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NHK「マネー資本主義」 アメリカは世界に金融商品を売りまくったが、今では売るに売れないただの紙切れ。ルービンは詐欺師だ
http://www.asyura2.com/09/hasan62/msg/606.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 5 月 19 日 15:16:06: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu192.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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NHK「マネー資本主義」 アメリカは世界に金融商品を売りまくったが、
今では売るに売れないただの紙切れ。ルービンは金融詐欺師だった。

2009年5月19日 火曜日

株の世界では証券会社に中年主婦が現れたら天井だということわざがある。
NHKスペシャル「マネー資本主義第二回」より


アメリカは世界に金融商品を売りまくったが、今は売るに売れない紙切れ
ルービン、サマーズ、グリーンスパンはまさに金融詐欺師だったのだ


◆マネー資本主義 5月17日 50代オヤジの独言
http://ameblo.jp/cm115549901/entry-10262858916.html

ドラマ仕立てで松平さんがレポートする「3000万円雑木林から発見」というニュースの現場。そこでも金融危機の原因はアメリカですよね!という声が聞かれた。

マエストロと言われたグリーンスパン議長。しかし今はアメリカ議会の公聴会で金融危機を招いた張本人として非難を浴びている。

何故危機を防げなかったか?元FRB長官達に尋ねる。答えは「謎だ。」だった。なぜマネーは制御できないほど膨れ上がってしまったのか?第2回はアメリカの政策についてスポットを当てる。

マネーは100ドル紙幣を積み上げると月に到着する額だった。日本円にすると7京円。1兆の7万倍である。

3000万円のドラマは取調室の場面。拾った主婦が評言する。山菜採りにいったら見つけたという。刑事は御伽噺の「青い鳥」にたとえるが、青い鳥の結末がわからないという。

主婦は「余っていたから捨てたんじゃないですか?」

先進国のマネーサプライは2倍に増えて、それが怒涛のように流れ込んだのが、アメリカの住宅だった。砂漠のゴーストタウンのような現在の町、1年前は活況を呈するニュータウンだった。住宅ローン会社が無謀な貸付に走り、ウォール街が買い取ってくれるためだ。ローン債券は投資銀行は金融商品に生まれ変わり、他の金融機関に販売される。こうしてリスクが見えにくくなり、膨れ上がったバブル経済は息詰まった。

再び、取調室で、カツ丼を食べながら、なんでオカネが余って金融危機が起きたのか?を刑事が尋ねて、主婦がレクチャーするスタイル。

グリーンスパン前FRB議長。FRBはアメリカの中央銀行。16年間の議長の間、ブラックマンデーを乗り越え、1998年のLTCM破綻においても金利を下げて、危機を回避した。彼の一挙手一投足が金融政策の方向とされ注目を集めた。

1926年ニューヨークの下町に生まれたグリーンスパンは幼い頃より数字に強く、大リーグ好きだが、スコアなどをつけることに才能を発揮。プロのジャズプレーヤーになるが、休憩時間は難しい金融の本を読んでいたという。

コンサルタント業に転進した彼は25歳でランド・アインスタン女史にめぐり合う。主人と奴隷ではなく互いの利益のためにという市場主義、自由放任主義がこのとき彼の基盤となった。

しかし、99年からずっと異例の低金利を長期間放置したことがカネ余りを生み、市場が加熱するがグリーンスパンはそれを一部地域のものと放置。金融商品の危険性も指摘されながら放置された。

市場は安全だと解釈されて、モラルハザードが広がっていった。グリーンスパンがマジックを使うと信じられていた。

再び、取調室。カツ丼のグリーンピースを残す主婦。主婦はロバート・ルービンも問題だという。

ロバート・ルービンは財務長官でグリーンスパンの前の長官。ドル高政策を採ったことで知られる。為替相場の変動がどうオカネにかかわるかを松平さんが示す。そしてドル高へ仕向けることがアメリカにオカネが入ることになり利益をもたらすとした。

