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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003001&sid=apOEI8jTYOgw&refer=commentary
【オバマ政権下の米株高は続く、投資資金3兆5000億ドルが待機】---(ブルームバーグ)
9月28日(ブルームバーグ):米投資家がマネーマーケットファンド(MMF)に待機させている資金が3兆5000億ドル(約310兆円)に達しているのを受け、ファンドマネジャーの間では、オバマ政権下の株高は今年いっぱい続くとの見通しが強まっている。
ファンド業界団体インベストメント・カンパニー・インスティチュート(ICI)とブルームバーグの集計データによると、MMF残高は今年に入って11%減少したにもかかわらず、投資家の待機資金はS&P500種採用企業の純資産の73%相当と、2007年の強気相場のピーク時(62%)を上回っており、投資余力の強さを裏付けている。
S&P500種は3月9日以降これまでに54%上昇。米政府や連邦準備制度理事会(FRB)が、過去70年間で最長のリセッション(景気後退)に対処するため、計11兆6000億ドル規模の融資・支出・保証を実施したことや、FRBが政策金利をゼロ付近に維持していることが背景にある。
投資余力のある投資家が上昇観測を強めていることから、米国株は上値を伸ばすと予測するのは、ハリス・プライベート・バンクのジャック・アブリン最高投資責任者(CIO)だ。
アブリン氏は23日の電話インタビューで「大規模な流動性が待機している」と指摘。 「待機資金の再投資は株価上昇につながる可能性がある」と語った。
オバマ大統領就任後の株価上昇率は、新政権誕生後の同期間としては、フランクリン・ルーズベルト政権以来の高水準だ。
エコノミストらが7−9月期の成長率見通しを当初のほぼ6倍の2.9%に引き上げるなか、S&P500種は新政権誕生後これまでに30%上昇した。
ブルームバーグ集計のエコノミスト予想によると、来年の成長率見通しも2.4%と、政権誕生時の見通し(2.1%)から引き上げられた。
豊富な流動性
ICIによると、米国のMMFは、大恐慌以降最悪となった2007、08年の金融危機時の買い越し額が計1兆4500億ドルに上った。この結果、今年1月14日終了週の残高は過去最高の3兆9200億ドルを記録。その後はこれまでに4395億ドル減少している。
セントルイス連銀が発表している通貨供給量の指標の1つ、MZM(マネー・アト・ゼロ・マチュリティ:現金や銀行預金、MMFを含む)は今月9兆5500億ドル。
ブルームバーグのデータによると、これはS&P500種の採用企業の合計時価総額(9兆2200億ドル)を上回る水準だ。1999年以降のMZMの平均は、S&P500種の合計時価総額の62%となっている。
キャップ・ウエストのイブ・カルパンティエ氏は「流動性が豊富だ」と指摘。
「株式は今後数カ月にわたり、投資先の有力候補になるだろう」との見通しを示した。
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 柴田 広基 Hiroki Shibata hshibata@bloomberg.net Editor:Keiko Kambara記事に関する記者への問い合わせ先:Lynn Thomasson in New York at lthomasson@bloomberg.net ;Michael Tsang in New York at mtsang1@bloomberg.net .
更新日時 : 2009/09/28 11:36 JST