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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu188.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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ドルが崩壊したあとの米国は、国民同士がお互いに共食いをする
ような国になるだろう。米国は三つに分裂してしまうかもしれない。
2009年3月21日 土曜日
◆いつでもドルを欲しがる米国人 3月18日 日下公人
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/p/79/index.html
米国と中国は根本的によく似ている。地図を見れば分かることだが、どちらも国土が大きく、人口が多い。そして、大言壮語する。すぐバレるようなうそを平気で大声で言う。さらには、どちらも軍事力の強化にひたすらまい進している。それから、金が大好きである。米国人はドルが好きで、中国人はこつこつと金をためて、物事をわいろで動かす。
米国は法律をきちんと立てているからそうではないというけれど、ドルが大好きということは今や世界中が知っている。それについて、こんな笑い話がある。パリのルーブル美術館に米国人がやってきて、「あの絵はモナ・リザといって、レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた、世界で最も有名な絵です」と教えられる。するとその米国人は「何ドルですか」と聞く。「ドルでは換算できないほど貴重なものです」と答えると、「そんなものはない」と言って帰ってしまうのだそうだ。
その点、日本人は「何億円ですか」とは聞かない。お金よりも尊いものがあると日本人は知っている。ところが米国の企業では、経営トップがやたらとお金を欲しがる。その影響を受けてしまったせいか、米国帰りの日本人も、みんなお金を欲しがる。学者でも欲しがる。
わたしはあきれて、そういう人に「あなたは学者なのに、なぜそんなにお金が欲しいんですか」と言ったことがある。するとその人はひどく驚いていた。その人はお金が欲しいのは当たり前のことだと思っているから、お金が欲しくない人間もあると聞いて驚いたらしい。最近は日本も米国の影響か、お金が好きな人が増えたようである。ときどき不景気があるとそういう人の目が覚めるから、不景気も悪いことばかりではないと思う。
3種類の米国 ―― ワシントン、ニューヨーク、そして田舎
米国をよく分析すると、3種類の米国があるのが分かる。「ワシントンの米国」と、「ニューヨークの米国」と、「田舎の米国」の三つである。
ワシントンの米国は、法律を振り回すのが大好きで、軍事力を振り回すのが大好きで、自由、民主、人権と、やたら説教するのが大好きである。その辺は中国によく似ている。
ニューヨークの米国は、ユダヤ人の米国である。そこではせっせとサブプライムローンの不良債権を混ぜ合わせて、得体の知れないデリバティブ商品を大量生産していた。それはイラクのフセイン元大統領がつくっていたとされる大量破壊兵器よりも、もっと恐ろしいものだった。本当に世界を壊す金融兵器だった。
もう一つの米国は、田舎の米国である。田舎の米国人は普通の人で、日本人とも共通している部分がある。彼らが今、ワシントンの米国でもない、ニューヨークの米国でもない、人間らしい米国をつくるために立ち上がった。大統領選挙でオバマ氏を支援した。オバマ氏というのはイリノイ州の州議会議員から上院議員になり、大統領になったが、日本でいえば田舎の県会議員が国会議員を経て突如として首相になったようなものである。それは田舎の米国民の意思であり、つまりオバマ氏には今、ワシントンとニューヨークの米国を相手にどれだけのことをするのかが問われている。
