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【IMFのSDR推進による世界通貨創造は米国支配層の陰謀か・・・・・】
まずは以下の記事をお読みください。
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出典 http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=apqe93TMnKoc&refer=jp_news_index
【世銀総裁:主要準備通貨としてのドルの地位は当然ではない】------ (ブルームバーグ)
9月27日(ブルームバーグ):世界銀行のゼーリック総裁は28日、米ジョンズ・ホプキンズ大で講演し、米国が世界の主要準備通貨としてのドルの地位を当然のものと受け止めるべきではないとの考えをあらためて示す。
世銀が事前公表した講演テキストの抜粋によると、総裁はまた、新興国の影響力が高まるなか、国際経済の秩序で「次の大きな変化」が進行中だとの見解を表す。
中国やロシアは、ドルに代わる世界の主要準備通貨を繰り返し求めている。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は、オバマ米大統領が就任した1月以降これまでに11%下落した。
米政府の景気対策に伴う財政支出が拡大するなか、今年度の財政赤字が1兆6000億ドルに達するとみられていることなどが背景にある。
ゼーリック総裁は各国に対し、経済成長の持続確保のための協力体制の強化や、世界でなお16億人が電気のない生活をしている事実を認識するよう求める方針。
原題:Zoellick Says U.S. Dollar’s Primacy Not a Certainty(Update1)
-- Editors: Joe Sobczyk, Jim Rubin.
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 柴田 広基 Hiroki Shibata hshibata@bloomberg.net Editor:Eiji Toshi
記事に関する記者への問い合わせ先:Daniel Whitten in Washington at dwhitten2@bloomberg.net .
更新日時 : 2009/09/28 07:09 JST
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(コメントとSDRへの切替についての陰謀論的な解説と予想)
IMFは自分の持つSDRを世界通貨にしたいのでしょう。
もともとIMFは、ケインズが世界の通貨問題を解決し、自身の提唱したバンコールを世界通貨にする為に設立されたと言われています。
IMFは過去にも、過剰発行となっていたポンドからドルに機軸通貨を移行する作業に関わっています。
ポンドからドルへの基軸通貨の移行においては、それまでポンド経済圏であったインド等の対する英国の巨大債務問題の解決が必要とされていました。
現在のようにアメリカが日本、中国、韓国などに対して巨額の累積債務を負っているのと同じ状況です。
ポンドからドルへの機軸通貨の移行では、IMFが英国とインド等の間に入りインドからポンド建て・英国向け債権を買い、代価をドルで支払う形で解決されました。
英国は短期債務から解放され、代わりにIMF向けの長期債務を負う事となりました。これによって英国のデフォルトは回避されることとなったのです。
これに米国の陰謀が仕込まれていたというのが通貨問題の専門家の通説です。
それは次のようなものです。
・・・この仕組みにはポンドの膨大な流通量をそっくりドルに入れ替えてしまうマジックが隠されていた。
インドはこの仕組みを利用することによって自動的にポンド経済圏を離脱して安定的なドル圏へ入ることができる。
新たに手にしたドルの商品購入先は、当然ドルであるため米国へも向かう。
米国は巧妙でかつ英国以上に狡猾であった。
老獪な英国を相手にかくも高等な外交交渉を展開しても米国の手腕はすぐれていた。
出典 http://ameblo.jp/chikarablog/entry-10095394172.html#main 【国際通貨物語(その2)】 通貨の興亡
この手法はそっくりSDRに適用できます。
1.IMFはSDR建て債券を発行し、その債券を外貨準備として新興国をはじめとする世界各国が引受ける。そしてその流通量を拡大する。(IMFの資金確保)
2.IMFは世界各国にSDR建ての国債の発行を求める。あるいはSDR建てで債権の発行を促す。当然、米国もSDR建てで長期国債を発行する。(SDRの流通量の拡大)
3.加盟国はSDR建ての国債を喜んで引受ける。(ユーロ建てよりも人気が出る事でしょう)
※SDRの構成割合が最も高いのはドルであり、ドルとSDRは不可分の関係ですからアメリカのデフォルトは回避されます。
4.アメリカは不足する資金をIMFからドル建て国債をバックにSDR建てで調達する。
※結果的にドルとSDRは交換(スワップ)され、アメリカの負債はIMFの世界に対する負債に切り替わる。
5.時間が経過するにつれ、アメリカのドル建て国債による負債はIMFに対する長期負債に切り替わり、通貨バスケットの構成比の段階的な見直しにより、ドル価値のデバリュー(減価)は段階的かつ制御的に進む。
6.SDRのような仮想合成通貨を大量に発行するメリットは既存の決済システムをそのまま残す事ができる点です。
SDRを用いる事でその構成通貨にいつでも交換できます。
つまり実際の為替介入や決済システムはそのままにしておく事ができる点です。
流通量が拡大し銀行間の通貨取引で大量に用いる事ができるようになった時点で、ペーパー通貨なり、金属コインを発行すれば良い。
これはマジックです。
SDRは合成通貨でその構成はドルが主力ですから、陰謀説ではありませんが、結果的に準ドル通貨圏が以前にも増して広がる事が予想されます。
推進を希望するメンバーを見ると、準ドル通貨圏がロシアや中国、韓国、中南米にまで広がる事が予想され、それは今まで以上に米国の経済圏が広がる事につながります。
IMFは機軸通貨の特権を保有し続け、その主導権はアメリカが握る。
いずれにしろ、このシナリオで最も大きな課題はIMFの資金力です。アメリカにすれば肉を切らせて骨を切る結果となり、自国通貨の実質的な価値下落(デバリュー)による債務問題の軽減とデフォルトの回避、機軸通貨の切替による通貨制度の混乱までがすべて回避できます。
ドルの対抗馬であるユーロにしてみれば絶対に面白くないでしよう。