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http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090310/188712/
3月10日、東京地裁に会社更生法の適用を申請したパシフィックホールディングス。中国企業に対する増資で再建を目指したが、ファイナンス計画は頓挫。息の根を絶たれた。負債総額は連結で3265億円。先日破綻したSFCGに次いで今年2番目の規模。猛烈な逆風が吹く不動産市場を象徴する出来事である。
昨年から続く不動産関連企業の経営破綻と考えれば見慣れた光景である。だが、この数カ月の経緯を見ると、腑に落ちないところも少なくない。
実現しなかった470億円の増資
2008年11月期決算を控えた11月末、パシフィックHDは破綻の瀬戸際にいた。米国発の金融危機で壊滅的な打撃を受けた不動産市場。2006〜08年初めにかけて2000億円近い物件取得を進めてきたパシフィックHDも深い傷を負った。2008年11月期では53億円の債務超過に転落している。
破綻必至――。そう囁かれていたパシフィックHDを救ったのは産業再生機構の元COO(最高執行責任者)、冨山和彦氏率いる経営共創基盤だった。期末を目前に控えた11月26日。パシフィックHDは複数の中国企業に対するファイナンスを発表した。経営共創基盤が資本金50万円で「中柏(ちゅうはく)ジャパン」を設立。この会社を窓口に、中国企業が出資していく、というスキームである。
「実現の可能性は高いと見ている」。ファイナンス計画の発表後、ある金融機関の融資担当者はこう語っていた。金融機関がパシフィックHDのリファイナンスに応じたのは経営共創基盤の冨山CEO(最高経営責任者)と、中国企業との橋渡し役だった中国人を信用したからにほかならない。
この出資は3段階で行われることになっていた。12月19日にパシフィックHDが中柏ジャパンに対して第三者割当増資を実施、約6億5000万円を調達する。そして、12月26日に270億円の社債を発行、2月末までに合計470億円の優先株を発行するという計画だった。
事実、12月19日の第三者割当増資は実行された。これによって、中柏ジャパンは29%の筆頭株主に躍り出ている。だが、26日の社債発行は実現しなかった。
「中国政府による投資の許認可が下りないため」。社債発行が延期になった理由をパシフィックHDはこう述べた。この段階では許認可が下り次第、中国企業の資本参加が成立するような印象だったが、徐々に雲行きが怪しくなっていく。
社債発行が延期になった12月26日、パシフィックHDは資金の出し手として10社の中国企業を公表した。ところが、その中の数社は自社のホームページで明確に否定。そのまま470億円の増資話は雲散霧消した。
今回の会社更生法の適用申請を発表したパシフィックHDのリリースを見ると、ファイナンスが実現しなかった事実について、中柏ジャパンは以下のように説明している。「2008年11月期の決算内容が投資契約に定める『資産若しくは負債の状況、財政状態又は経営成績に重大な悪影響を及ぼす事象』の発生に該当し、引き受け義務発生のための前提条件を充足しない」と。わかりやすく言うと、「資産超過を前提に投資契約を結んだが、債務超過に陥ったため、増資の引き受け義務はなくなった」ということだ。
一連のファイナンスに翻弄された市場
確かに、1月以降、パシフィックHDを取り巻く環境は悪化の一途を辿った。1月27日の決算発表で債務超過に転落。2008年11月期決算で「継続企業の前提に関して疑義がつけられた」旨を発表した。さらに、金融機関の財務制限条項に抵触、債務超過によって東証1部から2部に指定替えとなっている。
だが、パシフィックHDは昨年11月末で破綻していてもおかしくなくない状況にあった。中国企業による出資が発表された直後、パシフィックHDの内情を知る外資系金融機関の幹部は「470億円では足りないと思う」と漏らした。2008年5月末の販売用不動産と仕掛かり不動産の合計は約2700億円。株主資本は約580億円である。その後の不動産市況の落ち込みを考えれば、債務超過に陥る可能性は十分にあった。こうしたパシフィックHDの劣化を、企業再生にかかわった冨山氏や経営共創基盤が気づかなかったとでもいうのだろうか。
さらに、監査法人の監査不表明は債務超過もさることながら、増資計画の実現性を疑ったことも一因だ。これは、中柏ジャパンが中国マネーを集めなかったため。穿った見方をすれば、中柏ジャパンが引き金を引いたということだ。債務超過が確定していなかった12月末の社債発行は「中国政府の許認可が下りなかったため」と言い、1月末は「決算で債務超過に転落したからだ」と主張する――。本当に、中国マネーが存在したのか。今となっては疑問が残る。
