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http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-11581320090918
【中国の急速なユーロ買いは望ましくない=欧州委員】---- (ロイター)
[マドリード 18日 ロイター]
欧州連合(EU)欧州委員会のアルムニア委員(経済・通貨問題担当)は18日、外貨準備を分散するために中国が急速にユーロ購入に動けばユーロ高につながり、欧州にマイナスの結果をもたらすとの認識を示した。
同委員は会合で、ドルに代わる主要準備通貨として、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)を採用する中国の案は実現不可能だとの認識も示した。
その上で、世界では外貨準備をドルから通貨バスケットに分散する緩やかな動きが出てくるとみていると話した。
「時間がかかるプロセスだが、そういう方向に進んでいると思う」と述べ、主要準備通貨としてのドルの役割に終止符を打つのは政府ではなく市場だろうと続けた。
ロシアのプーチン首相はこの日、将来の金融安定を確保するためには、世界にとってさらなる準備通貨か、経済的行動に関する国際ルールが必要と指摘。「米国で全世界に向けてドル紙幣が刷られた場合、誰もそれをコントロールできず、問題が生じる」と述べた。
しかしアルムニア委員は、ドル資産が大半を占めている2兆ドル規模の中国の外貨準備について、同国が分散に向け大量かつ急速にユーロを購入した場合、欧州の利益に反する結果がもたらされる可能性があるとの見方を示した。
「中国が外貨準備の急速な分散化を望んだ場合、それを助ける第一候補となるのはユーロであり、ユーロ高につながってわれわれの利益に完全に反する。われわれの利益は中国の利益と一致しない」と述べた。
© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.
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(コメント)
この報道からあきらかになった事は、中国は欧州に対してIMFの「SDR」を世界通貨にするよう、提案していることが明らかになった事です。
しかし、欧州はそれに乗る気は無いと意思表明しました。
報道から読み取れるのはEUとユーロの立場であり、ユーロは「機軸通貨となる事を諦めてはいない」と言う意思表示です。
当然でしょう。なぜなら、EUは通貨・経済だけでなく、政治統合へも進んで行く事が明確だからです。
サブ・プライムショックによる信用バブルの破裂によりユーロの欠点が明らかになり、基軸通貨として流通するには様々な欠点(経済政策、金融・通貨政策を統合的に実行する機関の不在など)がある点が明らかになりました。
しかし、これらの欠点は欧州が政治統合し、その経済圏を拡大する事で数十年の単位では解決できる問題です。
つまり、現段階では、欧州はユーロを機軸通貨、世界通貨とする事を諦めてはいないという事が言えます。
面白いのは、中国をけん制している点です。ユーロを買わないでくれと・・・・・
なぜかは想像が付きます。今ユーロを買われると輸出を中心として景気回復が遅れるからです。
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ところで、中国だけでなく、アジアの各国が協調して米国を支援するように見せて、外貨準備を多様化するとどうなるのでしょうか。
当然、その中にはSDRも含まれます。
ドルの機軸通貨体制は間違いなく長期的には弱まります。
外貨準備が「多様化」すると不便になります。決済システムの問題も発生します。
すると結局どうなるか・・・・・・
結果的にユーロが機軸通貨になるという目標は・・・・・・・ヅブレます。
なぜなら、現在流通しているドルの問題と決済システムの問題が解決できないからです。
過剰流通しているドルの問題は、その受皿にドルなみの流動性を要求します。
これは現在流通している通貨よりも合成通貨のSDRの方が問題解決は簡単です。
(この問題はデリケートなのでこれ以上は書きません。ご了承を・・・・)
大量に保有するドルの価値を維持する事はSDRでしかできません。また、現在のところ、SDRのバスケットで最もウェイトが高いの米ドルなので、これを使ってSDRを推進しつつドルの価値を買い支えます。
表面上は米ドルを支援するように見えて、実際はSDRを推進する・・・・・アジア諸国の生きる道はこれしかないと思うのですが・・・・・・・・できるかな〜〜・・・・・・・根性ねえからな〜〜・・・・・・・・