ルービンの任期中、ドルは8割も増えた。それ以前はドル安を容認していた。クリントン時代は輸出を盛んにするためにドル安容認政策を取った。ところが輸出が増えずに製造業復活の兆しは見られなかった。

クリントンはルービンを起用し、ルービンはゴールドマンサックス会長から転進し、ドル高で製造業中心から金融業によるアメリカの利益獲得へと方針転換した。口先介入から行なったが、これは機能せずにドル安は進んだ。日本も円高ドル安が急速に進み、当時の加藤紘一財務長官もアメリカに強くこの対応を要請した。団長を務めたのは武藤嘉文氏。「基軸通貨の値打ち堅持」を求めた。

日本はアメリカの国債を買って支えていた。ロバート・バウマン氏は副長官としてルービンを支えていたが、世界からの要請でドル高へ舵を向ける方針を進言したという。

当時の日本側榊原氏もアメリカと協調し、ドル高へと仕向ける介入を図ったという。

この結果、マネーはアメリカに世界から流入し、株価は急上昇。

グリーンスパンの低金利政策でさらに増殖。ルービンはウォール街に戻った。このときカネ余りの怪物が動き出していた。心配する人がほとんどいなかったという。

取調室。刑事はアメリカだけが、この金融危機をもたらしたのだろうか?と切り出し、奥さんFXをやっていらっしゃるようですね。奥さん、この3000万円はあなたが捨てたんじゃないんですかね。・・・

あまりの市場加熱にグリーンスパンも重い腰を上げて、短期金利の引上げを行なう。銀行は短期金利に上乗せして住宅ローン金利とするため、長期金利も落ち着くと考えたが、何度か短期金利を引き上げても、長期金利に影響が出なかった。’謎’だとしたグリーンスパン。コントロール手法がもはや通用しなくなっていた。

そのひとつが日本のカネ。ミセス・ワタナベ、FX取引をする日本の主婦の総標だ。膨大な家計のマネーがアメリカに流れた。

さらにゼロ金利の日本から右肩上がりを続けるアメリカに運用資金が流れた。円キャリード資金と呼ばれるこのマネーが流れ、世界もこの例に倣った。

アメリカ向けにに輸出で稼いだ資金が、アメリカにまた還流した。この世界から流れ込んだ資金が、銀行がいくらでも世界から調達できる状態になったために短期金利の引き上げが効果を生まなかった。

ようやく住宅金利が下がったのはグリーンスパン退任後、しかしこの時点では静かに収めることは不可能だった。グリーンスパンも能力が無かったとこの事態の責任を認めた。

取調室。刑事「FXで儲けた人が脱税で捕まるニュースを見て、税金を払わないようにするために、拾ったことにすればいいのではと考えたのではないですか?」と問う。

刑事「私達のもっといい暮らしがしたいという思いが集まって、金融危機を招いたんじゃないですか?税務署に申告したほうがいいのでは」

主婦「青い鳥の結末は、幸せを求めて世界中を旅したけど、結局青い鳥は自分の家にいた。というものでした。」

松平さん「アメリカのせいばかりにできない部分もあるぞと。我々が欲望をたぎらせ続けることは、再び金融危機の大波を被ることになりかねない。」

G8では総額5兆ドルの財政出動が決定され、再び巨大さを増す金融市場。果たして危機を生むことなくいけるのか?

◆マネー資本主義 5月17日 伊藤洋一
http://arfaetha.jp/ycaster/diary/post_721.html

NHKの夜9時からの「マネー資本主義」の第二回を見ましたが、まあ金融のドラマとしては何とかして分かりやすいようにしたいという気持ちは伝わってきて、「どう作るのかな」と思って見ている人間には「そうきたか」と面白かった。

 ただし分かりやすいようにしたい、話を整理したいという気持ちが強すぎて、「ちょっとこれはどうかな」という点もいくつか。短期金利を上げても上げてもアメリカの長期金利が上がらない原因のところで、突然「ミセス・ワタナベ」が出てきたのにはちょっと驚きました。話を日本と結びつけたかったのでしょう。しかしそれは渡辺さんの責任ではなく、政策サイドの話が大きい。

