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【BRICsのIMFへの出資とSDR・・・ロイターニュースとその内容についての嘘っぱちな解説】
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11361620090904
【BRICsがIMFへ800億ドル出資確約、割当額倍増を提案】 2009年 09月 5日 04:47 JST
[ロンドン 4日 ロイター]
ブラジル、ロシア、インド、中国(BRICs)の4カ国は4日、国際通貨基金(IMF)加盟国の全体の出資割当額(クオータ)を現在の2倍にするよう提案するとともに、IMFに対し800億ドルを新たに出資すると確約した。
会合後の声明で「次のクオータ見直しに際し、全体の規模が最低2倍になるよう提案する」と述べた。
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11362220090904
【IMF出資割当額の7%を発展途上国に=BRICs財務相】 2009年 09月 5日 08:45 JST
[ロンドン 4日 ロイター]
ブラジル、ロシア、インド、中国(BRICs)の財務相は4日、国際通貨基金(IMF)加盟国の出資割当額(クオータ)の7%を発展途上国に移すことを提案した。この割合は関係筋がロイターに対し明らかにしていた米国提案の5%を上回っている。
BRICsは、クオータに伴い決定されるIMFでの投票権について、経済規模に沿ったものにすべきと主張した。4カ国は近年、輸出や準備高の拡大で近年経済力をつけている。
欧米諸国は発展途上国の投票権拡大に一般的に賛成しているが、どの国も自らの投票権縮小を望まないため、その実現方法についてはコンセンサスが存在しない。
この問題は今週末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で協議される見込みで、月内にピッツバーグで開かれるG20首脳会合(金融サミット)でも取り上げられる公算が大きい。
ブラジルのマンテガ財務相は「ここからIMF改革が始まる」と述べた。
BRICs財務相会合後の声明では、IMFクオータの配分は公平ではなく「正当性をひどく損なっている」と主張した。
声明はどの国が投票権を縮小すべきかには言及していないが、マンテガ財務相は「こんにち、欧州の多くの国は依然のような重要性を失っており、過剰な代表権を保持している。クオータの一部を新興国に移すべきだ」と述べた。
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(コメント)
今だにドル崩壊論、金融危機再発論を信念のように(あるいはカルト的に)主張している方々がいらっしゃるようですが、この事実をどのように説明されるのか、お教え願いたい。
ドル崩壊は誰が仕掛けるのか・・・・そして、その目的は何なのか・・・・
結論を言わせてもらえば、
危機を仕掛ける方も、
仕掛けられる方も、
誰も本気でドル崩壊なんぞ、望んではいないということです。・・・・政治的な駆け引きに利用されているだけです。
この報道から言えるのは、
「新興国が資金を出して米国を助けてやる。だが、見返りにIMFの代表権をよこせ ! 」と言うものです。
仮にドルが崩壊し主要通貨の対ドル相場が現在の1/3位になったとしましょう。
米国債を買っている日本の外貨準備高は1,022,657百万ドル(21年7月末現在、うち外国証券921,286百万ドル)の約70%が実質的に消えます。
このような状況になって、ニポンがダメージなしに生き残れますか・・・・・先のサブプライム証券詐欺を発端とするサギ事件でのダメージよりもはるかにデカイダメージです。
中国、韓国、台湾などのアジアの国々がドル崩壊で受けるダメージは日本よりもはるかに大きなものがあります。
経済ハルマゲドンをだれも起こしたいとは思ってませんよ。
機軸通貨の地位を狙う「ユーロ」を蹴落とすためにアメリカが仕組んだと言われる「信用バブル破裂爆弾」は結果的に「ドルの基軸通貨としての底力」を示すだけでなく、米国の累積債務問題を長期的なドルとの交換レートの下落で解決する仕組みを作り出す結果となっています。
IMFの地位拡大とSDRの拡大は必然的でしょう。しかし、それにより最大のメリットを受けるのはアメリカです。
それが分かっているから新興国は代表権をよこせと言うのです。
世界の主要通貨として仮想通貨SDRが拡大する。
しかもその通貨は価値の裏付けとして世界の主要国の通貨に交換できる。
ドルが何の裏付もない単なるペーパー・マネーでも、既得権からいつでもSDRに変換できる。
SDRは世界の主要通貨と交換できるので、ドルが暴落局面に入ってもSDRを使ってペーパーマネーであるドルから交換し、買支え資金をいくらでも調達できる。
これはザルです。ドル暴落回避システムです。
しかしドルだけがメリットを受ける訳ではありません。
IMFが公平に運営されていれば、暴落回避システムの恩恵を加盟国も受けられます。
結果的に、世界は過剰発行したドルのツケを清算する為に長期的なインフレに入る。
そういう結論になります。
米ドルの信認問題と関係の深い米金融機関の不良債権問題について言えば、米シティがヤバイと言うウワサは前から出ています。
しかし米当局は破綻させないでしょう。
いくら焦げ付きが出ようが、無制限に資金を突っ込んで救済する事でしょう。他の金融機関も同様です。
資本注入や不良資産の買取等、粉飾決算の公認などで、徹底的に支援すれば、破綻しません。
しかし、そうすると財政赤字が膨大になり、資金不足と米国債の相場下落からドルの信認が問われ「暴落する可能性」があります。
通常、そのような時に外貨準備が発動されます。もし、日本円が暴落しそうになったら為替市場で外貨準備を原資にし、円を買い支えます。
しかしドルは基軸通貨であり、ドルでドルを買い支える事は通常はできません。
ところが、先のSDRがあればどうなるか。
SDRを使うと事実上、ドルでドルを買い支える事が可能になります。
これではドル崩壊はありえません。
ただ、重大な副作用が発生します。それは長期的な世界インフレです。