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[[attached(1,center)]]P81グラフに、Ddogが独断で本書で取り上げられている戦略的ガラパゴス事業候補を書き込みグラフを加工しました。
私も、同じことを考えておりました、本書の戦略を国家戦略に昇格させだけの価値もある。本書が出版された09年4月。それ以前の私の文章にも携帯電話がガラパゴスと揶揄されているが、問題ない、怯む事はない、世界が後から追いついてくるとの趣旨を何度か書いた記憶がございます。
本書表紙のト書
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閉鎖された特異な環境下で進化を遂げたガラパゴス群島の動植物にも似た日本の商材やビジネスではグローバル化に対応できず、やがては衰退してしまうだろうという悲観論がある。
著者はこのガラパゴス進化こそ日本の強みであると考え「国内に残すもの」と「海外に出すもの」を選別し、競争力を維持するために「模倣されない仕掛け」を設ける「超ガラパゴス戦略」をこの本で提唱している。
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本書はこのト書にすべて凝縮されています。日本の生きる道として、「超ガラパゴス戦略」は非常に魅力的だ!
P15〜17
食料が輸入できなくなる日
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唐突だが、ここで「26兆円」という数字を示されたらまず何を思い浮かべるだろうか。この数字は、2007年の日本の食糧と石油のおおよその年間輸入額である。その一方で、自動車.電子部品・鋼材の輸出額の合計がまた、ほぼ26兆円になる。つまり、この三つの産業部門で“燃料と食費”を稼ぎ出しているようなものだ。少なくとも、数字の上ではそうなる。
考えたくはないことだが、昨今の原油価格の高騰に加えて、食糧危機が同時に来たことを想像してみよう。すると、食糧の価格が高騰する。そして、今の26兆円が倍の52兆円になったとしたら、それは、日本の工業製品輸出額の年間総額にも匹敵するまでになってしまう。
そうなったら、日本の輸出・外貨獲得額のおよそ75%を充てなければ、生活に必要なファンダメンタルズが輸入できなくなるということを意味するのだ。これは、実にショッキングなことである。
今後の日本は外貨を獲得しなければならない。だから「グローバル経営」が必要なの
である。
醒めない夢
かつて右肩上がりで増加を続けた日本の人口も少子高齢化に転じ、内需は縮小していく。そして、BRICsをはじめとする新興工業国の猛追を受け、日本製品の国際競争力が日増しに弱体化しているのも事実である。
日本の総人口は、今世紀半ばの2050年には1億人を割り込み、9500万人ほどに減少すると推定されている(中位数)。これは、2008年時点と比べて3000万人ほど、25ポイント以上の減少ということになる。人口の減少は経済規模の縮小、すなわち市場のデフレを意味する。
しかも、高齢化がこの問題をさらに深刻にする。2050年ころの生産年齢人口は51%そこそことなり、2008年よりも21ポイントほども低下する。現在、毎年60万人前後の労働人口が減少している。つまり、今後の日本は1%のデフレがすでに組み込まれた経済環境であることを理解しておかなければならない。
このような厳しい環境において、いかに外貨を獲得するかということは抜き差しならない大問題なのである。
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P29〜33
超ガラパゴス戦略
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日本は島国である。そして、日本語というかなり独特の言語を古来、国語としてきた。
そのため、ヨーロッパ系の言語とはもちろん、中国や韓国など他のアジア圏の言語ともかなりの違いがある。これは、良い意味でも悪い意味でも、文化的垣根になっている。
また、島国であることに加え、江戸時代という300年にわたる時代を通じて、政策的に他の国々とはかなり限定的・選択的な交流しか行ってこなかった。そのため、技術にとどまらず・人々の感性・習慣・思考法など、文化全般に及んで独白性が強く、「ガラパゴス的」ともいえる特徴を数多く備えている。
これらの特徴はまた、モノ作りやサービスを飛躍的に進化させていく原動力である。
そう考えれば、隔離されているという意味ではなく、商材やビジネスの競争力を生み出す独特の進化を可能にする環境といえる。これは大変な強みではないだろうか。
そして、これらの強みを縦横に活用し、日本発の製品・サービス.情報.ビジネスが世界を変え、世界をリードしていくことを今、目指そうというのが、戦略のコンセプトである。
つまり、「世界を変える島国」となることが目標なのだ。同時に、それこそが、ほとんど唯一残された日本の生き残りの道だろう。それを達成するためにここで提案するのが、超ガラパゴス戦略なのである。
(略)
「超ガラパゴス戦略」は、ガラパゴスに生きる独特の生き物にあやかり、日本の持っ独白の文化や環境を積極的に活用し、世界に通用する産業を戦略的に生み出そうというものである。単にガラパゴス化した事実を追認するのではなく、積極的な意志と明確な指針をもってガラパゴス化を実行するということである。
