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カリフォルニア州発行のIOUと言う借用証書は事実上の地域通貨!?
カリフォルニア州がIOUと言う名前の借用証書を発行したそうです。
某ブログでは、これは通貨でもなんでも無く、州が大量発行する事で、「ドルの信用不安」にさえも、つかながりかねないと言う「想像力豊か」で「風説の流布」に近いような記載がありましので、これに対して私なりの見解を述べさせていただきます。
これは私から言わせると「事実上の地域通貨」です。(事実上と付く点がミソです。)
ドイツの文学者であるミヒャエル・エンデがその有効性をとなえ、日本でも一部で発行されている地域通貨です。
別な例でよく似たものとしては、産業革命期の18世紀から19世紀の初めのにかけての英国での地方銀行券があります。
当時の英国では数百もの地方発券銀行が生まれ、当初はそれぞれ独自に「利子付きの銀行券」を発行していました。
カリフォルニア州の手法はこれともよく似ています。
結局のところ、このような「擬似通貨」は発行元の信用力で流通力が決まります。
日本でも大量に擬似通貨やバーチャルマネーは流通していますね。古いところでは、小切手や手形、商品券、最近では電子マネーや各種の商品購買でのポイント等・・・・
付け加えて言えば、米国では地域通貨については「合法」だとの憲法判断も下されているそうです。
通貨と同じように価値を持ち、流通するのならば、これは州が独自に通貨を発行しているようなものです。
カリフォルニア州がデフォルト宣言をするにしても(する可能性が高いが・・・)今はマズイし、FRBが二重帳簿でどんどんドルを刷りまくり、いつインフレになったときに、通貨の発行権を連邦政府から取戻すための実験的な試みかもしれません。
基本的には、「デフォルト宣言」回避もしくは時間稼ぎの為の手法と見ていますが、それは連邦政府との交渉を有利にするための政治的な駆け引きの道具としての位置づけて見ることもできます。
それにしても某投資銀行家のブログの記載は相変わらずで、なかには「中国がIOUを大量に買っちゃったらどうするつもりだとか」とか、精緻な理論にハチャメチャな論法を組合わせています。(たちの悪い冗談にしか聞こえない)
私から言わせれば、「日本国債はどうなのよ?」とか、「日本の地方債はどうなのよ?」と言いたいです。
散々日本の地方債は「法的には政府の保証が無い」からイザとなったら「危ない」みたいな事を主張しておいて、親分のアメリカの話では焦点ボカしまくり・・・・
「 払えなければカリフォルニアよこせ」とか言われたらどうするかとか・・・・。不安を煽る事がお好きなようで・・・・。
ちなみに第二次世界大戦以降、通貨危機や債権がデフォルトになった国でも債権者から「○○よこせ」等と言われた国はありません。(アヘン戦争じゃあるまいし、面白くもないジョークですね)
「そんなもんはなんの法的効力もない」と言えばいいでしょう。国家の自治は不可侵のものなのですから・・・・
「先にもらっていたカリフォルニア住民が暴動を起こしたりするかもしれない。」と言うのならば、国内法と国際法が「ゴッチャ」になってますね。あまり面白くないジョークですよこれは・・・・
IOUは「日本の商品券」と違う。日本の商品券はしっかり流通方法が確立している」と言う方もいるのですが、これは単なる代金支払システムです。
擬似通貨として流通が確実ならば、回収方法なんぞ考える必要はありせん。過剰となり値崩れしないようにに市場の流通量を買い入れや強制償却など調節すればよい事です。
流通方法の有無なんぞ「擬似通貨」を考える上ではもともと大した意味はありません。信用力があって当事者が通貨と同じような価値を認めれば、勝手に流通しますし、勝手に市場ができます。
※事実アメリカではそうでしょうが・・・・
なお、日本の商品券は金融庁が発行残高に対して一定以上の額を供託する事を義務づけています。発行元が倒産して被害が出ては困るため。