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(回答先: 麻生首相:傷心の初サミット 政権浮揚の思惑はずれ 投稿者 gikou89 日時 2009 年 7 月 11 日 23:00:58)
http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK028202720090710
[東京 10日 ロイター] 最近の為替市場では、値動きが「空中戦」のような短期決戦で完結し、相場の大きなうねりや方向性が形成されにくくなっている。米金融機関の第2・四半期決算を来週に控え、ドル/円相場はレンジの下限が切り下がったとの認識はあるものの、引き続きレンジ・バウンドな取引を予想する市場参加者が多い。
背景には、金融危機に端を発する投機マネーの細りや、各国の超低金利政策、政府による経済・金融への積極介入があり、これらが事実上トレンドを打ち消している。実需のフロー自体も、国際収支の不均衡縮小によって縮小、投資家もリスク資産を圧縮している。
さらに、最悪期を脱したとされる欧米金融機関において、実際は不良債権処理が進んでいないため、ドルやドル資産の市場評価が停滞していること、そしてレバレッジの低下や取引コスト増で為替を絡めた裁定取引の対象が減少した、との指摘もある。
特集(上)では、不良債権の処理を進められない欧米金融機関の存在と市場への影響、そしてそれがさらに収益機会の減少へとつながる構図をみていく。
<不良債権処理に遅れ、ゆがむ市場機能>
市場では「ファンダメンタルズという重力にまかせれば、ドル安が自然な流れ」(ファンド・マネージャー)との見方が大勢だ。しかし、その一方で、少なからぬ数の金融機関がマネー・マーケットで必要十分なドル資金を確保できず、為替スワップ取引への依存度を高めていることで、ドル、円、ユーロの需給に影響を及ぼしている。
「多くの欧米銀の不良資産償却は遅々として進んでいない。ゼロ・インカム・アセットの本格的な償却に手をつければ、過小資本に陥るからだ。結果として、短期のドル・ファンディングを要する資産残高はいまだに膨大で、ドル金利は上昇圧力にさらされている」(外資系金融機関マネージャー)という。
BIS(国際決済銀行)は29日、年次報告書で「歴史的に見ても、金融危機からの回復の前提条件は、ブーム時において金融セクターに蓄積された過剰を取り除くこと」とし、不良資産償却を促した。
しかし、欧米金融機関は過剰なドル建て不良資産の圧縮に二の足を踏んでいる。
半期末の6月30日、ドル/円フォワード取引で、オーバーナイトのドル調達コストが1.6―1.9%まで急騰した。米連邦準備理事会(FRB)のゼロ金利政策にもかかわらず、ドル調達コストはLIBOR(ロンドン銀行間貸し出し金利、当時0.3%付近)を大幅に上回る水準となった。
ドル不足/円余剰で、為替スワップを介した円の調達コストは現在もマイナス金利になっているが、ドルの流動性確保が不安定になっている状況で、円キャリートレード復活の可能性は乏しい。
ユーロ/ドルフォワードでは1カ月までの短期ゾーンが最近プレミアムに転じ、ドルの金利がユーロより高い状態(ドル不足/ユーロ余剰)となっている。
「今は90年代後半のジャパン・プレミアムを彷彿とさせるドル・プレミアムの状況だ。原因もジャパン・プレミアムの時と同様で、ドルの不良資産をバランスシートからそぎ落とせないこと。財務体力が弱る中でドルとドル資産の値崩れは不都合なのだろう」(同マネージャー)。
他方、欧米金融機関は円建て資産の圧縮には急激に進めている。日銀によると、在日外銀の総資産は5月末に35.68兆円となり1996年12月以来12年5カ月ぶりの低水準となった。リーマンショック直前の昨年8月末には50.59兆円で、9カ月間に30%も圧縮された。