一方で進化した種をもとに、世界に進出した後に、絶滅もしくは外来種に駆逐されてしまっては意味がない。ビジネスの世界なので絶滅というよりは、模倣されることを防ぐ意図ではあるが、「超ガラパゴス戦略」のもう一つの神髄は、この模倣を防ぐ仕掛けである。そして、その術は三つある。
一つ目は、あたりまえだが、そもそも真似をしにくい種を見つけて進出する方法である。わかりやすい例で言えば、日本のアニメは世界で高い評価を得ている。と同時に、あのテイストそのものは外来種では模倣できない「種」である。
二つ目はモジュラー化ではなく、インテグレーション(統合)を行って進出する方法である。例えば日本のコピー機は主要先進国のシェア五八%を持っている。この強さの秘訣は、高性能なハードに加えて、メンテナンス・サービスというソフト面がインテグレーションされているためである。単純にコピー機というハードだけでは、束南アジアの各国が、より安価な製品として模倣すれば、たちまち絶滅しかねない。
自動車産業もまた一次下請け、二次下請けといった企業群で、製造プロセスそのものがインテグレーションされている。これが強さの秘訣である。車の構成パーツをモジュール化して、プロセスをDELL方式の生産にしたとたんに、小さな自動車メーカーが乱立するだろう。同時に日本のメーカーは崩壊しかねない。台湾のパソコンガレージが乱立し、日本の大手家電メーカーがパソコンから撤退した記憶はまだ新しい。
三つ目が「ブラックボックス化」である。コアとなる技術を、リバースエンジニアリングできないようにブラックボックス化する。例えば、自動車のエンジンはコンピュータによってコントロールされている。点火タイミング、燃料の混合比、外気温などさまざまなデータを瞬時に測定して、最適なコントロールを実現している。このコア技術はECUという車両コンピュータが担っているが、ECUはリバースエンジニアリングが不可能になるよう暗号化されている。
マツダの最新型ロータリーエンジン車であるRX-8は、今まで不可能とされてきた、サイドポートという燃費が向上する仕組みを持っている。この新型ロータリーエンジンはECU以外に、スピードメータやABSのセンサーモジュールといったアッセンブリーごと移植しないと、エンジンがかからないほどブラックボックス化されている。
一方で、主要な生産プロセスを秘匿し、国内に残すというブラックボックス化もある。
この格好な具体例は、シャープの液晶テレビである。デジタル機器は信号のやり取りを標準化する必要があるので、どうしてもパーツがモジュール化しやすい。そこで、パーツではなく、液晶テレビの生産プロセスをブラックボックス化し、かつ匠の技で組み立てるよう、生産を国内に「残し」ている。
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見えない強み
P66
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さて、金融資本主義が世界を席巻した現代、職人気質に表されるよう、日本はモノ作り実体経済陣営のリーダーとして残ったように思える。これは、決して悲観することではない。むしろ、この独白の価値観を捨てずに、それを武器として世界市場で戦うチャンスとして考えるべきである。加えて、モノに楽しさを付加するサブカルチャーといった、諸外国が真似できない強みも土壌として持っている。
サブカルチャーの一例としてオタクを挙げたが、職人とオタクには、ある意味で共通性がある。それは、モノに対する妥協なき「こだわり」である。かつ、現代の日本は、「こだわり」を追求する多彩なマニア的集団が作り手側にも使い手側にもふんだんに見られる。少量多品種の生産消費に変わりゆく現代では、これら多彩なマニア層は市場の牽引役として非常にマッチしている。
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「グローバル規格戦略」シナリオ
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「まず、一番目。「グローバル規格」により世界で優位に立つ戦略である。グローバルな規格を握ってしまえば、国際的な競争の上で断然優位に立てることは言うまでもない。
これを推進する方法としては、「デファクトスタンダード化」と「デジュールスタンダード下での競争性強化」といった方法論が考えられる。
デファクトスタンダードは、国際機関や標準化団体による公的な標準ではなく、市場の実勢によって事実上の標準とみなされるようになった規格を能動的に作り出し、それによって優位を占めようということである。
従来のデファクトスタンダードの例としては、家庭用ビデオにおけるVHS・パソコン向けOSにおけるWindowsなどがあるが、ひとたびデファクトスタンダードが確立した業界では、これに対応する製品や、それと互換性を持つ製品がシェアのほとんどを占めるようになることは、経験によりよく知られている。
ここで日本企業が勝利すると、デファクトスタンダードとなったその仕様が公的な標準規格として追認されることもある。そのような状態が作り出せれば、当然のことだが、今日、Windowsのデファクトスタンダード化によりパソコンのソフト業界で独占的な地位を占め、巨大な利益を享受しているマイクロソフトのような位置に、日本企業が立てるわけだ。
この戦略を推進するためのコアコンピタンスとなるのは、何といっても、日本の各企業による協創戦略である。
