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政府紙幣の発行と消費税の減税
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投稿者 一言主 日時 2009 年 3 月 06 日 14:17:21: AlXu/i8.H/.Es
 

政府紙幣の発行と消費税減税、

誰が使うのだろうか。
私なら発行されもし貰えたとしたら直ちに日銀券と交換するだろう。このような信用のおけない貨幣を信用のおけない国が発行するのだから、当然の行動だろう。政府紙幣は兌換紙幣(日銀券と対等交換)として政府が責任を持たなければ流通しないだろう。

国は政府紙幣を発行するのは、物を買うためである。あるいは物を買う権利を誰かに与える事である。

それ故それをもらった民間には、必ず国に対して債権が発生していることになる。この政府紙幣の発行が長年に渡ると、日銀券の間に政府紙幣が混ざることになる。政府は、常に政府紙幣に対して日銀券を替えることを保証しなければならない。

このことは結局政府が借金をして日銀券を発行したのと同じことになる。

政府紙幣の扱い方:

政府紙幣の発行でも、デフレでしてはならないことは、生産者側への投資である。生産量を上げ生産物をたくさん市場に出すことは、いつも言うようにデフレでは無意味なことである。低金利にし過剰融資を生産者側にしても一向に景気が回復しないことは既に明らかである。

特に借金をして遮二無二生産の拡大を図ることは、デフレを促進することに過ぎない。ケインズ経済学はデフレに応用することはできない。赤字による積極財政は、生産者側を優遇してはいけない。政府紙幣を大量に発行して物や建物をたくさん作っても、所得は増えない。同じことである。(http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/資金逓減の法則が支配するデフレまたは、経済学が大変だ 参照。)

物を作り市場に押し込むたびに、生産物ひとつ辺りの付加価値が減じるからである。デフレのような所得線の角度が45度以下の所得線が支配する経済では、
資金逓減の法則が生じ、生産曲線が右下がりになるからである。これは永久原理であり、限りなく経済が消滅していく。

心配なのは、政府紙幣を発行しようと勘案している人達の多くが、これを財源にしてなお生産者にあるいは、公共投資に使い生産物を増やそうとしていることだ。

財源がないため借金の代わりに政府紙幣を発行して、それをまた同じように生産者側にぶち込めば、いくらぶち込んでも景気は回復せず、デフレも解消されない。所得は上がらない。完全雇用になっても上がらない。デフレでは物を増やしてはいけないのだ。政府紙幣を発行しながら永遠に物を作り、お金を減少させるつもりなのか。

このお金が無くなるというのは、我々個人、企業などの民間が財産を売りつくしながらなお所得も減らしていくことだ。私達は自分の所得と、資産と貯蓄以上にお金を借りることはできない。デフレでは、毎年個人の資産や所得が減少している。それ故いくら政府がお金を刷っても、国民にお金が増えないのはこの理由による。

少なくとも資金を洪水のように生産者側に押し込んでもインフレになる心配は無用だ。これがデフレという物なのだ。これがデフレの仕組みである。

しかしながら
逆に消費者側に政府紙幣を配布する事はどうであろうか。
資金を消費者側に直接入れる事はデフレでは当然の政策である。

しかし
この問題も定額給付金と同じような問題が持ち上がる。どのように配るのか、みんなに同じように配るのか。貯金に回されたら意味がない。借金の支払いに使われたらどうするのか。政府紙幣で国債を買われたら意味がない。
消費に限定するなら、地域振興券と変わりがない。

ただし、デフレでは、所得線の角度が低下しておりそれを45度に戻す必要がある。角度が下がるのは生産量に比べて資金量が不足しているからです。不足している資金量を政府紙幣で補えば角度は上がります。
3%なり5%なり一律に増やせば良いわけです。
と同時に借金もその政府紙幣分増えます。確実にその分を政府が保証しなければならない。

