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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu196.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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世界の燃費規制に対して、モーターを介在させないと、とても乗り切れ
ないと、ハイブリッド車あるいは電気自動車の必要性を示唆しました。
2009年7月26日 日曜日
トヨタの業績は現在は最悪だがハイブリッドカーで世界の覇者になるだろう。
◆「マツダは生き残れるか」 7月21日 日経エコロミー
http://eco.nikkei.co.jp/column/new-ecocar/article.aspx?id=MMECzf000019072009
マツダがトヨタとハイブリッド技術で提携する方向で最終調整に入ったと報じられました。「内燃機関=エンジン」だけで、今後の環境規制、エネルギー対応をするといっていたマツダですが、ようやく重い腰を上げて自動車の電気化に踏み出すようです。しかし、果たしてこの大競争時代に間に合うでしょうか。
マツダはトヨタからハイブリッド車の基幹装置の提供を受け、2013年にハイブリッド車を発売、年間10万台規模の販売を目指すようです。
基幹装置とは、おそらくモーター、発電機、インバーター、電池といったハイブリッド車の基本的な電気部品ではないでしょうか。これらの部品は開発に時間がかかり、高度な技術も必要で、費用も莫大(ばくだい)ですから、マツダ独自の開発は時間的にも、技術的にも、費用的にも無理と判断したものと思えます。
トヨタのハイブリッド・システムの基幹装置は、04年に米国フォードが供給を受けているほか、日産も使っています。ただし、いずれも少量です。
日産は(1)「部品の価格が高い(2)自社のエンジンとの調整が難しい(3)商品の魅力としてはやはり自社開発が望ましい――といった理由で、すべてを自社開発として、10年には高級車を11年には中・小型のハイブリッド車を市場に投入することになりました。
マツダも同様の問題を抱えるでしょう。トヨタのエンジンを搭載すれば、調整はやりやすくなるでしょうが、プライド的にも、商品力的にも、それは許されずマツダのエンジンを搭載すると考えられるからです。
マツダのハイブリッド車の登場が5年後の13年というのはトヨタとの契約の問題があるのでしょう。ハイブリッド専用ボディーとするならボディー開発の時間、そしてシステムの調整の問題もかかわってきます。
トヨタからの基幹装置の提供で、短期的かつ莫大な資金投入という問題は避けられたとしても、エンジンとハイブリッド・システムの調整や商品力の問題と同時にコストの問題は残るでしょう。コストが高いからと、価格も高くしたのでは競争力がありません。コストの高さを背負い込めば収益性が悪化します。
■自社の命運を他社に握られることに
また、ハイブリッド車が販売台数の多くを占めるようになったり、ブランドイメージ構築上のポイントとなったりすると、その基幹装置を他社から供給を受けるということは、自社の命運を他社に握られるということでもあり、早急な自社開発が求められるでしょう。
ハイブリッド車は、その経済性からもイメージ的にも、今後の主力商品になることは間違いありません。それは競争が激化することを意味しています。
例えば、トヨタは10年代にはハイブリッド車の生産を100万台にします。ホンダはCR−Z、フィット・ハイブリッド、大型乗用車への展開と矢継ぎ早にハイブリッド車のモデル数を増やすでしょう。ハイブリッド車で先行する2社は、急速にハイブリッド車へ軸足を移します。
海外に目を向けても、12年までに12車種を投入する米ゼネラル・モーターズ(GM)、高級ハイブリッド車をこの1、2年で展開するダイムラーとBMW、10年にスポーツ多目的車(SUV)を投入する独フォルクスワーゲン(VW)と、世界的にハイブリッド車は広がりを見せます。
