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経営陣更迭と問題行清算の道を示唆−銀行救済めぐる米議会の諮問委 ４月８日（ブルームバーグ）：
米国の金融機関救済を監視する米議会の諮問委員会は７日に公表した報告で、最高幹部の更迭と問題のある銀行の清算が経済危機を脱する最善の道となる可能性があるとの見解を示した。
同委員会はまた、7000億ドルの金融安定化資金の運用に当たって、米財務省の景気見通しが楽観的過ぎる公算があると警告した。同プログラム導入から６カ月間の成果は「まだら模様」との認識を示した。委員会は昨年10月に成立した金融安定化法に基づいて設置されたもので、議会への報告義務を持つ。
ハーバード・ロー・スクールのエリザベス・ウォーレン教授が率いる同委員会はリポートで、「今までの成功した銀行危機対策は常に、経営に失敗した経営陣の更迭と銀行の資産査定を政府の管理下に置く措置が含まれていた」と指摘した。
ガイトナー米財務長官は問題資産購入プログラム（ＴＡＲＰ）を見直し、銀行への資本注入と流動性の低い証券１兆ドル相当を官民共同のプログラムによって銀行のバランスシートから除去することを政策の焦点に据えた。米政府は一部の資産担保証券（ＡＢＳ）について融資を提供する米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の措置を通じた信用市場の正常化も図っている。
ウォーレン教授は７日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ガイトナー長官の政策の下で「事態は若干改善しているかもしれない」が、税金の使い方について財務省は透明性を高める必要があるとの考えを示し、「まだまだだ」と語った。
ウォーレン教授の委員会のリポートは「米財務省のアプローチは現在の下降局面の深さと問題資産の評価額が実際の価値を反映している度合いを読み損ねている可能性がある」と指摘。その上で「可能な代替政策」のたたき台も提示するものの、現時点では政策変更を提言することはしないとしている。
ただ、銀行の清算は「納税者に最も受け入れられやすく、市場の不透明感を比較的迅速に払しょくする」と指摘。「適切な規制当局の監視の下での組織立った破たんを容認することは、これらの機関を段階的に政府管理下に置くことよりは透明度の高い出口戦略だ」と分析している。
さらに、過去に成功した金融機関救済では、政府が「経営陣の責任を問い、失敗した経営陣を更迭するとともに、犯罪行為があった場合には訴追する意志を示した」と指摘した。
委員会メンバーのニューヨーク州銀行監督官のリチャード・ニーマン氏とジョン・スヌヌ元上院議員（共和、ニューハンプシャー州）は別のリポートを公表。両氏は「リポートで提示された代替策、特に国有化による再編の選択肢が際立って注目され、銀行システムの支払い不能や新政権の無策という誤った印象を与えることが懸念される」と異論を唱えた。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=aAJALl_Q66D8&refer=jp_news_index
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