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「機密指定解除」歴史を変えた極秘文書 トーマスBアレン著 佐藤正和訳 佐藤優 日本語版解説
本書は、CIA秘密情報部に36年勤務したインテリジェンスのプロによる書です。米国国立公文書館に所蔵され機密指定が解除された、機密文章の解説の本でインテリジェンス活動に興味がある人間にとっては必読の書です。
そんな中の42章は、阿修羅掲示板に多数存在するシオンの議定書の妄想に取り付かれた諸君らには一読してもらいたい為に転載した。読んだからといって、洗脳されてしまった諸君らの目が覚めるとはけして思わないが、佐藤優氏などを含む世界的インテリ層の常識としてシオン議定書は、捏造であるということが常識とされています。
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42.長続きする欺瞞
1903年シオンの議定書の創造
「シオン賢者の議定書」が、いつどのようにして作られたかは不明だ。悪名高い反ユダヤの小論文の一部が、1903年、ロシアの新聞に掲載された。この文書は、現代最も広く流布された反ユダヤ主義の出版物と呼ばれ、20世紀の最も恥ずべき政治的な捏造ともいえる産物である。圧倒的な量の証拠が、1885年3月から1902年11月まで「オフラーナ」として知られるロシア帝国秘密警察、その海外支部長を務めたピオトルニフチュコフスキーに集中している。1975年に発見されたCIAによるオフラーナ文書に関する調査によれば、ラチュコフスキーは「生来の陰謀家」で文書捏造を「楽しんだ」人物だった。それ故に彼が、「議定書」偽造の主犯者だとされる。
この捏造本の出版は、ラチュコフスキーによる反ユダヤ主義宣伝を反映し、ロシアにおける不満は国内の抑圧から来るものではなく、世界的なユダヤ人の陰謀で助長されていると、皇帝とその支持者たちに説得する道具として使われたのだ。ラチュコフスキーが著者かどうかは別にして、「議定書」はまさに20世紀初頭の帝政ロシアで現れ、以来ユダヤ人の憎悪を拡大し続けてきた。
この24章あるいは24規定は、シオニストの賢者の会議の記録とされ、秘かに経済をあやつり世界を支配するユダヤ人のための計画を作ったとされている。
「議定書」が米国に現れたのは1920年のことで、自動車の開発者ヘンリー・フォードが、
そのオーナーである「ディアボーン・インディペンデント」紙上に、議定書の内容を連載記事として掲載された。連載は『The International Jew (国際的ユダヤ人)』と題した書籍として出版され、ドイツ語も含む十数カ国語に翻訳された。アドルフ・ヒトラーはその自伝『Mein Kampf(わが闘争)』に、世界的なユダヤの陰謀の証しとして、この「議定書」を引き合いに出している。
文学を捜査する探偵たちは、1864年にブリュッセルで発刊されたモーリス・ジョリー著
『Dialogue in Hell between Machiavelli and Montesquieu(マキアヴェリとモンテスキューの地獄での対話)』が、「議定書」の原型となったのではないかとした。この本は、ナポレオン三世(マキアヴェリ)が白由の擁護者たち(モンテスキューなど)を攻撃する形で、ユダヤを密かに非難していた。フランス警察はジョリーを逮捕し、本の刊行を差し止めた。オフラーナの工作員らは、この本の対話形式を「議定書」作成の際に使ったのである。
「議定書」は、1905年から06年のロシア革命の間、プロパガンダの道具と化した。この革命は、多くの自由主義者のロシア系ユダヤ人に支持されているからだ。グレーブスはこう書いている。「議定書の原稿が、1905年の初頭に皇帝に伝えられた、と何人かのロシア人が語っている」。さらに重要なことは、「最近の貧困層に見られる不満の徴候、これは人為的なもので、ユダヤ人秘密結社による扇動だとして多くの富裕層を説得し、害をなした」ことである。
ナチスが1935年に、スイスで「議定書」のドイツ語版を配布すると、あるスイスの裁判所
は、「議定書」が「中傷であり…明らかな捏造」であるとし、さらに「ばかげていて無意味だ」と宣言した。しかし、その中傷はまだ今日も続いている。
「その時歴史は」
ホロコースト博物館の研究者たちは次のように報告している。「アラブやイスラム世界での多くの学校の教科書は「議定書」を事実として教えている。2002年、エジプト政府提供のテレビ放送は、「議定書」に基づくシリーズものを放映し、米国国務省はそれを非難した。パレスチナ組織のハマスは、イスラエルの民間人に対するテロを正当化するため「議定書」の一部を引用した。さらに、ごく普通にインターネツト検索すると、「議定書」を広めたり、販売、あるいは討論、またはそれを詐欺行為だと暴露する数十万ものサイトが検出されている。