一連のファイナンスに市場は翻弄された。11月26日、2220円だった株価。中国企業の資本参加を受けて、翌年の1月5日には1万6600円の終値をつけた。今では1914円である(3月10日終値)。中柏ジャパンだけでなく、生煮えのIR(投資家向け広報)を許した東証の責任も重い。「今回の中国企業のファイナンスは中柏ジャパンに任せていた」。10日の会見でパシフィックHDの織井渉社長は繰り返した。今回のスキームの背後には何があったのか。関係者は事情を明らかにしてほしい。
コメント
政界の方は経済状況そっちのけで小沢党首陸山会西松建設不正献金事件の報道がされています。
小沢党首も今回の世論調査の影響を受けてかもしれませんが、いたるところで説明をしている。捜査機関からの何故このような選挙間近の時期に、与党議員も同様な行為をしているのをおしのけてまで野党党首公設秘書逮捕になったのかの説明がないまま、小沢党首が従来とは違いしゃべりすぎるくらい説明している状況をみると、いかに不公正な捜査だと感じているのでしょう。
やはり検察は、このような捜査をする説明は必要ではないでしょうか。だからといって違法行為に対しては、捜査をしないということではなく、この問題は、与党野党議員名前が報道されている十数人の捜査まで及ぶべきですし、職務権限を持っていた与党議員を中心に捜査をすすめていくことが本筋です。
そして今後の議員に対しての献金方法を適正に変えていく方向に持っていくことが重要です。そうでなければ、単なる小沢党首をひきずりおろすための捜査と勘繰られてもいたしかたないと感じます。
月曜日のNY市場は、バフェット氏の米経済は崖からおちた、すぐには回復しないといった発言や、世界銀行が慎重な経済見通しを示したことから売り優勢で始まりました。
その後原油価格が上昇したことでエネルギーセクターが買われましたが、実態経済の悪化から戻り売りがでてNYダウ79ドル安となっています。
火曜日の東京市場は、軟調地合い継続スタートとなりましたが、7000円を割るかけると公的資金買いも入り結局31円安日経平均7040円となりました。TOPIXは、安値更新しています。
火曜日のNY市場は、シティの1-2月業績好調のことから幅広く買いが入り、やはり相場が売られすぎと投資家から見られているのかもしれません。
オバマ政権も就任早々今回の恐慌に立ち向かっており、他国を勝るほどの経済対策をうちだしており、投資家の心理としても優良株は、買い時と感じているのかもしれません。
しかし、日本はどうも違うようです。
いかにも下落幅が大きい日本市場の大きな原因は、外国人投資家の売り圧力です。昨年の暴落時は、換金のための外国人投資家の売りとのことでしたが、今の状況は、完全なる日本売りとなっています。中国のマスコミに日本で派遣切りにあった労働者が、職探しにきているとあくまでも少数ですが報道しており、日本か脱出しようとしている労働者が今後増えようとしている兆候も現れています。そのような国に投資をしようとする投資家がでてくるのでしょうか。
また、麻生総理大臣を筆頭に、与謝野大臣にしても株価そのものへの対策は技術的に難しいと発言しており、昨年の暴落時と違い今の下落が何故おきているのかをほとんど理解していないという消極的な対応です。
株価下落に伴う業種、分野への対策は、金融庁、財務省、内閣府、党でやっていると強調しましたが、そのような対策は、経済を立て直す政策ではなく、今の金融機関の倒産を防ぐ、また、能力のない高給な正社員、公務員を保護しているにすぎず、流動性のない市場でいくら対策をしても益々疲弊していくだけです。
金融機関などは、つぶすべき機関はつぶせばいいだけで預金者にはペイオフというものがあり、それを実行すればいいのです。問題は、労働市場および金融市場にしても流動性を高めることではないでしょうか。
株価対策にしても昨年の暴落時は、まだ企業体力などもあるなかでの、世界同時株安となり全銘柄がほぼ売られましたが、今の下落は、前回とはまったく様子が違っています。
今回は好実態の銘柄は、それほど売りこまれていません。日本は、政府主導による経済政策に消極的ですが、他国は、今回の危機を意識し、政府主導での経済立て直しを促進しています。事実、各企業に経済成長を任せておけないほど落ち込んでおり、国主導で大きな資金を使っておこなうしか方法がないのです。
よく著名な投資家が今後は日本の時代と説明していますが、本来であれば他国が公共事業を推し進めるにしても日本の素材産業の技術が必要不可欠であり、日本の投資市場マーケットは活性化するはずなのではないでしょうか。しかし、実態はまったく逆です。
トヨタ、キャノン、パナソニックなどの企業は、見捨てていいのです。すでに世界の市場では、このような分野は、ハイクオリティになっており、需要を生む市場ではうけいれにくくなっているのです。
外国人投資家売りに対して今底固くなっている素材産業の株価を成長産業としていくためには、やはり政府の直接的な株価対策が必要であると感じています。ここでそのような介入をしないとなると、貴重な素材産業、技術そのものも外国にとられるということになるかもしれません。