今の米国については、わたしは「米国はこうだ」というひとくくりの見方ではなく、三つに分けて見ていくべきだと思う。ワシントンやニューヨークの米国は、お金が大好きで、言うだけ言って、やるべきことをやらずに逃げようとする。中国も似たり寄ったりだ。そんな国は長持ちするはずがない。だから米国も中国もつぶれるだろう。ドルが崩壊したあとに残るのは田舎の米国で、それが本来の米国だと思う。
米国は上流と下層だけの社会になりつつある
ドルが崩壊したあとの米国は、国民同士がお互いに共食いをするような国になるだろう。国内には膨大な移民を抱えている。まだ米国籍になってないけれど、米国に住んでいる人はものすごくたくさんいる。彼らを抱えていると、米国は分裂してしまうかもしれない。
その予兆とも思える現象の一つに「ゲーテッド・タウン」というのがある。金持ちの米国人が集まって、風光明媚な場所にニュータウンをつくり、その周りを塀で囲むのである。塀には出入り口があって、そこには機関銃を持ったガードマンがいて周りを遮断し、あまり変な人が入ってこないように入会費がやたらと高く設定されている。貧乏人が入ってこられないようにしてある。
そこまでお金持ちではない、普通のコミュニティでは、とにかく地方税がやたら高い地域がある。貧乏人は入ってくるな、ということなのである。ワシントンの郊外では、地下鉄を延ばして駅をつくるというと、その地域の住民に大反対される。理由は、地下鉄が延びてくると貧乏人が来るからである。そういうふうに、米国の中で、白人が白人だけ別の米国を新しくつくっている。
米国では、上流階級はどんどん上流になり、下層階級は見殺しにされていて、中間の人は会社でどんどんリストラされている。そうなると中間の人がいなくなって、上流の人と下層の人だらけになる。上流の人たちは金にあかせて別天地をつくり、下層の人たちは病院に行く金もない。
2009年は米国、中国、ロシアがズタズタになる
2009年の世界の動向を予想すると、米国内はもうズタズタになるだろう。中国も同じようにズタズタになるだろう。それから、ロシアもなると思う。
ロシアはプーチン前大統領の政治を見て、外国資本が逃げてしまうだろう。外国資本が逃げるだけではなく、ロシアの資本が外国へ出て行く。
ロシアには資本が持ち込まれなくなるから、ロシア経済は孤立して沈没する。少なくとも短期的にはそうなるはずだ。すると2009年、2010年は金がないロシアになるから、麻生首相に「北方領土を買ってください」とか、「援助してくれたら何とか手加減する」とか言ってくるだろう。
そうすると、日本人は善良だから、相手の言う通りに動いてしまうかもしれない。だから、わたしが日本外交に望みたいのは、そういうふうにだまされるなということである。外国とはもう少し普通に付き合ってほしい。
今、日本はきっぱりと意見を言えばいいのである。そうすれば世界はついてくる。サブプライムローンのショックは大きいとわたしは思う。世界中が疑心暗鬼になって、「もう買わない」といわれているファンドがある。不良債権が混ざっているから、信用できないという金融資産の額は膨大だから、米国政府による緊急つなぎ融資など、ほとんど意味をなさないだろう。そして、もっと桁違いの不良債権もある。心理的不良資産である。
昔のことだが、大恐慌があっても、金融市場は一上一下しながら、不思議と戻った。大暴落した株でも買う人が出てくるのだから、人間はみんな甘いなと思う。しかし、働く人がいないのでは、その国の経済は回復しない。1929年の大恐慌以後は、一上一下であった。今回もきっとそれと同じになるだろう。だから、戻ったら売りなさい。お金のことは忘れなさい。
(私のコメント)
AIGの幹部社員が政府から公的資金が注入されたにもかかわらず巨額なボーナスを貰っていた事に対して、議会は税金をかけて回収する事にした。実質的に倒産した会社なのにボーナスを出す方も出す方なのですが、AIGばかりでなく他の金融機関もボーナスを支給する計画があるようだ。いったいアメリカ人のカネに対する執着心は相当なものですが、命よりもカネが大切と言うところはアメリカ人と中国人はよく似ている。
