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【外国為替市場概況】ドルが数カ月ぶり安値、リスク志向が高まり
ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)20日の外国為替市場では、リスク志向の高まりがある一定の水準に達したことから、ドルが全面安の展開となり、ユーロと英ポンドに対しては数カ月ぶりの安値水準まで売り込まれた。
株高と不安定性の低減に加え、Libor(ロンドン銀行間出し手レート)が低下したことが、トレーダーらにリスク行動を促し、資金の安全逃避先であり調達通貨でもあるドル売りが加速した。20日の外為市場では、こうした動きがピークに達した。
米連邦準備制度理事会(FRB)が米国の経済成長見通しを下方修正したことを受け、米国株価が前日終値を下回って引けると、ドルの下げ幅は縮小したが、それまでの下げを取り戻すには至らなかった。
「幅広い参加者が相場の動きだけを見ていたため、ドルを売るか、こうした動きを見送るというリスクをとらざるを得なかった」と、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替グローバルヘッド、マーク・チャンドラー氏は語った。
投資家らは現在、資金を失うことよりも投資機会を見送ることを懸念している。
ドルは週初から大幅に下落しているが、4月中旬からすでに下落基調にある。
原油価格を中心とする商品市場の上昇も、ユーロ高・ドル安要因となった。20日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では、原油先物価格の終値が6カ月ぶり高値を更新した。
ユーロはこの日、1月5日以来の高値にあたる1.3831ドルに上昇し、英ポンドも6カ月ぶり高値の1.5792ドルまで上値を伸ばした。オーストラリアドルとカナダドルも7カ月以上ぶりの高値へ上昇した。ドルは円に対しても下落し、1週間ぶりの安値94円69銭へ下げた。
株価が底堅く推移したことで、投資家はドル資金の抱え込みをストップしていると、クレディ・スイスの外国為替戦略ヘッド、レイ・ファリス氏は語った。「分散化が始まりつつある」とも指摘した。
株式市場の上昇が行き過ぎであるとの総意が形成されつつある一方で、この勢いに歯向かうことはできないため、ドルに対してユーロやカナダドルを買うようストラテジストらは推奨している。
FRBがこの日発表した4月28日・29日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、モーゲージ債や米国債の買入規模を、すでに表明している1兆7,500億ドル以上に引き上げることについて、一部のFRB関係者には検討の余地があることが示された。また、米国の景気後退(リセッション)が予想より3カ月も早い段階で深刻化することや、労働市場が依然として圧迫されていることから、向こう2年間は回復がさらに緩やかになるとの見通しも明らかとなった。
NY市場終値 20日17時50分 (19日17時50分)
ドル 94円86-87銭 (96円00-01銭)
ユーロ 1.3760-63ドル (1.3625-26ドル)
英ポンド 1.5736-38ドル (1.5475-77ドル)
スイスフラン 1.1014-19フラン (1.1095-06フラン)
ユーロ 130円55-58銭 (130円76-79銭)
豪ドル 73円40-43銭 (74円22-30銭)
英ポンド 149円25-33銭 (148円52-62銭)
カナダドル 83円02-05銭 (83円02-13銭)
NZドル 57円28-35銭 (57円62-72銭)
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