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http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200902210019a.nwc
スイスの銀行最大手、UBSによる顧客脱税幇助(ほうじょ)問題で、顧客情報の詳細を米税務当局に引き渡すことを認めたスイス当局の異例の決定は、秘密厳守を強みとしてきたスイス銀行業界への打撃となりそうだ。
◆世界から圧力増大
スイス金融市場監督当局は18日、UBSが米国で訴追されれば「存続の危機にひんする」として、最悪の事態を避けるため、一部顧客情報の米当局への引き渡しを認める決定を明らかにした。米政府も同日、UBSが起訴回避のため、7億8000万ドル(約734億円)を支払うことで和解したと発表した。
和解のニュースは、世界の金融関係者に衝撃を与えた。
ベルン大学(スイス)のピーター・クンツ教授(企業法)は19日、「今回の件でせきを切った状況になる可能性がある」と語る。教授は「米国の要請に屈したことは、他の諸国やEU(欧州連合)に合図を送ることになる。各国が米国と同じ行動に出るのを阻止する方法は見当たらない」と述べた。
ドイツをはじめ周辺諸国は、スイスの秘密厳守に関する1934年来の銀行機密法が脱税を促進しているとして、スイスに同法改正の圧力を高めていた。
欧州委員会は今月、EU域内27カ国で匿名銀行口座の廃止を提案した。この措置はEU非加盟国ながらEUと個別協定を結ぶスイスとリヒテンシュタインにも拡大される可能性がある。
ロンドンのシティー大学カス経営大学院で金融学を講義するディルク・ニーチェ氏は、「スイスの銀行における秘密厳守の伝統は、2、3年後には今日のままの形では残っていないだろう。スイスはこの数年多くの措置を講じたが、国際社会は一層要求を高めている」と語った。
顧客情報の秘密厳守はスイスの銀行業の要だ。スイス銀行協会によれば、個人が所有するオフショア(海外運用)資産の27%前後はスイスの銀行に預けられている。米国では脱税(納税忌避)は犯罪だが、スイスの法律では犯罪とみなさず、税金詐欺をより重い犯罪とみている。
サンフォード・バーンスティーンのアナリスト、ホフマンベッキング氏は19日付リポートで、米国の成果を見た「他国の税当局がスイスへの要求を強める公算が大きい」と指摘した。
◆5万2000人分要求
和解を受け、米司法省は直ちに動いた。同省は19日、UBSに秘密口座をもつ米国人5万2000人分相当の情報開示を求めて同銀を相手取り、マイアミ連邦地裁に提訴した。UBSは和解金支払いに加えて約250人分の顧客名の開示に合意したが、税務当局の米内国歳入庁(IRS)に何人分の情報を提供しなければならないかでは米政府と同意していなかった。
訴えによると、秘密口座を保有する米国人顧客は3万2940件の預金口座と2万877件の証券預かり口座をUBSに開設していた。これらの口座保有者は、保有資産の申告と利子所得に対する米国で納税を怠っていた。2005年ごろは当該口座の資産総額が約148億ドルあったという。
司法省のディチコ副次官補は声明で、「数百万人の米国民が仕事や家、医療保険を失っているとき、5万人以上の富裕層の国民が積極的に納税義務を逃れようとしたことに愕然(がくぜん)とする」と述べている。
ゴールドマン・サックスの元経営者で、ニューヨーク大学のロイ・スミス教授(金融学)は、「犯罪の証拠なしに単に口座が存在するからと5万2000人分もの口座情報を入手できるなら、スイスの銀行による秘密厳守は永久に葬られよう。EUがこれに続けば、スイスにおける秘密口座は終わったも同然だ」と述べ、UBSが敗訴すればスイスの銀行にとって「非常に悪い知らせ」となる、と語った
コメント
二日のNY市場は、AIGの10-12月期決算、617億ドルの赤字となり予想よりも悪化、米政府は、最大300億ドルの公的支金を追加投入を発表し、さらに著名投資家バフェット氏が、米景気の2009年中、或いはそれ以降も醜い状況が続くと指摘したことが売り材料となり、反発もないまま大幅安となりました。
今日の東京市場は、NY市場の動きからか売り先行、下値を探る動きとみていましたが、10時過ぎ頃から買いが入り、正午に与謝野大臣から株価下落は看過できないとの発言を受け、下値支持が固まりました。
日経平均は、50.43円安となり、7229.72円となりました。
