、長期金利は1.255%まで低下している。輸出依存の日本株の構成が直ちに変わらない以上、米経済の先行きがあやしくなれば、日本株からマネーが流出する構造が続きそうだ。 <短期筋に加え、個人・国内機関投資家も株売り> 2日の株式市場では、前日の米株が大幅安となり、幅広い銘柄に売りが先行した。商品投資顧問業者(CTA)などの短期筋による先物売りのほか「個人や国内機関投資家などの投げ売りが出ている。米マクロ指標の改善鈍化がマインドを冷ましている」(準大手証券エクイティ部)という。 米株安のきっかけは、ISM製造業景気指数や新規失業保険申請件数などの弱い内容だった。特に9月ISM製造業景気指数は、前月の52.9から52.6に低下。拡大・縮小の分かれ目となる50は依然上回ったものの、事前予想を大幅に下回り、市場に失望感が広がった。「ISM指数は政策効果のはく落もあり、今後伸びが鈍化する可能性がある。米株価はこれまでマクロ指標を受け、期待先行で上昇してきたが、今後調整に入ってもおかしくない」(みずほ総研・シニアエコノミストの武内浩二氏)との指摘も出ている。 また、立花証券・執行役員の平野憲一氏は「米国の経済指標が予測を下振れ始めたことを嫌気して米株の上値トライの機運が後退し、日本株も売りターゲットとなっている」と指摘。その上で「日本株単独の市場環境をみても、企業業績のV字回復の可能性が低くなってきたとの見方が広がる一方、決算ピークを過ぎた海外のファンドマネーが安全資産にシフトし、日本株に戻ってこない可能性がある。ファンダメンタルズ、需給ともに正念場で、残念ながら強気になれない。日経平均は当面、9750円の攻防となるが、それを大きく下放れると9500円が視野に入ってくるだろう。今年の高値はすでについた可能性は5割程度に高まったのではないか」と予想する。 だが、投資マネーが株離れを本格化させたわけではないとの声もある。大和証券・投資情報部長の多田羅信氏は「世界的な低金利が継続し、原油など一部の国際商品市況は高値を維持している。株式市場には短期的なリスク回避の動きが出ているものの、投資マネーが本格的に流出しているわけではないだろう」とみている。 同氏は来週からスタートする米7―9月期決算を見極めながら、日経平均は9700円前後での値固めを予想。「ミクロの回復が確認できれば7月の底入れパターンと同様に日米とも株価は反転する可能性がある」と話している。 <中期債売り/長期債買い、金利曲線はフラット化> 円債市場では、国債先物が一時前日終値より36銭高い139円67銭まで買われ、3月23日以来の高値圏に突入した。市場参加者によると、2日午前の取引で観測されたフローは、1)年金勢や銀行勢の長期買い、2)中期ゾーンでの入れ替え、3)海外ファンドの先物買い──など。 2年ゾーンから10年ゾーンにかけた金利差が縮まり、イールドカーブの形状は同ゾーンでフラットニングした。外資系金融機関の債券ディーラーは「益出し狙いで中期売り/長期買いのオペレーションが入りやすくなっており、しばらくカーブにはフラットニング圧力がかかりそう」と話した。 米雇用統計や6日の10年債入札を控え、取引一巡後は動意が薄らいだ。ジリジリと長期金利はていかしているものの、市場には「金利低下を目指すかどうかは、米雇用統計後の米債の反応や来週の10年債入札次第だが、景気二番底シナリオが明確になったわけではなく、一方向的な金利低下は続かないのではないか」(ドイツ証券・チーフ金利ストラテジストの山下周氏)との見方もある。 <ドル広範に買い戻し、キャリー取引を一部圧縮か> 外為市場では、売り地合いの続いてきたドルが広範に反発。ユーロ/ドルが1.45ドル前半と3週間ぶり安値を更新したほか、豪ドル/米ドルも1日につけた1年1カ月ぶり高値から200ポイント弱反落。前月17日に1年1カ月ぶり安値を更新した米ドル/南アフリカランドが2%超急伸し1カ月ぶり高値まで切り返し、米ドル/メキシコペソも「まとまった買いがあったとの観測」(外銀)に2%弱の上昇となった。全般的に「ドルキャリー(取引)が巻き戻された」(都銀)という。 ドル買い戻しのきっかけとなったのは、予想を下回る米指標や米株の大幅な下落、最近のユーロ高に警戒感を示した欧州中央銀行(ECB)高官発言など。 ただ、市場では下げが長期化していたドルの買い戻しや、じり高が続いていた米株の反落は、今夜発表の9月米雇用統計や週末にイスタンブールで開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に向けたポジション調整だった可能性があるとの声も少なくない。「テクニカル的にも調整が入りやすいタイミングだった。ECB幹部発言はG7への影響やその後も続くかが気になるが、少し見極めの時間が必要」(外銀のチーフディーラー)との声が出ている。 |