ハイブリッド車は、価格競争、性能競争、商品力の競争と、激しい競争を展開していくことになるでしょう。
一方、欧州での販売台数の確保が生命線のひとつでもあるマツダには、彼の地のCO2排出量規制が待ち構えています。12年から走行距離1キロメートルあたりのCO2排出量120グラム(=120グラムCO2/キロメートル)という規制が始まります(車重によって幅はあり)。これは日本流に換算するとガソリン1リットルあたり19.3キロメートルとなり、非常に厳しい規制といえます。06年のマツダの欧州での企業平均値はおよそ170グラムCO2/キロメートルで、車重別の規制値は130グラムCO2/キログラムですから、40グラムほど削減する必要があります。
■世界的な燃費規制に対応するには
この規制には罰則規定があります。それは年々強まって、15年には1グラムオーバーすると95ユーロとなります。しかもこれに販売台数をかけた金額が実際の罰金となります。マツダの場合、欧州では24万台近い販売台数ですから、CO2排出量の企業平均値が06年のままでは、1000億円近い罰金となります。
また燃費規制は日本でも始まります。15年には平均23.5%の燃費の改善が求められます。米国でも年々燃費規制は強まりつつあります。燃費が良ければ補助金が支給され、悪ければペナルティが課せられるでしょう。燃費の改善はメーカーにとって生命線なのです。
こうした世界の燃費規制に対して、先日、記者会見したホンダの伊東孝紳新社長は、「モーターを介在させないと、とても乗り切れない」と、ハイブリッド車あるいは電気自動車の必要性と、内燃機関の改良だけでは対応不可能であることを示唆しました。マツダのいう内燃機関の改良だけで規制対応するのではなく、CO2排出量がたいへんに少ないハイブリッド車あるいは欧州では排出量がゼロと見なされる電気自動車の開発と販売が、多くのメーカーには避けて通れません。
国内のほとんどの乗用車メーカーが、ハイブリッド車あるいは電気自動車の生産に乗り出そうとしている現在、マツダは遅きに失したといわれないよう、今後、ハイブリッド車の開発に注力し、13年には1車種といわず数車種のハイブリッド車を発売してほしいものです。
(私のコメント)
「株式日記」ではハイブリッドカーや電気自動車について注目して書いているのですが、先日の秋葉原で三菱のアイミーブを始めて見ました。他にもトヨタのプラグインハイブリッドカーや富士重工の電気自動車も展示してありました。実物を見ると本格的な電気自動車なのですが、自動車メーカーは電気自動車は作りたがりません。
先日はテレビで軽自動車を電気自動車に作り変えるキットを売っているというニュースがありました。それによれば100万円ほどで電気自動車が作れると言う事です。工具は一般工具で十分であり町工場程度でも自動車メーカーになる事が出来る。だから電気自動車は町工場程度で出来るのに、自動車業界に殴り込みをかける企業がどうして出てこないのだろうか。
一番大きな原因は自動車用の電池が非常に高い為だ。従来のバッテリーなら安く出来るが重たくて寿命も2年ほどしか持たない。充電にも時間がかかるから実用性は従来の軽自動車にかなわない。三菱のアイミーブも450万円もしますが半分以上がリチウム電池の費用だ。これでは電気自動車の本格的な普及は20年くらい先の話だ。
世界的に自動車に対する燃料規制が厳しくなって来ている。ヨーロッパあたりでもリッター19キロに規制されるようですが、全部の自動車を軽自動車並みの燃費にしないといけなくなる。これでは従来のエンジンの改良では無理であり、ホンダの社長が言うようにハイブリッドカーでないとクリアできない。
今年の春はトヨタのプリウスやホンダのインサイトに話題が集中しましたが、ニッサンやマツダは蚊帳の外であり、テレビのCMではニッサンとマツダのエコカーの大宣伝が目についた。トヨタやホンダは宣伝しなくてもハイブリッドカーが飛ぶように売れている。なぜニッサンとマツダはハイブリッドカーを作らなかったのだろうか?