 2000年代の半ば、アメリカ(というより世界の)の長期金利が上がらない謎(conundrum、グリーンスパン語)の理由としては、「市場経済のスパンの拡大(労働力供給量の潤沢さ)」「年金運用の長期化」「デフレ心理の残像」「ITを使った生産性の向上」など色々状況があったのに。まあ捨てて捨ててあれになったのでしょうね。

 翻訳にも問題があるように思いました。耳で聞いただけですが、日本がアメリカの長期債を売る売らないの話の中で、アメリカの発言者が「日本が長期債を売ればアメリカの金利に影響が出る」と言っているのに、下の帯では「アメリカ経済に影響がある」になっていた。これはちょっといただけないな、と思いました。

 問題は振り返りではなく、今の超刺激、超金融緩和を抜けた後に金融と財政をどのようなタイミングで引き締めに舵を切るかですが、その点を番組では最後に「できるのでしょうか」という疑問形で結んでいた。しなければバブルの繰り返しになります。

 一つ見ていて「あら」と思ったのは、昨年10月15日のクルーグマンとの私のインタビューのVTR、「あえて責任者を一人挙げろと言われれば、それはグリーンスパン」というクルーグマン発言部分が使われていたこと。半年しかたっていないのに、随分昔のような気がしました。

 あのVTRは惜しかったんですよね。ノーベル賞をもらった次の日でしたから、当然日本人として初めてインタビューしたわけで、当日でも電波に乗せることが出来たと思うのですが、クルーグマンがつかまったというのがうまく東京に伝わっていなかった。

 番組の最後に地球上の陸地という陸地からお金が落ちているイメージが映ったのですが、マネーの量をどう管理するのか、というのは今後ますます大きな問題となるでしょうね。締め過ぎればお金が回らなくなって大きな不況になる。締めずに膨らましすぎても市場の自律調整によって市場は収縮し、経済活動に不調をきたし、その結果不況になる。

 アメリカの金余りの張本人として番組はグリーンスパンとルービンの二人を挙げていた。しかしアメリカの好況、それをもたらした金余りを歓迎したのは、政治家も、市場関係者も、そして一人一人の国民もそうです。だからバブルは実は経済政策の問題と言うより、国の政治や、その背景ある国民の成長期待、富を歓迎する気持ちなどと密接に関係している。これらすべて関数をうまくコントロールしようとするのは非常に難しい。


経常黒字の日本や中国から経常赤字のアメリカに金が流れなくなれば
アメリカはショック状態になり金融危機をもたらした。


「株式日記」ではドル買いを止めろと言い続けたが、日本の財務省は
ドルを買い続けてグリーンスパンから「ドル買いを止めろ」と怒られた。


(私のコメント)
日曜日にNHKスペシャルで「マネー資本主義第二回」を放送していましたが、ロバート・ルービン元財務長官やアラン・グリーンスパン前FRB議長を犯人として批判していましたが、NHKの反米親中のスタンスがはっきりと見えています。「株式日記」のように反米反中のスタンスならバランスも取れているのですが、NHKの反米親中のスタンスは公営放送として問題だ。

もちろん金融危機の内容的にはその通りであり、アメリカに金融危機をもたらした犯人はルービンでありグリーンスパンだ。新自由主義的な金融の行過ぎた規制の緩和が金融商品の暴走をもたらして世界の金融機関を危機に陥れた。しかしその仕組みを一時間の番組で説明しきるには無理があり、一つの原因で片付けるには誤解を生ずるだろう。

世界の経済学者やエコノミストも本当にどれだけの事が分かっているのか疑問なのですが、バブルの最中はダンスナンバーが流れている限り踊りを止めるわけにはいかないようだ。アメリカの金融危機の前兆は日本のゼロ金利の解除に原因があるのであり、世界同時株安が起きた。これは円キャリートレードの逆流が起きて世界同時株安が起きたのだ。

