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景気の戻りをローマ字で書くと、
LとVとWの3通りに分かれるそうです。
Vはその形通り急速に辿る場合を意味しますが、
Wはすぐ戻るように見えて途中で腰くだけになり、
もう一ぺん出直しになります。
それに対してLは一度、
落ち込んだままなかなか恢復する気配を見せず、
低迷が続くということになります。
もちろん、業績によって、また企業によって
恢復のスピードにそれぞれ違いがありますが、
今回は日本にかつて発生したバブルを
世界的なスケールに拡げたようなものですから、
もっと大掛かりで、もっと深刻なものと
考えるべきではないでしょうか。
自分の経営している会社や
自分が働いている会社の物の売れ方や客の入り方を
注意深く見ておればすぐにもわかることです。
たとえば商店街で自分で店を構えて
洋品や子供服やカバンを売っている店だとか、
デパートやスーパーに出店している人は、
客の入り方や商品の売り方を注意深く観察していると
すぐに気のつくことです。
一軒の店でもわかることですが、
5軒10軒になると客の減る店とそれほどでもない店に分かれ、
赤字になる店が次々と現われます。
気がついて見ると売上げが2割も3割も減っていますが、
その赤字が儲けを片っぱしから消して行くので、
全体が赤字になってしまっているのです。
どうやったらこの劣性に
ストップをかけることができるのでしょうか。
ファッション産業に限ってそれが起っているのなら
もうタンスの中が一杯だからと言いわけがつくでしょうが、
レストランのチェーンやフード・センターにまで
同じ傾向が見られるのです。
経営者なら誰だってあわててしまいます。
私が上海や北京にいると、
日本でもかなりのスケールの経営をしている
業界のヘッドの人たちが次から次へと訪ねてきます。
本腰を入れて大移動を考える人が日増しにふえているのです。
人の移動ではなくて企業の大移動がはじまろうとしているのです。