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年越えCP金利が一段低下、企業金融オペ延長−利回り曲線平たん化 7月17日
(ブルームバーグ):
一般企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)市場では、償還が年末を越える6カ月物の金利が一段と低下した。日本銀行が企業金融支援特別オペの期限を12月末まで延長したため、低利の資金調達を前提としたディーラーの買いが積極化しているもようだ。
最上位格付けから2番目a−1格のリース会社が発行した6カ月物は0.28%で決まった。6カ月物のリースCPは週初13日に0.30%程度で取引されていたが、日銀が15日に企業金融支援策の延長を発表したことで金利低下がやや加速している。
短資会社のCPディーラーは、0.1%の企業金融支援特別オペが年末越えまで使えることになったため、金利が残っている銘柄を積極的に買う流れが強まっており、リースの6カ月物は0.25%程度を目指す可能性が高いという。
CPなど民間企業債務を担保に、3カ月物の資金を0.1%で無制限に調達できる企業金融支援特別オペの期限が12月末まで延長され、来年3月までの年度内の低利調達が保証されている。CP買い現先オペによる資金調達コストも0.11%前後で推移している。
企業金融オペなどに担保として持ち込まれているCP残高は3.3兆円程度まで膨らんでいる。CP買い現先オペの残高も2.7兆円程度あり、総額6兆円規模のCPが日銀に吸い上げられている。これは事業法人によるCP発行総額の半分程度に達する。
利回り曲線が平たん化
CP市場では、相対的に金利が高い銘柄に買いが強まることで、ターム(期日)プレミアム(上乗せ金利)や信用プレミアムが極限まで縮小する展開になりやすい。すでに0.1%の資金調達が保証されていた9月期末越えの発行金利のプレミアムははく落していた。
a−1格付け以上のCP金利を見ると、9月末までに償還する期内物が0.13−0.14%台、9月期末越えは0.14−0.16%台となっている。翌日物の現先金利0.13%を基点とした利回り曲線が3ベーシスポイント(bp)前後に収まる、極めて平たん化した状態だ。
日銀の白川方明総裁は15日の会見で、企業金融支援特別オペの副作用について、「一部で行き過ぎの動きがあることも認識している。こうした状態が続けば、投資家の投資意欲が減退し、市場機能を阻害し、金融市場の発展に望ましくないことになる可能性も確かだ」としながらも、企業金融全体の状況で判断していく必要性を述べた。
また、白川総裁は、「情勢が一段と改善していけば、年末には各種時限措置の終了、または見直しを行うことが適当」と発言した。ただ、日銀は景気の先行きを慎重にみており、市場では本決算である3月期末も企業金融支援策の延長を予想する向きが増えている。
日銀の金融調節
日銀は午前、CP買い入れ3000億円を通知した。3月以降は応札額が通知額を下回る「札割れ」が続いており、前回の応札額は270億円と少なかった。買い入れ下限利回りは、残存期間1カ月以内で0.3%、1カ月超から3カ月以内で0.4%となっている。
午後に実施された9月期末越えの全店共通担保オペ8000億円(期日10月21日)の最低落札金利は、前回(期日10月15日)と横ばいの0.14%、平均金利は0.3bp低い0.142%だった。応札倍率は3.36倍と前回(3.73倍)から低下した。
また、国庫短期証券(TB)3カ月物と1年物の発行が重なる21日スタートの全店オペ1兆円(期日8月13日)を実施。最低落札金利は0.12%と落ち着いていた。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=abb4UAgpLgOM&refer=jp_japan