円キャリートレードは「マネー資本主義」でも取り上げていましたが、アメリカのヘッジファンドも円キャリートレードは確実な投資として数十兆円もの規模になったようだ。円キャリートレードは米ドルに対してばかりではなくユーロやオーストラリアドルや韓国ウォンにも向けられて韓国のウォンが高くなって韓国が悲鳴を上げたし、ユーロも1ユーロ=170円まで上げたのも円キャリートレードが大きな原因だろう。

つまり日本のゼロ金利が世界への資金の供給源となっていたのであり、それだけ日本の円が高く評価されたのは日本の経済力の強さの証明だ。日本の円は1ドル=360円から1ドル=79円まで四倍以上にも値上がりしましたが、日本は相変わらず経常黒字国だ。それに対して中国は人民元が20%ほど切り上がっただけで中国の輸出産業は大打撃を負っている。

日本でしか作っていないものは円がいくら高くなっても日本から買わなければならないのであり、そのような日本の経済力が裏付けとなって世界に資金を供給できるだけの力がある。ところが世界的金融危機が訪れてアメリカが物を買う事が出来なくなると日本の輸出産業にも大打撃なのであり、日本からの資金供給を続けなければなりませんが、アメリカも国内事情でゼロ金利状態となり、金利差が無くなって円キャリーが起きにくくなっている。

アメリカ経済を再建するには大規模な軍縮が必要であり、オバマ政権は軍縮に取り掛かりつつある。その為には世界に展開している米軍を引き揚げさせなければならない。イラクやアフガニスタンからも米軍は引き揚げていくだろう。東アジアからも米軍は引き揚げていく事だろう。

アメリカの金融立国戦略はアメリカの最後の悪あがきであり、アメリカの投資銀行が作り出した金融商品は詐欺的商品であり、債権の証券化はリスクを転売する事であり、全体から見れば一種のネズミ講だ。よからぬ詐欺師が不良債権を大量生産してCDOとして転売すればとんでもない事になる事は分かりきっていた事だ。

アメリカは90年代にドル安にして製造業の再建を図りましたが復活する事はなかった。アメリカの自動車は日本でもヨーロッパでも競争力がなくて売れなかった。製造業はその国の文化やモラルなども関係があるのですが、アメリカは新興国であり文化も底が浅くて拝金主義的なモラルは製造業を堕落させた。

国家がそのような状況になれば楽して儲ける事ができる金融で稼ぐ事になり、ロバート・ルービンは財務長官になる事で金融立国へと舵を取った。本来ならば金融業は地味で儲からない仕事なのであり、昔から卑しい仕事と見られてきた。それを情報産業として国家機関と結びついてゴールドマンサックスやモルガンスタンレーなど政府系金融機関として育て上げて、投資銀行のエコノミストは国家経済を支えるスーパースターとなった。

まさにTIME誌の表紙になったように、ルービン、サマーズ、グリーンスパンはアメリカを救った救世主として評されましたが、今ではアメリカを陥れた極悪人となっている。まさに繁栄している時は神様と呼ばれ、不況になれば不況の犯人呼ばわれされるのはエコノミストの宿命なのだろう。

今ではミセスワタナベはどうしているのだろうか? 「マネー資本主義」ではFXで3000万円儲けた主婦が、拾得物として届け出るドラマをはさんでいましたが、FXはそんなに儲かるものだろうか? 為替相場は国の経済政策に深く関係しているし、ゴールドマンサックスなどは財務長官などから直接情報が入ってくるからインサイダーだと思うのですが、証券会社の社長を財務長官にするのは、泥棒に警察長官をやらせるようなものだ。

グリーンスパンもITバブルを住宅バブルで乗り切ろうとしたのでしょうが、日本と同じ失敗を繰り返したようだ。本来ならば買えないような貧しい人に住宅を買わせて借金を背負わせてしまうと金利を引き上げるには社会問題を起こしてしまう。アメリカにも住宅神話が出来て日本と同じ事をしているのですが、日本と同じように失われた20年がやってくるのだろうか?

 

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