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藤井発言ではなくG20合意がきっかけのドル安の流れ(KlugView)
2009/09/29 (火) 17:30
G20(20カ国・地域首脳会議)が終了し、ドル円の下落基調が強まっている感があります。マスメディアの報道では、こうしたドル円の動きを説明する理由として、日本の民主党政権、とくに藤井財務大臣の発言を指摘する声があるようです。
藤井財務大臣は、ガイトナー米財務長官との会談で、「通貨安政策に私は反対だ。円はそのように対応する」と述べ、民主党政権は円高への抵抗感が薄いとの見方が強まった、と報道されています。
こうした報道があったためか、その後の藤井氏は、やや弁解じみた発言を重ねています。昨日(9月28日)の講演では、「円高になるのをそのまま放置しろとは一言もいっていない」と発言したほか、29日午前の閣議後の会見でも、為替が異常に動いたら国益に反するとした上で、「しかるべき措置を取る」と発言しています。この発言は、マスメディアによると、為替介入を示唆した発言とされています。
ただ、ドル円の下落基調が強まっているのは、単に藤井財務大臣が、円高を容認するかのような発言をしたためではなく、G20という世界会合の場で「ドル安は仕方がない」という合意が形成されたためと考えるべきでしょう。藤井財務大臣の当初の発言も、G20での合意を前提としたもので、おそらく藤井財務大臣は、まさか自分の発言がドル円下落の原因とされるとは思っていなかったでしょう。
G20の声明を振り返ってみましょう。声明で興味深いのは、以下のフレーズです。
・多くの国は内需を拡大させて不均衡を軽減し、幾つかの国は貯蓄を更に増加させる必要がある。
一般的にいわれていることは、内需を拡大させるのは日本と中国、貯蓄をさらに増加させるのは米国、ということです。言い換えれば、日本と中国は米国への輸出を控え、米国は日本や中国からの輸入(消費)を控える、といえます。
日本と中国は、対米輸出を拡大させるとともに、対米輸出で得たドルを米国に還流させることで米国のファイナンスを支えてきました。
対米輸出を控えるということは、ドルを米国に還流させることを控える、という意味でもあります。また、米国が輸入を控えるということは、ドル高政策の必要性が低下していることを意味します。こうした整理を踏まえれば、G20後にドル安の流れが強まるのは、さほど不思議なことといえないわけです。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
藤井財務大臣が為替介入を示唆したとされる
発言をしたのはいつ?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
9月29日の閣議後の会見
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/09/29/006856.php