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(回答先: 日経平均反落、海外勢が日本株売りを継続 投稿者 gikou89 日時 2009 年 10 月 01 日 23:49:50)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091001-00000562-reu-bus_all
[東京 1日 ロイター] 小売り各社が進める低価格戦略が収益を圧迫している。デフレの深刻化が企業収益を圧迫、雇用や所得の回復を遅らせ、消費にも悪影響を及ぼすという悪循環に入りつつある。
各種政策効果により、一時的に個人消費に明るさは出ているものの、可処分所得減が直撃する来期は、価格低下と需要減が企業収益に一段と悪影響を及ぼしそうだ。
<販売価格低下が小売りの業績を直撃>
1日に発表された3―8月期のセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>の決算では、傘下の総合スーパー(GMS)、イトーヨーカ堂が43億円の営業赤字に転落した。上期で66億円のコスト削減を実施したものの、販売価格下落に仕入原価の低減が追い付かなかったという。イトーヨーカ堂の粗利益は、前年同期比1.3ポイントも悪化。村田紀敏社長は「デフレ的な要因が強く、販売価格が大きく下落している。価格への対応はやっているが、収益力という面では、仕入れコストダウンが遅れている」と述べた。
販売価格の下落の企業収益への影響は、1日発表の9月日銀短観からも読み取れる。販売価格判断DIは、大企業製造業がマイナス19、先行きもマイナス19、非製造業がマイナス25、先行きはマイナス19と引き続き、下落方向で見ているのに対し、仕入れ価格判断DIは、大企業製造業でゼロ、先行きはプラス6、非製造業はマイナス2、先行きはプラス4と上昇基調になっている。クレディ・スイス証券では「足下、仕入れ価格判断の上昇ペースが速く、企業業績の圧迫要因となっている。先行きについては、製造業加工業で販売価格判断の『下落超』幅が拡大しており、デフレ圧力が高まりつつあることを示唆している」と分析している。
<政策効果の後退で個人消費の先行き不透明>
9月末に公表された8月の全国コアCPI(生鮮品を除く総合)は前年比2.4%低下して、4カ月連続で過去最大の下落率を更新した。ただ、こうした経済指標以上に、物価下落は深刻化している可能性がある。総務省によると、CPIの調査対象店舗や品目は毎月見直しているものの、PBは「十分には反映できていない」(総務省関係者)。セブン&アイやイオン<8267.T>が先行したPBは、中堅スーパーや百貨店にも拡大。PBの価格に押されるように、ナショナルブランド(NB)の価格も引き下げ方向となっており「タイムラグを置いて、CPIにも影響を与える可能性がある」(外資系証券アナリスト)。
日銀では、4月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)のなかで、食料品について、家計調査から計算した購入単価とCPIの比較を行っている。この調査によると、値上げが相次いだ08年もCPIの上昇ほどに購入単価は上昇しなかった一方、今局面では、CPIに比べて購入単価の下落が大きくなっている。「こうした傾向は、食料品以外にも広がっており、節約志向は一段と強まっている」(日銀関係者)とみている。
第一生命経済研究所経済調査部の熊野英生氏は「日銀短観で非製造業で予想よりも改善の動きが広がっているのは、麻生政権時から実施してきた公共事業、エコカー・エコポイント、定額給付金など政策効果が予想以上に浸透しているため」とみている。こうした施策のほとんどは来年度にはなくなり、可処分所得の減となって、消費者の財布を直撃する。
セブン&アイHDの村田社長によると、夏のボーナスが大幅減になったことで、消費者は一層生活防衛意識を高め、それに対応して、日用品などの価格下落も顕著になったという。冬のボーナスも減少が予想される中、政策効果の消滅などと併せ、価格引き下げ競争を需要増でカバーすることは期待薄の状況にあり、小売り企業の収益には厳しい環境が続きそうだ。
(ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)