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(回答先: アジアで出遅れる日本株、海外勢にとって妙味薄く 投稿者 gikou89 日時 2009 年 4 月 23 日 05:06:55)
http://diamond.jp/series/money_market/10078/
米国や英国といったアングロサクソン系の国と、欧州大陸系のドイツ、フランスとのあいだで、経済政策に関する“哲学”に大きな開きが表れている。
「グローバル経済が回復したら、世界は高インフレと“危機の後の危機”に直面するだろう」。シュタインブリュック独財務相は、ドイツの大衆紙「ビルド」にそう語った。
世界の中央銀行の超金融緩和策と巨大な国債発行を伴う各国の財政刺激策への懸念を彼は表していた。彼やメルケル首相を含むドイツ政府高官は、長期的なインフレ圧力や新しい資産バブルの発生を心配している(「フィナンシャルタイムズ」紙4月13日)。
ユーロ圏の消費者物価指数前年比は2月の+1.2%から3月は+0.6%に低下した。目先の心配はデフレのはずであり、インフレを懸念するのはまだ早過ぎるように思われるが、ドイツ政府高官は長期的な観点から「維持可能な景気回復」を重視している。
彼らと呼応するように、ECB(欧州中央銀行)はFRBのような大胆な金融政策は実施していない。4月の利下げは市場予想を下回る0.25%だった。
5月7日の理事会でECBは、0.25%の追加利下げを行なうと同時に、「非標準的手法」を導入するだろう。
ただし、当面は、FRB、日銀、イングランド銀行のような民間企業債務や長期国債を買い取る政策には踏み込まず、短期資金供給オペの期間を一年程度に延長する案が有力と思われる。
トリシェ総裁は4月2日の記者会見で、「非標準的手法」の導入に際しては、われわれの子どもたちの将来に何が起きるのかを非常に注意深く考えなければならないと話した。
バーナンキFRB議長に比べると、彼は長期的な視点で語っている。もっとも、米国の政策当局者は、欧州大陸勢は足元の危機対策にもっと注力すべきであって、「次の危機」を心配している場合か?と言いたいだろう。
メルケル首相は次のように語っている。米政府とFRBが2001年の9.11事件後に実施した、低コストの資金を金融システムに大規模に注入した政策には多大な誤りがあった。
「われわれは現在の危機の原因を見つめなければならない。政府は成長を加速させるために、人びとにリスクテーキングを促した。この過ちを繰り返すことはできない。われわれは、成長をしっかりとした大地にくくりつけなければならない」(「フィナンシャルタイムズ」紙3月27日)。
日本の麻生政権は米政府に追随して真水15兆円の経済対策を決定したが、短期と長期の視点のバランスを取ることが重要である。