ガソリンエンジンでは変換効率が30%しか活用できませんが、電気モーターなら無付加運転なら100%のエネルギー効率だ。高性能電池が開発されて実用化の目処がついたのですが、まだまだ電池のコストが高い。そこでハイブリッドカーが作られるようになったのですが、プリウスもインサイトもリッター30キロ近く走るので軽自動車よりも燃費がいい。
世界の燃費規制に対して世界の自動車メーカの動きは鈍く、アメリカのGMやクライスラーは倒産してしまった。リッター3キロから4キロしか走らない車しか出来ないのでは倒産するのは当然であり、石油が将来的に高くなり続けるのは明らかだ。それなのに自動車メーカーは電気自動車やハイブリッドカーを作りたがらない。トヨタもプリウスがこんなに売れるとは思ってもみなかったのだろうが、他の車種が売れなくなるのををそれたから生産台数を少なめにしたのだろう。
◆ハイブリッドカーはなぜ燃費がいい? 教えてGOO
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa708456.html
色々御意見が集まっている様ですが、実は真相は既に出ています。
1.御指摘通り、クルマを動かす事自体は同じエネルギ量です。空気抵抗やタイヤの転がり抵抗等の大小はありますが、クルマである以上それほどは変りません。
2.回生ブレーキは走行距離延長に寄与していますが、クルマの効率がいきなり倍になるほど回生をかけているとは思えません。(回生はバッテリに急速充電をかける事になるので、運動エネルギの100%回生はバッテリ寿命を少なからず縮めます。)
3.ハイブリッドカーの燃費がよくなるリクツは、主に『効率の差』です。
普通のクルマのエンジンの使い方では、実は燃やしたガソリンが持つ熱量(←これがエネルギ)の30%程度しか駆動力として取り出せません。(残りのエネルギは、機関内部の摺動抵抗に費やされたり、熱になって大気中に逃げてしまっています。)
これがモータなら、30〜80%程度の効率が確保出来ます。(モータの多くは、無負荷回転なら100%近い効率になります。)
駆動機構が複雑で普通のクルマより機械的損失が大きいとしましても、ザックリ考えて倍ぐらいの効率が得られるリクツです。
4.トヨタ・プリウスの場合は、も一つ『裏ドラ』が付きます。
それは、内燃機関が『アトキンソンサイクル』で回っている、という事です。
普通の内燃機関は、熱力学的に言いますとオットーサイクル(ガソリンエンジン)かディーゼルサイクル(ディーゼルエンジン)で回っており、同様にピストンやバルブがあるのでプリウスのエンジンも単なる省エネガソリンエンジン程度にお考えの方が多いのではないかと思いますが、構造が似ているのはたまたまであって、熱力学的には全く別のエンジンです。(熱力学的には、同じオットーサイクルで回っているロータリーエンジンの方がずっと普通のガソリンエンジンに近いです。)
内燃機関で最高の変換効率(燃焼を駆動力に変換する効率)が得られる熱サイクルはミラーサイクルと、その応用であるアトキンソンサイクルです。
本来圧縮比可変となるミラーサイクルをバルブ動作可変に置き換えたアトキンソンサイクルエンジンは、ガソリンで動く最高効率エンジンと言えるでしょう。
(私のコメント)
プリウスに使われているガソリンエンジンはアトキンソンサイクルエンジンであり、従来のガソリンエンジンとはシステムが異なる専用エンジンであり、最高の変換効率を持ったエンジンを採用している。だから小燃費であると同時に低公害であり小騒音の自動車になっている。セルモーターはなくて駆動用モーターで1000回転までエンジンを回してから点火する。従来のエンジンに比べると排気量のわりにはパワーがなく燃費がいい。そして発進や加速には電気モーターが補完する。
このように単純に従来の車に電気モーターを組み込んだ車ではなく、コンピュータプログラムで役割を分担しながら走る車であり、そのプログラムを組むには膨大なデーターの収集が必要だ。だからニッサンやマツダが急いでハイブリッドカーを作ろうと思っても出来ない理由であり、作っても燃費が良くなければ意味がない。
そこでマツダはトヨタから基幹部品の提供を受けてハイブリッドカーを作るようですが、メリットがあるのだろうか? ニッサンもトヨタから提供を受けていますが少量に限られている。ハイブリッドカーのコンピューター制御技術は秘中の秘だからトヨタも基幹部品は提供してもノウハウは提供しない。言ってみればトヨタは自動車業界のマイクロソフトのようなメーカーになった。
このように日本の製造メーカーが利益を上げて行くにはソフトとハードがセットになった商品を作ることが大切であり、任天堂やアップルなどもソフトとハードがセットになった商売をしているから大きな利益を上げている。だから将来的にはトヨタも任天堂やアップル並みの高収益企業になる可能性がある。
株式市場ではエコ関連企業が相場を作っているようですが、ユアサGSはリチウム電池メーカーだ。しかしリチウム電池はリチウムの確保が難しく、なかなか量産体制が整わない。それに対してトヨタはハイブリッドカーが量産体制に入ってプリウスが日本や世界で引っぱりだこになっている。株式チャートを見てもこれから上がりそうなチャートなのだが、「株式日記」で書いても誰も買う人はいないようだ。5年か10年先になれば結果は分かると思う。