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G8サミット、世界経済回復に慢心しないよう呼びかけへ【ロイター】
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21285220090708?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
2009年 07月 8日 14:53 JST
[ローマ 8日 ロイター]
主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)が8日から3日間の日程で開幕する。
会議はG8(主要8カ国)による経済討議から始まる。
G8各国は世界経済の回復に慢心しないよう呼びかける見通し。
3日間の会合では、温暖化対策から、農業助成金、貿易自由化、イランの核開発問題に至るまで、幅広い議題について討議する。
イタリアのベルルスコーニ首相が議長を務めるサミットは、8日のG8ワーキング・ランチョンで一連の会議の幕を開く。
ワーキング・ランチョンでは世界経済の見通しと金融規制などを討議する予定。
今回のサミットの舞台となる中部イタリアのラクイラは今年4月に大規模な地震に見舞われたばかり。
議長を務めるベルルスコーニ首相は女性問題で揺れているが、世界的な経済危機からの立ち直りを計る今回のサミットには、今も地震からの復興活動が続くラクイラは格好の舞台として選ばれた。
欧州諸国の関係筋によると、各国首脳は、世界経済は依然としてぜい弱で、危機対策として導入された刺激策の解除は時期尚早との意見で一致するもよう。
その上で銀行の財務状態健全化のために追加的な措置を導入する必要があるかどうか検討するという。
サミットを控え英国のブラウン首相はロイターに対し、世界各国は今回の経済危機の規模を冷静に認識し、経済を再び成長路線に乗せることに集中し続けなければならないとの立場を示し「世界の金融状況に安心はできず、引き続き警戒している」と述べた。
G8諸国のなかで、米国、日本、フランスがブラウン首相の立場を支持する見通し。
こうしたなか、ドイツが予想通りに、経済が回復し次第直ちに経済支援策を終了させるようG8各国が確約するよう求めた場合、欧州最大の経済規模を持つドイツはG8の中で孤立する可能性がある。
昨年7月に日本で開催された北海道洞爺湖サミットでは、G8各国首脳は今回の危機の深刻さを十分に把握しきれなかった。
この反省から、今回のような危機の再発を防止するために各国がなすべき事についても議題に上る見通し。
ただ、今回の危機を受けた当局側の対策の大枠を練る作業の主軸はG8から、途上国も参加する20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に移っており、このため、今回のG8では主要なイニシアティブは示されないとの見方が強い。
G20は今年4月に2回目となる会合をロンドンで開催。
次回は9月に米ピッツバーグで開かれる予定。
フランス政府高官は「実質的にはラクイラ・サミットは単なる中間ステップだ」と述べた。
ラクイラ・サミットには、世界経済の多極化を反映し、新興国も参加する拡大会合を含めると、30カ国以上の首脳が参加する。
こうしたなか、一旦はイタリア入りした中国の胡錦濤・国家首席は8日、新疆ウイグル自治区で暴動が続いていることを受け、急遽帰国した。
国家首席はラクイラ・サミットの機会を利用し、米ドルに代わる世界的な準備通貨の検討を開始する必要性について訴える予定だった。
国家主席は帰国したが、中国代表団はラクイラに残り一連の会議に出席する。
今回のサミットでは温暖化対策も主要な議題となる。
各国は気温の上昇幅を、産業化が進む前の状態から摂氏2度(華氏3.6度)以内に収めることで合意を目指す。
また、前年に合意された温暖化ガス排出量を2050年までに半減させるとの明確性に欠く「ビジョン」の強化での合意も目指す考え。
イタリアのベルルスコーニ首相は、G8の温暖化対策の取り組みについて、中国から「強い抵抗」を受けていたことを明らかにしている。
1日目の8日の討議では、イランの大統領選挙を受けた混乱と同国の核開発問題など、議論は広範に及ぶ見通し。
ただ、対イラン制裁の強化など直ちに効力を発揮する合意はないもよう。
一方、世界貿易自由化の問題では進展が見込まれている。
コミニュケの草案によると、G8および新興国から成るG5は、暗礁に乗り上げている世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)を2010年に妥結させることで合意する。
ドーハ・ラウンドは貿易を通して途上国に繁栄をもたらすことを目的に2001年に開始。
しかし関税と政府助成金の引き下げに関して各国の意見が折り合わず、交渉は行き詰まっている。