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デフレにおける成長戦略とは、所得伸長政策である。それが経済を拡張させデフレから解放するのである。
民主党は、2千10年度の経済成長の目標値を名目GDP2%以上に設定せよ。
ガソリン税の減額や、高速の平日、祝祭日の無料化は、十分この数値を達成できるだろう。
この名目GDPを中心に据えた政策こそ、所得伸長政策でありデフレから脱出できる基本政策である。
そしてこの成長がなされているかどうかは、名目GDPの成長率が実質GDPの成長率を上回って伸びているかどうかで検証できる。
経済成長の目標値を実質GDPにするか、名目GDPにするかは、インフレやデフレの状況では非常に大事なことである。
自民党の成長戦略、骨太政策、上潮政策がことごとく破れたのは、デフレ状況で実質GDPを目標値にしていたからだ。そして所得の増加より生産の増加を優先したことがデフレを加速したのである。
デフレ状況では、名目GDPを目標値にしなければならない。そして所得の増加を優先する政策を取る必要がある。逆にインフレ状況では、実質GDPを中心に据えることが重要になる。
デフレとは資金量が減少し、消費額が生産量に比べて大幅に少なくなっている市場である。この時従来の低金利や、公共投資、補助金などによる生産刺激策は、市場に生産量をむりやり増やすことになる。そして消費額が増えないため生産物ひとつ当たりの価格が下がらざる負えない。それが利潤の低下、賃金の低下をもたらしさらなる消費の減少をもたらしていく。
収穫逓減の法則に支配されているのである。
そのためデフレ市場の基本的な優先政策は、資金量を消費者側に増やし消費額を増やす策が優先される。
その政策が実質GDPの成長率より名目GDPの成長率を上回らせ、企業利潤や、所得を増加させる。この拡大再生産がデフレを解消させるのである。
民主党のマニフェストの経済政策:子供手当、ガソリン税低減、高速無料化などは、資金を直接消費者に注入する方策であり、先ず消費を増やすものである。
ガソリン税の低減は、低減した分が消費者の手元に残り、他の消費に費やされる。首都高速や阪神高速の半額化だけでも、半額分が消費者の手元に残り、消費資金が増える。それが他の消費に回り、経済を拡大させることになる。(http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/高速代金千円について参照)
子供手当は他の負担分の方が増えるのであれば、失敗策になる。他の人の負担分を無くすよう努力すべきだ。
このような消費額を突出させる政策こそが、名目GDPの成長に基礎においた施策なのである。このような政策を含んだ民主党の政策は、2千10年度の後半には名目GDPの成長率が2%を越える可能性がある。
そして時間が経つほど消費者への還元が進むため、成長率が加速され、やがてデフレが解消されつつあることが2千11年度には実感されるだろう。
このような視点は今までの経済学ではほとんど考慮されてこなかったため、多くの専門家は疑念を挟み、民主党の政策には成長戦略がないという人達まで出てくる始末である。しかしこのような所得伸長策こそがデフレの正しい成長戦略なのである。
従来の経済政策では、ばらまきとか福祉政策に見えるものが、消費者の懐を潤わせ、生産量に比べて消費が突出し、それが生産増を促し所得を伸ばす。
デフレの解消のためにはこのような視点が必要なのである。
これに対し自民党の成長戦略はなぜ破れたのか、なぜ効果がなかったのか。引き潮政策、骨細になったのだろうか。自民党のこのような政策は今までの経済学を信望する人達がこぞって賛成し推進して来たものである。それがすべて失敗に終わったのだ。
それは単純に、従来のありきたりの経済政策をデフレにおいて施行したからである。従来の経済政策は正常な市場に適合したものであり、デフレに応用できないしろものである。それ故失敗したのである。
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi (デフレ・インフレの一般理論第1章から第3章参照
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/
デフレは資金が減少し、消費額が生産量に比べて著しく少なくなっている。この時従来型の景気対策として、低金利にし、公共投資、補助金等を生産者側にばらまいても、生産量が増加するばかりで、消費額は増えない。もともと生産量が多いところへ、さらに生産量を無理やり増加させることになるため、競争から、低価格を余儀無くされ、利潤の低下、所得の低下をより一層促進するのである。
このような視点から見るとデフレからの解消には、民主党のマニフェストの方が経済政策として優れていると言えよう。
残念なことは民主党自体がこのような視点からデフレを捕らえていない事が散見されることである。どちらかと言えば社会福祉策や有権者受けの選挙対策程度に考えていることである。
これは弱者対策や福祉政策ではなくれっきとした経済政策であり、デフレにおける正当な所得伸長策であることをはっきりと認識し実行してほしいものである。最初に消費者の懐を潤わせることが、デフレを解消させるのである。
「所得が伸長する理論:デフレは生産量に比べて資金量が著しく減少した市場であり、所得線の角度が45度以下になっている。この場合生産量を伸ばしても所得は生産量の増加分以下の増加になる。
逆に所得を増やした場合、所得の増分以上に生産量が増加する。デフレの場合所得の増加が拡大再生産をもたらしそれが所得線の角度の上昇につながる。
あるいは生産量に関係なく、消費額が大幅に増加すると、比率が変わり、所得線の角度が上昇する。:ハートランド理論。」デフレ・インフレの一般理論参照
それ故消費額を突出させる事はデフレにおける有効なな成長戦略である。この視点が今までの経済学に欠けていたのである。
懸念はまだある。日銀の低金利が消費者の足を引っ張る恐れが強い。これを早急に改善する必要があろう。
(http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/デフレにおいて低金利は役にたったか参照。
一言主