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クルーグマン教授:景気の急降下局面は終了か、ドルは急落へ 5月21日
(ブルームバーグ):
ノーベル経済学賞受賞者、米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は21日、世界経済の「急速な下降局面」は終わり、その影響でドルが打撃を受ける可能性があるとの認識を示した。
同教授はベトナムのホーチミンで講演し、米連邦公開市場委員会(FOMC)が実施した利下げや、住宅ローン担保証券(MBS)などの資産購入に加え、政府の景気対策により、危機が緩和したと指摘。失業のペースが鈍化していることを理由に、米景気は下半期にわずかに拡大する可能性があるとの見方を明らかにした。
クルーグマン教授は「ほとんどの経済指標が急速な下降局面が終わり、安定したことを示唆している。金融システムへのショックという面では最悪期は終わっただろう」と語った。
同教授は金融市場の緊張を示す指標が緊張緩和を示唆していると指摘。「昨秋のリーマンショックで一気に深刻化した緊張状態は和らいだ。コマーシャルペーパー(CP)の金利スプレッドは縮小し、社債の金利スプレッドもやや縮小した。銀行間貸出金利は低下している」と述べた。
クルーグマン教授は現在の経済危機の1年目が大恐慌の最初の年に似ているとしながらも、1930年代の一連の金融市場崩壊のように一段と悪化する可能性は低いとの考えを明らかにした。
さらに「景気は底入れしたとは思わないが、底はそれほど遠くはない。懸念しているのは底を打っても反発せず、底ばいが続くことだ。どの分野から景気回復が始まるかはっきりしていない」と語った。
ドル安に
ドル相場については、世界経済の安定と米国の経常赤字から打撃を受けかねないと指摘。「ドルは急落する、少なくとも大幅下落するだろう。ドル需要は危機によって一時的に膨張している。経済にとって良いニュースはドルにとっては悪いニュースだ。状況が安定すれば、逃避先としてのドルの需要は急減する」と話した。
中国政府が3月にドルに代わる国際機軸通貨の創設を呼びかけたことについて、クルーグマン教授は「中国の新通貨提唱は基本的に、自分たちが犯した投資ミスから、何とか助けてもらいたいがための行為だ」と指摘。「中国はドルを買い過ぎた。今になって、このままでは大量の損失が出ると心配し始めている」と述べた。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=adobIPveeUwU&refer=jp_asia