一方、「デジュールスタンダード」は、標準化団体などの公的機関によって規定された公的規格の総称である。このデジュールスタンダードを規定する公的機関の代表的なものに、ISOやITU,IEEEなどの団体がある。標準化された規格は、あらゆる企業や団体によって、製品の仕様を統一するための指針として用いられる。
このスタンダード承認を受けて、日本の商材を圧倒的な優位に置こうというのが「デジュールスタンダード下での競争性」強化という方法論である。しかし、これを行うためには、コアコンピタンスとして、日本の政治力が必要となる。単に、経済的な優位性ではなく、国際社会における日本の発言力がとりもなおさず求められるのだが、これについては、今日の日本はあまりに脆弱であり、この強化は日本にとって今後の課題である。
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「アイソマーケツト戦略」シナリオ
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ニ番目のオプシヨンとして、私はここで「アイソマーケット戦略」を提唱したい。「アイソマーケット(iso market)」は造語であるが、それが意味するところを戦略として用いるという提案である。
アイソトープ(同位元素)、アイソトニック(等浸透圧)といった単語につく「iSO」という英単語は等しいという意味を持つが、ここでいう戦略としてのアイソマーケットは、「ジャパニゼーション」を浸透させること、「ローカライゼーション」に対応し(日本商材・サービス・ビジネスを)普及させることである。
いずれにしても、舶来のものをジャパナイズしたり、ローカライズしたりするのではなく、ジャパンを世界に普及・浸透させる方向である。つまり、グローバリゼーションたのに順応するのではなく、日本の強みを侍みとして世界で勝負すること、世界に広めることである。
ジャパニゼーションに必要とされるコアコンピタンスは、まさに、日本人のライフスタイルである。単に生活様式というだけではなく、第二章で述べたような、日本的な感性.思考様式・伝統などを広く含む、いわば、日本文化そのものだ。
ジャパニゼーションとローカライゼーションの違いは、端的に言えば、日本そのものを持っていくことと、それを現地化して浸透させることといってよいだろう。
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「市場創造戦略」シナリオ
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三番目のアプローチが「市場創造戦略」である。市場創造戦略では、これまでにない価値を創造した製品を市場に供給する方法と、低コストで提供可能なビジネスモデリングという方法がある。
最近、「ブルー・オーシャン」「レッド・オーシャン」という言葉をよく耳にするようになっているはずだ。「ブルー・オーシャン戦略」とは、フランスの欧州経営大学院教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュによる共著のタイトルに由来する。
著者の二人は、企業が生き残るために血みどろの争いを繰り広げる既存の市場を「レッド・オーシャン」と呼んだ。レッド(赤)はすなわち、血の色を象徴している。互いにとって不毛な企業間競争が、海面を血で赤く染めたさまをイメージするものだろう。これに対して、競争者のいない新たな市場でまだ生まれていない未知の市場空間を「ブルー・オーシャン」と名づけている。
新規事業、あるいは、新規市場開拓といったところで、その企業にとっての新規というだけであり、顧客にとっては既存事業に過ぎないのが大部分である。それでは、まさに「レッド.オーシャン」に飛び込むことになり、白らを苦しめる結果になる。そうした競争を避けるために、まったく未開拓の、競争のない市場「ブルー・オーシャン」を見つけることが必要になってくる。ここで私がいう「市場創造戦略」とは、その意味に合致するものである。
ちなみに同書では、100年以上持続されてきた約30の産業分野における150件余りのケーススタディをもとに、既存の製品やサービスに何らかの要素を付け加えたり、取り除いたり、増減させる「四つのアクション」が提一言されている。「市場の境界線を引き直す」「細かい数字は忘れて、森を見る」「新たな需要を引き起こす」「正しい順序で戦略を考える」が、それである。
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「競争優位戦略」シナリオ
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四番目が「競争優位戦略」である。競争優位戦略では、「製品・企業のブランドカ」「高付加価値性のある製品・サービスの提供」といった方法が考えられる。前者においては、やはり、価格やスペックという次元の競争を避け、製品そのもの、あるいは、企業のブランドカを強化.向上させる。これは、信用や安心ということまでも含んだ顧客にアピールする無形資産を確立することにより、競争の優位性を確保しようという戦略である。この場合、日本企業のマーケティングこそがコアコンピタンスとなってくる。
後者の場合、製品.サービスの付加価値性を高めることであるため、生産工場などその製造現場や供給元の質的向上がコアコンピタンスとして求められてくる。
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戦略的ガラパゴス事業候補