ただ、与謝野大臣の前向きな言葉で株価は維持しているものも結局何もしないということになると、その反動で大きな下落を引き起こすかもしれません。口に出した以上、早急な対策をするべきではないでしょうか。
財務省の発表によると、海外に進出している日本企業のドル調達難への対応を強化するため、外貨準備として保有するドルのうち、約50億ドルを国際協力銀行に今月中に融資をすると報道され、とうとう外貨準備金までも手をつけ始めています。
企業の資金困窮は、想像以上に大変であり、トヨタ自動車でさえ三菱東京UFJ銀行に融資を依頼したそうです。
連結有利子負債が約12兆円超あり、そのほとんどが自動車ローン残高であり、北米向けに対しては8兆円に達しているという。
また、ここ数年販売増を見越して大幅な設備投資を海外ですすめており、状況が反転していることを見込めなかったということも大きな原因かもしれません。
CITYグループに対しては、昨年10月に金利5%で250億ドルの資本注入、11月に金利8%で200億ドルの資本注入、さらに今年1月に金利8%で70億ドルの資本注入をすべて優先株で注入しており、2月にはいり、その一部を普通株に転換し、政府持ち株比率が最大36%となり、国有化とみなしていい状況です。
つまり今の金融危機に追いつかない状況となり、次から次へと新しい注入をせざる負えなくなってきています。
それとAIGにおいては、昨年8月に最大850億ドルのつなぎ融資、10月に378億ドルの追加融資、11月に400億ドルの資本注入、そして今年3月に300億ドルの資本注入となり、CITY同様次から次へと新しい注入をせざる負えない状況です。
世界の株式市場は、2007年10月の株式時価総額のピーク時から今年2月末時点で3400兆円程の時価総額が減少しており、不良債権の推移が不透明な灰色金融機関に資本注入をしているということから次々と資本注入が行われているといえます。つまりは、まだまだそのぐらいの資金注入では、終わらないとも言えるのです。
そこで経済全権大臣となった与謝野大臣だが、麻生総理が景気対策が重要といいながら昨年の8月ににでてきたのは景気対策でもなく、10月においてもその時点では、景気後退を認めておらず、ようやく今年になり景気後退を認めたというあまりにもKYともいえる状況での経済財政担当大臣であったことが不安の種でもあります。
今後も景気判断を大本営発表をうのみにして景気を回復するのではなく、さらに悪化する可能性もなきにあらず。
麻生総理は、株価対策に対して、企業や金融を考えた場合、銀行システムがひっくり返ると影響が大きいとしながらも、そうしたところを救済せざる得ないほどの、よほどのことがないかぎり、安易に株価対策をやるべきではないと、極めて慎重、保守的ともいえる態度です。
このような認識が、今の日本経済が世界で落ち込んでいる状況なのです。
為替相場を見ていますと円ドルが98円までドル高になっており、ドルは他の通貨に対しても強くなっており、今後もそのような傾向があるかもしれませんが、私としては少し円に対しての今回のドル高は懐疑しています。今後も今の日本経済の状況から105円、110円、125円と円安になるとの意見もでていますが、一度大きく円高にふれるのではないかと考えています。その後、米国有利な材料がではじめて初めて円が暴落するかもしれないと考えています。
米国は今後も多くの資金を必要とします。その為には強いドルになることが必要です。その為に米国政府は何をしなければならないかということは、当然ガイドナー財務長官にしても理解しているはずです。今回の円安は単なる急激な円高の戻りと考えていいのではないかと感じています。
しかし、円安になったとしても日本の株価に反映していないことも多くの投資家が不思議と感じているようです。3月危機というのは、ある程度騒がれており、その対策は当然日本の金融当局はとっているはずであり、それでも危機が起こる場合、もはや政権交代したほうがいいでしょう。本当の危機は、そのあとにやってくるかもしれません。この影響を大きく受けるのが日本の企業です。
景気対策、株価対策の遅れが、この時期に日本企業に対して壊滅に導くかもしれません。
上記スイス銀行対米司法省との戦いの記事は、あまり日本では報道されていなく、何故今米司法局がこのような対立をしようとしているのでしょうか。キッシンジャーが。オバマ大統領に新秩序の確立を提案しており、それと関係があるのかもしれません。