この配分の仕方が問題なので定額給付金のような問題が起こってきます。本来この定額給付金の政策は消費者側に資金をいれる方法であり、高速代金の曲がりなりにでも、千円にすることと同じように意義があります。
しかし貯蓄に回ると効果がありません。しかも前例から日本では、ほとんど効果がありませんでした。

政府紙幣も消費者側に資金を入れようとすると同じ配布の難しさがあるのです。

今の経済学者はいまだにケインズのデフレギャップ、インフレギャップのことを、デフレやインフレだと思っています。ケインズの言うのは、物物交換に過ぎずお金の価値は変わっていません。ケインズは貨幣価値が変わった経済を分析していないのです。それ故大恐慌に役に立たなかったのです。あるいはバブルに役立たなかったのです。

大事なことは、デフレやインフレのギャップは、資金量と生産量の間のギャプであり、需要と供給の差ではありません。本来の所得線の角度が45度線から離れた所得線は、貨幣価値が変わっています。資金量と生産量の差は、名目GDPと実質GDPの乖離の差額で表わされます。これが資金の不足分、過剰分です。

これを正確に把握して政府紙幣を発行し、消費者に交付したとしよう。誰にどれだけとか、どのように配布するかを問わず一律に日本の全人口に配布できたとしよう。仮にです。


しかしこれは明らかに資金を生産量に比べて大量に一気に消費者側に増やしたことになりデフレ所得線を上昇させることになります。生産量に比べて明らかに資金量が増えます。
しかしその分借金も増えます。日本は今、千兆円近くの借金があります。その上にこれが加わります。
問題はこのような資金の増加は、経済活動による普通のものではなく、人為的なものです。
ハートランドの正常な活動から生じたものではありません。

デフレがバブルの崩壊という資産価格の低下を招いたのは、正常なハートランドの活動からではなく、人為的な、総量規制にありました。資金供給量の急激なカットでした。これと同じで再び人的に資金を増やすことは、その反動が容易に再びバブルに導くかも知れません。

しかし私達は既にバブルの時消費税を上げ、ハートランドを縮小させることでそれを抑えることができることを知っています。(デフレ・インフレの一般理論)

北朝鮮の経済を考えれば良いでしょう。
今彼らに1兆円増えると、生産手段が未熟なため、生産量に比べて資金量が著しく多くなるため、インフレになります。生産物が出てこないのです。

しかし日本のように生産能力が豊富な国であれば、確実に生産量が伸び、所得が上がって行きます。しかしこの後が問題になります。適切な政府紙幣の発行分が計量できないためです。再びバブルに入る可能性が高く、うまく正常経済に戻すことができるかが問題です。

ここに貯蓄されず、薄く広く公平に、資金を消費者側に配分する方法がもう一つあります。しかも経済的合理性を備えたものです。政府紙幣を消費者側に配布したのと同じ効果をもたらせます。

それは消費税の減税です。

政府紙幣を発行し消費者側に資金を入れるのなら、消費税を下げた方がはるかに効率が良いのです。
消費税を下げれば定額給付金以上に合理的に資金を消費者側に配分できるのです。

私は政府紙幣の発行は借金の額が政府に換算されないだけで、民間への借金額は変わらないと思います。返さなければならない国の借金は政府紙幣を発行した分だけ、増えることになると思います。

それより単純に合理的な消費税を下げる方法を取る方がデフレから確実に逃れる方法です。

政府紙幣を発行せずとも同じような効果が消費税の減税で得られるのです。

政府紙幣の発行は、消費税の減税と比べると、経済的合理性が少なく、後の反動が恐いものです。
単純に同じ効果が得られ経済的合理性のある消費税の減税を推薦します。

消費税の減税こそデフレ解消の切り札なのです。現在の経済学は、デフレやインフレの理解が十分でないため、生産量を上げることに重点を置きますが、それではデフレを解消することは出来ません。返ってデフレを促進してしまいます。消費税の減税のような物がデフレ解消の経済的合理性のあるものなのです。


一言主(http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou)
(http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/)

 

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