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期待先行で上昇していた米株の先行きに、早くも暗雲が垂れ込めてきた。つれて日経平均も8日は200円を超す下落で引けた。
米金融システムの問題は、ガイトナー米財務長官が打ち出した不良資産買い取り策が機能して解決に向かい、大規模な米財政支出で米国景気も底打ちから反転への可能性が見えてきた──という景気回復へのシナリオに冷水をかけた有名人がいた。G20合意を絶賛し、危機回避に希望を見出していたはずのソロス氏である。
複数の市場関係者によると、ソロス氏が6日にロイター・フィナンシャル・テレビで語った悲観論がじわじわと広がり、7日には本格的な決算発表のスタートという表向きの理由の裏で、このソロス氏の“ご託宣”が米株市場のムードを冷やしたという。
ソロス氏の指摘で衝撃的なのは「金融システム全体が、基本的に支払い不能となっている」との指摘だ。現在、米当局が進めている政策では、窮地を脱した金融機関が実体経済から活力源である利益を奪って「ゾンビ機関」になると説明した。
不良債権を抱えたまま、その正確な額が公表されずに金融機関が存続し、回復するかに見えた景気の足を引っ張った例がある。1990年代後半の日本だ。ある邦銀関係者は「不良債権を抱えた当事者になれば、膨大な不良債権額を公表せずに、長期間にわたって少しずつ処理し、景気の回復時期を待つ戦術を取りたくなる」と振り返る。
ソロス氏は、そうした展開になることを痛烈に批判したとも言える。彼の見通しが当たれば、米国にも「失われた10年」が来ることになる。ソロス氏の見通しは適切だろうか。
コメント
自己責任という言葉が一時はやった。
投資勧誘にしても最後に自己責任にてお願いしますとの記載がある。
前回の金融危機の時、米国の金融関係の経営者および幹部の数人は、経営の責任からか飛び降り自殺をした事件もある。しかし、今は、高額な退職金を契約書という名のもとで、もらうものはもらって退いている。
前回の米国の金融恐慌の時、多くの関係者が監獄送りにされた。しかし、今では、責任を追及することなくだれも監獄に送られていない。米国をよく知る投資家達も、多くの関係者が監獄に送られるだろうと昨年予想していたが、米国の性質も大きく変わってきているのでしょう。
日本のバブルがはじけたとき、ある倒産した大手証券会社の社長が、株主にわびずに従業員に詫びる姿をマスコミにさらしたが、その経営者は、倒産後個人的負債も抱え泣く静かに生活しているようです。
この日本型経営、つまりは、消費者、取引先、株主を軽んじ、我大切の考えを全面にだしている無責任経営が、今回の米国の手本になっているようです。
正社員だけを大切にし、派遣などの非正社員を偽装請負という形で不法労働を広めた無分別な格差を広げたことも日本型経営でしょう。
しかし、世界はこの日本型経営を手本にし始めているというのが状況のようです。
日本型経営が世界に広まるということは、世界の消費、経済が保護色が強くなり縮小するということになるかもしれません。
ソロスの預言のように、米国経済の長期低迷が、バブル後の日本内需と同じような運命をたどる可能性があります。
20年度の倒産件数が、16000社を超え、負債総額が戦後5番目となり、今後もそれ以上の悪化も予見されている。
主な原因は、販売不振、運転資金の欠乏、他社倒産の余波というバブル後の状況と変わりはない。
宅配便シェアートップのヤマト運輸は、宅配便の個数が初の減少となり、宅配便市場に陰りも見え始めています。日本経済が縮小に向かっているというのが現実です。
GDPにしても数パーセントの成長もしくは下落が、普通は主流なのですが、実際は、数十パーセント単位の下落となるかもしれず、根本的に大きなレバレッジを生む経済対策が日本には必要なのでしょう。
今日景気対策として与党案が出されると思いますが、今や景気不振は、構造問題となっており、小渕内閣当時のような時期とは違うということを政治家、官僚は気をつけていないといけないのではないでしょうか。
贈与税減税にしても麻生総理のような資産家が、子孫のためにどのような行動をするか注目です。
今日の東京株式は、NYダウの下落もあり、利益確定が主力となったのか大幅安となりました。日経平均下落となったものの外国人投資家は、買い越しとなったようです。
今の株式市場は、信用売り残の多さが目につきます。まだまだこの調整が続くような気配ですし、日本経済の回復が、麻生政権の景気対策で見通しがたてられれば、上昇にはずみがつくかもしれません。
しかし、政権存続のことばかりを考え、今後現れる可能性がある状況に危機感を持っていないと5月解散も先送り、その後、経済批判が与党政権に向かうようになります。
選挙をするにしても日経平均が最低でも10000円超えのような状況にならないと先の不安の方が心理的支配を強くするでしょう。
麻生政権の危機感のなさは、下記の記事にも現れています。
====農水省:ヤミ専従疑惑 また虚偽説明 初回調査「昨年4月」は「3月」====
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090408dde001040006000c.html
組合職員によるヤミ専従疑惑で農林水産省は8日、08年4月に全国一斉調査をする前の3月に、関東農政局などが管内の農政事務所などを対象にヤミ専従の調査をしていたにもかかわらず、その事実を公表していなかったことを明らかにした。
農水省によると、08年3月17日の内部告発で、給与を受け取りながら無許可で労働組合活動に専念するヤミ専従職員が、栃木、千葉両農政事務所にいると指摘された。このため、その直後、本省秘書課は関東農政局を通じて両事務所に調査するよう指示した。
しかし、関東農政局は両事務所だけでなく、局内と管内のすべての農政事務所を対象に調査を実施。ヤミ専従の疑いがある職員は9農政事務所などで33人いたが、関東農政局は3月27日、本省に調査を指示されていた栃木、千葉両農政事務所分(6人)しか報告していなかった。
内部告発を受け、本省地方課と東北農政局も3月、地方の職員を対象に調査を実施。疑惑のある職員が地方課調べで6人、東北農政局調べで5人いたが、本省秘書課に報告していなかった。
事前調査の結果について、農水省は先月18日の記者会見で説明せず、「08年4月に最初の調査をした」と説明していた。農水省は「秘書課は関東農政局などの事前調査について会見時に把握していなかった」と釈明している。
この疑惑を巡っては、ヤミ専従の疑いのある職員が142人いたのに、再調査で「ゼロ」となるなど農水省の不自然な調査結果が判明。秘書課長ら2人が更迭されている。今回の事前調査で判明した疑惑の職員は、この142人に含まれている
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郵政民営化も後ずさり、公務員改革も後退という状況から、景気対策がレバレッジを生む景気対策とはならず、日本みずからが経済縮小という構図に入っていく危険さえあります。
国民及び投資家は、政府の景気対策で先に明るさがあるという楽観論が広まっていますが、その根底が崩れれば、日本は地獄に入るかもしれません。十兆円20兆円の経済対策では、危機感無しとみた方がよく、また雇用回復もおぼつかないかもしれません。
ただ、やらないよりはましですが。重要なのは、公務員を含む流動性を生む雇用改革だと感じるのですが。