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以上の検討を踏まえて、今後、戦略的ガラパゴスを推進していく上で特に日本にとって有望、あるいは、有利と思われる国内産業をいくつか考えてみる。
まず、農作物である。これは、近年、工業発展が目覚ましく所得が急速に増加しているアジア新興諸国の中産階級をターゲットに、高品質(高級晶)の果物、穀物を開発・改良・普及させれば相当有望であろう。これは、高付加価値を志向する競争優位戦略に基づくものである。
また、和牛のような日本固有の畜産物はまさにジャパニゼーションを施すことによって、アイソマーケット戦略が成り立つ可能性が高い。
後述する電動アシスト自転車は、やはり、市場創造戦略が主眼になるだろう。実際問題として、完全自走の電動白転車が世界で禁止されるなどといったことはあり得ないので、グローバル規格戦略は成り立ち難い。そこで、やはり、「エコ」「健康」などという価値と結合させることによって市場創造を目指すという方向である。
また、高付加価値志向の戦略上には、食品事業・環境(エコ)ビジネス・セメント産業・鉄道事業などといったものが浮かんでくる。
食品事業については、製造拠点において、日本本来の卓越した強みであるはずの安全管理技術供与を通じて、優位を占めることができるだろう。環境(エコ)ビジネスについても、ハイブリッド.淡水化事業・緑化事業などの諸分野で、日本は優れた業績をすでに上げ、高度なノウハウの蓄積もある。
セメント業界も、これまた日本が世界に先んずる耐震・免震技術を結合させることにより新規市場の開発は期待できるはずだ。鉄道事業においても、新幹線のATCなどで培ってきた高度な制御技術を生かすことで、高付加価値のサービスを提供し競争優位を確保できる。高密度で運行される新幹線の運用技術に関わるノウハウも、大いにこれに寄与する可能性がある。
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今日の株式市場を眺めていると、もしかしたら、「百年に一度の危機」と報道されていた危機は終焉となったかもしれないなどと思ってしまう。
寄り付きの外資系証券売買注文の買い越しも大幅で、日本市場に対する期待感も感じさせる状況。物色面では日経225 採用銘柄などに戻り高値をトライする動きが拡がりつつある。
米ナスダック指数は12連騰と米国株式市場が堅調。こうした連騰は株価の上放れのサインであるか、天井圏であることが多い。昨年の今頃日本の株式市場はサイコロゼロであった。
まあ、決算発表時期の今が米株の佳境とでしょう。強烈に業績が好調であるというより、底打ちをして、低いコンセンサス予想に対して、意外に堅調であった決算に対するサプライズの株価上昇である。来週の決算発表一巡まで株高が継続するとは限らない。
NY市場上昇は今後1〜2週間程度の日本株サポートの可能性はある。選挙や政界再編等に関しては、選挙期間中は株価が下落しにくいとの期待感もある。また、外国人投資家には改革進展への期待感もあろう。選挙に対する外国人投資家の期待感が高まれば中期的な買いのスタンスに変更する機動的な対応が必要かもしれません。
もしかしたら、本書が示したように、金融危機後に日本経済が再興する可能性に早くも駆け出しているのであろうか?その可能性はけして高くはないが、日本は自らのあり方を見つめなおし、この国に潜在する強い力を自己再発見し・健全な実体のともなう産業、経済を取り戻す動きの胎動は始まっている。その胎動に感づいた投資家達が日本株を買い始めたこともありうる。
日本はこのまま没落するとは思いたくないし、再興しうる環境と条件を十分に持つており、潜在力を秘めていると信じたい。
本書は、「世界を変える島国へ」というひそかな願いを込めている。その実現のためには、日本が自ら変わらなければならない。
柔軟で活力ある精神に富む日本人は、明治維新、第二次大戦敗戦、石油危機、円高危機、日本人は危機に臨み、改革をことごとく成し遂げてきた。今回の危機も必ず乗り越えることが出来る。本書はその具体的な処方箋を提示しています。
P240
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かつて、米国のケネデイ大統領はキユーバ危機に際して、「クライシス」は中国の漢字では「危機」と書く。すなわち、リスク(危険)とチャンス(機会)という両方の意味を持つと言った。
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「超ガラパゴス戦略」の具体的銘柄名も、随分書いてあります。是非皆様も本書を買って読んでください。おすすめします。
【Ddogのプログレッシブな日々】
A『「超ガラパゴス戦略」副題:日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け 日立コンサルティング 芦辺洋司 著』を読む。その2 2009/7/25(土) 午前 1:14 http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/28893173.html
@『「超ガラパゴス戦略」副題:日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け 日立コンサルティング 芦辺洋司 著』を読む。その1 2009/7/24(金) 午後 1:04 http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/28882907.