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(回答先: GM赤字3兆円 「破産処理」声高まる(産経) 投稿者 近藤勇 日時 2009 年 2 月 27 日 05:05:08)
GM純損失3兆円、4年連続赤字 リストラも焼け石に水
2009年2月26日21時45分
http://www.asahi.com/business/topics/TKY200902260264.html
【ニューヨーク=山川一基、丸石伸一】米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)が26日発表した08年12月期決算は、純損失が308億6千万ドル(約3兆円)と、通期ベースで4年連続の赤字となった。赤字幅は前年に次ぎ過去2番目の大きさ。業績悪化に歯止めがかからず、経営危機脱出の兆しは見えない。
売上高は前期比17%減の1489億7900万ドル(約14兆6千億円)。全世界の販売台数が前年比11%減となり、自動車事業の営業赤字は北米で約3倍、欧州で約4倍に膨らんだ。南米やアジア事業も赤字に転落した。
この結果、過去最悪だった前期の純損失387億3200万ドル(約3兆8千億円)に迫った。前期は将来還付されると見込んであらかじめ積んでいた繰り延べ税金資産を取り崩した影響が大きかったが、今期はリストラによる収益改善効果を上回る規模で売り上げが減ったのが響き、深刻さは増している。
同時に発表した08年10〜12月期決算も、売上高が前年同期比34%減の307億7800万ドル(約3兆円)、純損益は95億9600万ドル(約9400億円)の赤字。四半期ベースでの赤字は6期連続で、1年半も赤字から抜け出せない。レイ・ヤング最高財務責任者(CFO)は電話会見で「09年も引き続き厳しい見通しだ。需要減に見合うコスト削減に注力する」と述べた。
GMは昨年末、急激な減収などで資金繰りに行き詰まり、米政府から134億ドル(約1兆3千億円)の「つなぎ融資」を受けて破綻(はたん)を何とか回避した。融資は今月中に全額受け取った。
だが資金繰りが一段と悪化したため、今月17日に最大166億ドル(約1兆6千億円)の追加融資を要請。購入した部品や賃金の支払いなどで新たに3月中に20億ドル(約1960億円)、4月中に26億ドル(約2540億円)が必要という。資金調達にめどがつかなければ、破綻は免れない。
政府支援だけで延命されているGMの行方を左右するのは、融資の条件となっている経営再建計画の策定だ。3月末までに計画を最終決定するよう政府に求められている。労働組合や債権者らの譲歩を引き出し、計画実行で再生できると判断されなければ、政府の融資は引き揚げられる。
GMは労組などと交渉を進め、政府が求めるリストラの実現を目指している。退職者向け医療保険の負担では、全米自動車労組(UAW)が運営する基金に対して200億ドル(約1兆9600億円)を拠出することになっていたが、負担額を半減し、半分を株式でおさめるよう大詰めの交渉に入った。また、無担保債務を3月末までに3分の1に圧縮するため、債務を株式に転換する交渉を債権者と続けている。
しかし、UAWも債権者も、値動きが不安定なGM株の受け取りに難色を示している模様だ。
これに対し、GMや米政府は、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の申請などをちらつかせながら、労組や債権者に妥協を迫ろうとしているようだ。破産法11条で処理すれば債務関係が整理され、労務費の削減も容易になるからだ。米紙などは「政府関係者は、破綻処理することを選択肢として真剣に検討している」と報じている。
政府が追加融資に応じるかどうかについては、米アナリストらの間でも見方が分かれている。「政府はいったんGMとクライスラーを倒産させないと判断した以上、追加融資にある程度応じるはずだ」との声がある一方、「政府はまだ全面的な支援を約束したわけではない」と支援打ち切りの可能性を指摘する声も出ている。
交渉を成立させ、政府から一時的に追加融資を受けても、自動車市場が回復するには時間がかかる見通しだ。
GMは17日発表した再建策で、コスト削減の結果、米自動車市場の規模が年1150万〜1200万台になれば収益が見込めるとした。しかし1月の販売実績を年換算すると09年の米市場は1千万台を切る。しかもGMは中核4ブランド以外の撤退・縮小を打ち出しており、シェア低下は確実。販売台数がさらに急激に落ち込む可能性もある。
米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)アナリストのロバート・シュルツ氏は「追加融資を受けられたとしても、今年から来年にかけてGMとクライスラーが破綻するリスクは高いままだ」と指摘する。「自動車需要の動向は非常に不透明で、先行きリスクは多い」と、政府が支え続けられなくなる恐れもあるとみる。