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株主総会：本格化、巨額赤字の釈明必至 個人株主ら、厳しい視線【毎日】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090620ddm008020009000c.html
週明けから本格化する３月期決算企業の株主総会は、金融危機の影響で外資系投資ファンドの株主提案が減った分、赤字や減配に厳しい視線を注ぐ個人株主や機関投資家の存在感が増しそうだ。会社提案の議案への反対票が増加する可能性もあり、業績低迷にあえぐ多くの企業にとっては試練の総会になりそうだ。【工藤昭久、和田憲二】
◇ソニー、ＧＭとの違い強調
「ソニーはＧＭと違い、負担できない債務にあえいでいるわけではない」。０９年３月期決算で巨額赤字の計上が相次いだ電機大手の先陣を切って１９日開かれたソニーの株主総会。ハワード・ストリンガー会長兼社長は経営破綻（はたん）した米ゼネラル・モーターズとの違いを強調した。
だが、１４年ぶりの最終赤字（９８９億円）に転落したソニーへの視線は厳しく、創業以来最多となる８３２９人の株主からは「最近、ソニーのわくわくするような商品が無い」「『技術のソニー』が見えなくなって心配だ」など不満の声が相次いだ。
株価下落で運用成績が低迷している機関投資家も、株価の底上げを進めるため経営への監視を強めている。野村アセットマネジメントは最終赤字や無配が一定期間続いた企業の役員賞与の支給議案に原則反対する方針。同社は「賞与ゼロか、減額などの対応をとらなければ反対」と説明する。
東京海上アセットマネジメント投信は、議決権をもつ企業の約半分で取締役選任案の反対票を投じる見通し。昨年の約４割を大きく上回る。業績悪化で保有株の評価損が膨らむケースが増えたためで、同社は「今年は業績悪化の理由について前もって丁寧に説明に来る企業が増えている」という。
野村証券金融経済研究所によると、世界的な景気悪化の影響で、０９年３月期決算の全上場企業の配当金総額は前期に比べ約６０００億円、約９％減少した。約２兆円の国内株式を保有する企業年金連合会の木村祐基コーポレートガバナンス担当部長は「業績悪化の原因や中長期の株主価値向上策について、十分納得のいく説明を企業側に求めていきたい」としている。
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◆注目される株主総会◆
社名 開催日 注目点
トヨタ自動車 ２３日 ７１年ぶりの営業赤字
日産自動車 ２３日 １４年ぶりの営業赤字
日立製作所 ２３日 製造業最大の最終赤字
日本航空 ２３日 ４期連続の普通株無配
東芝 ２４日 ３０００億円規模の公募増資
パナソニック ２５日 三洋電機との資本業務提携
パイオニア ２５日 公的資金の申請検討
野村ＨＤ ２５日 ７０００億円超の最終赤字
日本興亜損害保険 ２５日 ファンドが社長再任案に反対
ローム ２６日 ファンドが自社株買いを提案
西松建設 ２６日 巨額献金事件で前社長逮捕
三井住友ＦＧ ２６日 日興コーディアル証券買収
エルピーダメモリ ２９日 公的資金の申請検討
※ＨＤはホールディングス。ＦＧはフィナンシャルグループの略
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