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http://mainichi.jp/life/today/news/20090803org00m020027000c.html
「怪談牡丹燈籠」は三遊亭円朝の傑作。歌舞伎は1892(明治25)年初演の大当たり以来たびたび上演され、最近では片岡仁左衛門と坂東玉三郎が演じた。
旗本の一人娘お露は浪人萩原新三郎に恋わずらいのあげく病死。新三郎がお盆の用意をしていると、カランコロンと駒下駄の音がし、牡丹燈籠を下げたお露が現れる。2人は再会を喜び、枕を交わす。
新三郎のやつれぶりを怪しんだ周囲のものが高僧に相談し、魔よけのお札を張り巡らす。しかし、新三郎の下働きの伴蔵夫婦が幽霊に脅かされ、百両の金と引き換えにお札をはがし、新三郎は幽霊に取り殺される。
せっかくの魔よけのお札も、はがしてしまうと幽霊が出入り自由。これと同じで、現在のポスト・リーマン・ショックの安定は、超低金利、量的金融緩和、金融機関への公的資金投入、そして公共投資の4枚のお札で出来上がっている。1枚でもはがせば、効き目は落ちる。
1枚はがしかけになっているのでは、という懸念が6月に起きた。米連邦準備制度理事会(FRB)の流動性増加ペースの低下と「出口戦略」の検討開始が一時、ニューヨーク株の上げ足をとめた。
それはそうだろう。米国の短期流動性供給は1、2月ピーク時の1兆ドルから6月は2600億ドルに激減した。これは市場のドル金利を縮小させコモディティ高、株高のペースを落とした。やはり出口戦略論議が起きると「すわ」とムードが変わる。
◇住宅価格は反転へ
最近公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)の6月の議事録を見ると、やはり現行の緩和策の解除時期や方法について議論があった。
ただ、これは魔よけのお札をはがしたのでなく、FRBが住宅金融と財政支出に軸足を移したため。つまり金融危機対策は終わり、今や景気対策が中心となったと見るべきだ。
大和総研の牧野潤一主任研究員によると、景気対策支出は4月以前から最近は2倍に増加した。その成果はかなり上がっているとFRBはみているのだろう。牧野さんは最近のリポートで「現時点での米国での住宅売却はゼロ」、つまり中古住宅が新規に増えることはなくなった、と述べている。住宅価格を押し下げていた要因はなくなったという意味。
当然、中古住宅価格の反発時期が視野に入った。S&Pケース・シラー住宅価格指数も、先物では来年6月に上昇に転じている。住宅価格の反転上昇は、銀行と家計のバランスシート調整にメドがつくことを意味する。
最近発表されたシティグループの第2四半期決算では、預金残高が前期比6%近く増加していた。依然私は強気だ。金融、内需関連に注目。
怪談牡丹燈籠の舞台での主役は下働きの伴蔵夫婦。百両というカネに目がくらんで主人の新三郎のお守りを奪う。円朝がいう。「幽霊よりよっぽど怖いのは人間の業でございます」。人間の起こしたこの不況、結局、人間のワザで解消する。【国際エコノミスト・今井澂】
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コメント
与党自民党の議員が、麻生総理就任早々に衆議院解散をしておけばよかったのにと公開先に立たずではありませんが、そう考える議員が多いというのも事実でしょう。
しかし、根本は、厚生労働省の役人の資質が、国民に問題となり、与党がその時に厚生労働省を解体するくらい厳しく処置すればここまで尾を引くこともなかったのではないかとも感じられます。
自民党に関して言えば、国民生活は100年に一度の経済危機かもしれませんが、自民党でいえば、100年に一度の人材危機だとある学者が説明していました。
民主党小沢元党首は、明治以来の霞が関支配をかえようという気で今回の選挙に望んでいるようです。といって優秀な官僚を排除しようとする気はないでしょう。
優秀であれば年功に関係なく、引き立てようとしているのかもしれません。
正直、役人の世界程不思議な世界はありません。
勤務中、昼間にパチンコに通う程時間に余裕がある職員もいれば、1時間もあればできる業務を一日もしくは数日かけて行う職員もいれば、眠る暇もないほど強烈に仕事をする職員もいればと待遇自体はそれほど開きがない中でのそのような業務生活の幅があります。
そしてやたらと地位のある国民には弱く、地位のない非正社員のような労働者には、強いという性格もあるのかもしれません。
ニコンの偽装請負裁判が今後どうなるのかわかりませんが、非正社員労働の事件の象徴的な事件であるからして、この問題がどう解決するかで今後企業側、労働基準監督署、労働局および官僚の非正社員の見方も大きく変わるかもしれません。
唸りを呼ぶような非正社員の連続裁判はありませんが、政権交代によって非正社員の待遇がどのように変わるか、或いは変わらないかは、今後の日本経済がどのようになるかで結果がみえるのかもしれません。
どちらにしても御用労働組合の同盟者のような経営者は、世界からもオミットされていくのではないでしょうか。
偽装請負労働の象徴的犯罪者扱いされてきた御手洗経団連会長も最近になり雇用が大事と発言していますが、彼の雇用というのは、正社員だけを考えているのであり、そのうち世界の有力な投資家からつるしあげられるかもしれません。
今日の東京市場も景気回復期待からNY市場と同様に日経平均が上昇しており、高値ではあるけれどもまだまだ上昇する気配さえ見えます。
しかし、秋までには一度大きな調整がくるかもしれません。その調整した後、株価が本格的にどちらかに動くかもしれないという感じです。
やはり不安要因は、米国債の動きと商品相場の動きでしょう。
その時までに日本の大手企業、そして公務員のリストラの目安をどこまでつけているかが来年の株価の動きに現れるかも知れなく、特に日本の大企業の株価は、リストラが遅れる分世界とは違った動きとなるのかもしれません。
ペルー総督来航がないと難しい日本なのかもしれません。
政治とは利権政治を求めるものであり、利権が一部の企業組織誘導か、それとも市民誘導になるのか、弱い労働者も利権を追い求めてもいい時代に突入するのかもしれません。
大阪橋下府知事のように文句を大声で叫ぶことも必要でしょう。