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早大OB 株価操縦疑い デイトレーダー集団、強制捜査
2009年7月17日(金)08:05
早稲田大学の投資サークルOBのデイトレーダーらが組織的に株価をつり上げ、多額の利益を得ていた疑いが強まり、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で、このグループのリーダーの男(28)らへの強制調査に乗り出していたことが16日、関係者の話で分かった。デイトレーダーの組織的株価操縦に監視委の強制調査が入るのは初めて。監視委は六本木ヒルズにあるグループの拠点などを家宅捜索し、告発を視野にメンバーへの聴取を続けているもようだ。
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関係者によると、このリーダーは早大法学部卒。当時サークル活動を通じて知り合ったメンバーらとともに東京都港区の六本木ヒルズの一室を拠点に活動。高い指し値で大量の買い注文を出し、買い気配が高まった後に注文を取り消す「見せ玉」と呼ばれる手口などを使い、不正に株価をつり上げた疑いがあるという。
株価をつり上げる銘柄はその日ごとにリーダーが指示。複数のパソコンを使って値動きを監視し、株価が上昇すると売り抜けて、利益を積み重ねていったとみられる。
監視委は一昨年夏ごろから、同グループの動向を長期にわたり監視。不正な取引は、昨年秋のリーマン・ショックで株価が下落した後も、複数の証券会社を介し連日行われていた。監視委は1営業日に行われた1銘柄の取引にしぼって調査を進めるもようだ。
デイトレーダーをめぐっては、平成16年11月に北海道釧路市の男性が建設会社などの株価をつり上げたとして、監視委に証券取引法違反罪で初告発されているが、組織的に違反行為を行っていた疑いが浮上するのは初めて。同様の手口を行うデイトレーダーグループは複数存在するとみられ、別グループへの監視も強化していくとみられる。
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■在学時から豪遊「月350万利益」
株価操縦の疑いで強制調査を受けたグループのメンバーは早稲田大学に在学中からデイトレードを繰り返し、羽振りのいい生活で知られていた。
当時の同級生らによると、リーダーの男は早大の投資サークル「マネーゲーム愛好会」で株取引のノウハウを学び、サークル活動を通じて知り合った男女3人でデイトレードを始めた。リーマン・ショック以前の景気拡大期、早大に限らず多くの大学で投資サークルが誕生。学生らが投資を介した人脈を作るとともに、株取引で利益を上げていた。
強制調査を受けたグループは大学3年ごろから金回りがよくなり、大学近くの新築マンションを借りて拠点に。「1人2台はないと取引はできない」と室内に6〜8台のパソコンを並べて取引をしていたようだ。男らは友人に「利益は多いときで月350万円」などと自慢げに話す一方、「税金のことがあるので周囲には言わないで」などと口止め。白いベンツを1人1台購入し乗り回していたという。
男は平成18年3月に同大を卒業。株取引で得た資金をもとにラーメン店を開業する一方、月の家賃が数百万円とされる六本木ヒルズの一室を借り、投資サークルのOBら数人で、違法な株価操縦を駆使しながら株取引を行っていたようだ。
メンバーの一人は、六本木ヒルズを拠点にする理由を「ヒルズにいると、住民にしか入ってこない株の情報が入る。情報が入る棟と入らない棟がある」などと知人に話していた。
関係者によると、グループの手口は、大阪地検に逮捕された西田晴夫被告=証券取引法違反罪(相場操縦)で公判中=らプロの仕手筋のものと比べても遜色(そんしよく)ないという。
仕手筋に詳しいフリーライター、高橋篤史氏は「ある程度の資金力のあるデイトレーダーが組織的に動けば、これまでプロの仕手筋がやってきたことと何ら変わらないことができる」と指摘。「証券会社の担当者と顔を合わさず取引できるネット証券であれば、クリック一つで株価操縦できる。抵抗感はなく、ゲーム感覚でやっていたのではないか」と話す。
また、ある市場関係者は「今回のグループは氷山の一角。市場にはまだ甘い汁を吸っているグループがいるはずだ」と、「ネット仕手筋」の存在に危機感を強めている。
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【用語解説】 デイトレード
1日のうちに株の短期売買を繰り返し、小幅な利益を積み重ねる取引手法。手数料が安く、個人でも大量の売買注文を頻繁に出せるインターネット取引の普及とともに定着した。ネット証券大手「松井証券」によると、全国で5万人(推定)のトレーダーがいる。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/m20090717031.html