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須田慎一郎の時流深読 SFCG破たんの悪影響 債権マーケットはマヒ状態
(日本証券新聞)2009年4月20日 15:22
「経営破たんに追い込まれたSFCG(旧商工ファンド)も、とんだ置き土産を残していってくれたものだ。SFCGが貸付債権の二重譲渡、さらには、三重譲渡という、とんでもないことをしでかしてくれたことで、債権流動化マーケットは完全にマヒ状態に追い込まれてしまった」
メガバンクの与信担当セクション幹部がこう言う。
今年2月に経営破たんに追い込まれたSFCGが、自社の保有する貸付債権を二重、三重に譲渡し、不正に資金を得ていたことが、その後、発覚した。こうしたSFCGの不正行為が金融マーケットにも、大きくネガチィブな影響を与えているのだという。
「こうした、SFCGによる複数譲渡の被害にあった日本振興銀行が刑事告訴に踏み切ったため、この問題は、一気に刑事事件化する様相を呈してきた。大島健伸会長もいよいよ年貢の収め時だろう」(捜査当局幹部)
ところで、問題なのは、本稿冒頭で紹介したコメントからも明らかなように、この一件が一般の債権流動化マーケットにも悪影響を及ぼしつつある点なのだ。
「例えば、銀行からの資金借り入れが困難な状況にある中小零細企業にとって、売掛債権の譲渡、売却は数少ない資金調達手段の1つとなっているのです。ところが、SFCGによる債権の複数譲渡問題が表面化した以降、この種の手法による資金調達が不可能な状態になっているのです」(前述のメガバンク幹部)
それはなぜなのか。
「そもそも、債権の権利関係について言えば、不動産などと異なり、登記などの法的に担保されたものがあるわけではないのです。このため、現実問題として、やろうと思えば、複数譲渡ができてしまうのです。明らかに法の不備といえるのですが、SFCGはそこを突いてきたのです」(前述のメガバンク幹部)
このため、債権譲渡の“引き受け手”が、相当に慎重になっているというのだ。
法の不備を悪用して、不正に資金を得ていたSFCGに刑事責任が及ぶのは当然のことだが、その影響をモロに被ることになる中小零細企業には、何らかの救済措置が必要だろう。
早急に政府は対策を打つべきだ。
http://www.nsjournal.jp/column/detail.php?id=153444&ct=2