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いずれ大きく下げるタイミングが来るまで待つ方が得策の日本株買い(KlugView)
2009/03/10 (火) 18:05
3月10日の日本株市場は、日経平均株価(225種)の終値が、前日比31円5銭安の7,054円98銭と、バブル経済後の最安値を更新しました。取引時間中、日経平均株価は、一時7,021円28銭まで下落したものの、7千円割れは回避しています。
日本株は、ズルズルと値を下げているものの、日経平均株価が7千円の大台を割り込まないこともあり、そろそろ日本の株価も底に近づいたと考える方も増えているようです。
たしかに日本の景気は悪いのでしょうが、日本は、米国や英国のように金融機関が国有化される事態に直面しているわけでもありません。実際、米国株の代表的指数であるダウ30種平均は、あっさりと7千ドルを割り込んでいますので、米国株と違い、日本株は、このあたりで徐々に反転するだろう、と期待したくなるのも理解できなくはありません。
ただ、日経平均株価が、7千円台を(しぶとく)維持しているのは、日本株が過度に売り込まれ、これ以上下がるのが難しいためとは思えません。外国人投資家、日本企業、日本の個人投資家が、そろって日本株に対して否定的な姿勢を示している以上、年金を初めとする公的資金が、株価維持の目的も含めて、日本株を買い込んでいるためのように思われます。
世界各国の株価指数の株価収益率(PER)をみると、ダウ30種平均が約10倍、英国の株価指数であるFT100が約8倍であるのに対し、日経平均株価は約68倍と、突出しています。一般にPERが高ければ高いほど、企業の利益水準に比べ株価が高いことを意味しますので、日本株は日本企業の収益力に比べ割高と判断できます。
世界景気の悪化も日本企業の収益性を低下させます。国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は、世界各地の講演において、今年の世界経済の成長率はゼロ以下になるとの見通しを示しています。IMFは、1月下旬に今年の世界全体の実質成長率を前年比0.5%と、第2次大戦後で最悪の水準に下方修正しましたが、ストロスカーン氏の発言は、下方修正した見通しがさらに下方修正される可能性を示唆しています。
昨年10-12月期の日本の実質GDP成長率が、前期比3.3%の減少となりましたが、そのほとんど(同比3.0%減)が、外需によるものです。日本経済が外需に依存しているため、外需(≒世界景気)が悪化すれば、日本経済が悪化する、つまり日本企業の収益性が低下する図式が成り立ちます。
日本経団連が、公的資金を使った株価対策を提言していますが、こうした策を弄しても、公的資金が無限にあるわけでない以上、公的資金による株価維持は、持続性がないと考えた方がよいでしょう。言い換えれば、株価対策が息切れするタイミングが、日本株はさらに下落するタイミングと言えるわけで、日本株を買い進めるとしても、まずは、そのタイミングを見極めてからで十分と言えます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
1月下旬に発表された国際通貨基金(IMF)による
世界全体の実質成長率見通しはどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
前年比0.5%
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/03/10/004795.php