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http://www.asahi-net.or.jp/~VB7Y-TD/210926.htm.
ピッツバーグでのG20が開催している間に、ドルが下落している
が、これは米経済戦略の変更である。 Fより
ドルが下落して、89円/ドルになった。米国がG20でも「世界
経済の不均衡」の是正を主張している。これに対して、日本も中国
も同意したことで、G20での合意となり、その相互監視機関を置
くことになっている。G20で、米国は金融規制強化という議題で
はなくて、経済問題にシフトさせている。
もちろん、EUやアジア諸国からの要求事項である金融関係者の報
酬規制や金融資本増強などの規制はするが、一番問題である投資銀
行と普通銀行の分離とか、投資銀行やファンドの商品取引での規制
は議論されなかった。金融規制強化を早く済まして、世界経済の不
均衡是正に向けるように仕組んだように感じる。
米国FRB、財務省ともに、金融危機は終わり、出口戦略に移って
いる。出口戦略では金融緩和処置の解除を中心に議論をしているが
、ガイドナー財務長官やバーナンキFRB議長などは、国民の貯蓄
率向上や次の産業育成などにシフトしている印象を受ける。
そうしないと金融業以外の雇用が生まれない。金融業は残念ながら
、少数精鋭であり、大多数の国民の雇用を確保できない。多くの雇
用がないとGDPの70%を占める消費活動が上向かない。消費が
上向かないと米国企業の復活もない。
このため、一番良いのが、中国からの輸入品を止めることである。
それにはドル下落をして、大幅にドルの価値を下げることだが、中
国と密約で人民元はドルにリンクしている。このため、ドルを下げ
ると人民元も下がることになる。人民元が下がると、アジア諸国の
通貨も下がるので、米国への輸入品はドルを下げても減らない。
そこで、貿易量の0.4%しかない中国製のタイヤをターゲットに
して輸入制限処置を取ったのである。中国が米国債から徐々に金や
他国通貨にシフトしている。このため、今後、米国債を買わなくな
ると米財務省も見越して、次の手を打つ必要があったのである。
このため、金価格は高騰して1オンス1000ドルの大台を超えた
のも中国が金にシフトしたことでそうなった。このため、IMFが
緊急に金を放出して、高騰した金価格で全量中国に売り払い、金の
高騰を結果的に止めた。
米国は金融政策から産業政策にシフトしたことは間違いない。金融
の儲けを英国、EUに奪われているので、英首相との首脳会談をし
ないで、日本や中国などアジア諸国の首脳と首脳会談をオバマ大統
領はしていた。ヨーロッパの首脳とは首脳会談をしていない。EU
でも東欧はドルキャリーの行き場であり、米国がEUを助ける存在
になっている。逆に言うと米国の利益にならない。
しかし、日本の藤井財務大臣はガイドナー財務長官との会談で円高
容認を伝え、日本は米国債を買わないと宣言している。中国は貿易
依存度がGDPの40%と高いために、人民元をドルリンクのまま
で、切り下げておきたい。このため、米国債を今後もある一定量を
買うようであるが、米国は人民元を切り上げて、輸入を減らし輸出
を増やす必要がある。
このため、米中は今後、経済問題で大きな紛争が起きることになる。
それが、米国がG20で提起した世界経済の不均衡是正という旗で
ある。中国の胡錦濤国家主席は十分、意味を理解していないようで
ある。米国の意図を読んでサミットに出ないと大きなシコリを残す
ように感じる。
さあ、どうなりますか??