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好結果の機械受注は設備投資の底打ちを示したのか?(KlugView)
2009/04/09 (木) 11:22
内閣府が発表した2月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額は、前月比1.4%増と、5カ月ぶりの増加となりました。
市場予想は6〜7%程度の減少だったこともあり、今回の結果は、それなりの好結果だったといえます。内閣府は、機械受注の基調判断を、これまでの「大幅に減少している」から「大幅」を削除し、「わずかに増加したものの基調としては減少している」と上方修正しています。
民需の受注額を業種別にみると、製造業の低迷が続いています。受注額は2,025億円と、比較可能な1987年4月以来の最低水準を更新しています。
一方、非製造業は同比2.2%増と2カ月連続の増加となっています。非製造業の内訳をみると、鉄道会社による鉄道車両と、ガス会社によるガス関連設備の発注が、受注額を押し上げています。
日本の場合、設備投資が景気をけん引することが多いので、設備投資の先行きを示す機械受注統計の先行きが、日本の景気の先行きを示唆すると考えられています。
今回、機械受注統計の結果が、予想外に良かったことから、悪化を続ける日本景気の底打ち期待が高まるのも不思議ではありません。実際、機械受注統計が発表された後にスタートした東京株式市場では、日経平均株価が前日終値比70.15円高とプラスで始まっています。
ただ、内閣府の基調判断が、上方修正されたとはいえ、「基調としては減少している」としているように、このまま設備投資が底打ちして、上昇傾向を辿ると考える方は少ないようです。先日発表された日銀短観の設備投資計画でも、大企業・全産業の設備投資額は、前年度比6.6%減とマイナス計画となっています。
たしかに単月の結果だけで、機械受注統計が底打ちしたと言い切ることは難しいでしょう。機械受注統計は、ブレが大きい統計として知られており、今回の好結果も、鉄道会社やガス会社の「一時的な」発注によって上ブレした可能性は否定できないからです。しかし、今回の景気悪化の場合、景気の悪化スピードが過去に例を見ないペースだっただけに、底打ちのタイミングが通常よりも早くなることも考えられます。
もちろん、機械受注統計が底打ちしたとしても、その後、大きく悪化した設備投資額が、昨年の水準まで順調に回復することは期待できないでしょう。方向性は改善であっても、改善ペースは非常に緩やかで、年間を通してみると、設備投資額は昨年に比べ大きく減っている結果になると思われます。
日本景気に期待しているとしても、
せいぜい「回復感のない緩やかな改善」程度といえそうです。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
今年2月の機械受注統計における
製造業からの受注額はどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
2,025億円
(比較可能な1987年4月以来の最低水準)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/04/09/005081.php