市場原理主義とか新自由主義の基本原則は金銭万能主義なのであり、それが無ければ市場原理主義も新自由主義も成り立たない。人間の価値は金持ちか貧乏人かで計ることが出来る。金があれば裁判にかけられても優秀な弁護士を雇って無罪にすることも出来るし、病気になっても優秀な医者にかかれば命も助かる。
だからアメリカ人がカネに執着して法律すれすれの事をしてまでして稼ぐことは当たり前の事であり、アメリカの投資銀行は弁護士を沢山雇って客から訴えられても万全な経営をしている。そのような会社と契約を結ぶ時には電話帳のように分厚い契約書が作られるのが普通だ。
サブプライムローンも強欲なアメリカ人は生み出したものであり、貸してはいけない人になで金を貸して、それを証券化してファンドとして細分化して世界の金融機関に売りさばいた。日本人はそんな訳も分からないものにはあまり手を出さなかったが、世界中の金融機関が買い込んで、信用不安を巻き起こしてしまった。まさにサブプライムは核兵器以上の大量破壊兵器だった。
そんなアメリカの保険会社が、心配性の日本人に保険を売り歩いている。テレビを見ればアメリカの保険会社のコマーシャルが頻繁に流されていますが、AIGはいつまで存在しているのか分からない会社である。アメリカの金融機関は世界中の金融機関を破綻させた自爆テロリストと変わりがない。
オバマ大統領が選ばれたのも破産管財人としてであり、現在のところは政府やFRBがぎりぎりのところで食い止めているが、いったん連鎖倒産が起きれば債務爆弾が破裂して世界中の金融機関が吹き飛ぶ。金融工学といえば聞こえがいいが、どのような仕組みになっているのかデリバティブの仕組みは当事者しか分からない。CDSもどこがどのように保険をかけて転売しているのか外部には分からない。
アメリカ人にしても中国人にしてもロシア人にしても、どんなに悪い事をしても絶対に謝らない。謝れば過ちを認めたことになり子々孫々にわたって断罪されるからだ。中国人がいまだに日本に謝罪を要求してくるのは当然のことであり、アメリカ人も広島長崎の原爆投下は絶対に謝らない。自分で誤りを認めないから何度もでも同じ過ちを繰り返すのだ。
日下公人氏は「そんな国は長持ちするはずがない。だから米国も中国もつぶれるだろう。」と書いていますが、米国も中国も潰れた方が世界の為だろう。ロシアも似たようなものですが、日本は最悪の国々に囲まれている。海を隔てているから何とか助かっていますが、米軍は60年前に日本に居座ったまま動こうとはしない。よほど日本が気に入ったのかもしれないが、小沢代表が「第七艦隊だけでいい」と言っただけで嫌がらせをする。
日下氏は「2009年は米国、中国、ロシアがズタズタになる」と予想しているが、自分勝手な国は資本も逃げ出すし、人も逃げ出し始める。アメリカでは金持ち達が塀で囲われた村を作ってそこで生活しているそうですが、出入り口には機関銃を持ったガードマンが警備している。このような国は文明国とは言えないのですが、こうしろああしろと指図してくる。
ロシアにしても金に困っているみたいだから、放っておけば北方領土を買ってくれと言って来るかも知れない。ロシアは18年前に一度潰れた国であり中央アジア諸国やウクライナらベラルーシを失った。日本と仲良くしていればソ連も潰れずに済んだだろうに四つの小さな島のために日本と平和条約も結べない。バカな国だ。
中国も外国から資本と技術を受け入れて経済発展していますが、自立的な発展に結びついてはいないようだ。アメリカと同じように貧富の差が激しく共産主義国でありながら資本主義の悪いところを持ち込んでどういうつもりなのだろう。公害問題や自然破壊は国土を荒らして人が住めない国になるかもしれない。
日本人は、アメリカ人や中国人やロシア人にもっと忠告してあげるべきだし、それが出来るのは日本ぐらいではないだろうか? バブル崩壊の教訓も教えてあげるべきだし、グリーンニューディル政策の基本的な技術も日本が持っている。中国に対しても日本の公害防止技術は役に立つはずだ。日下氏も「日本はきっぱりと意見を言えばいいのである。そうすれば世界はついてくる」と言っていますが、21世紀をリードする国は日本なのだ。