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日本経済の弱さを示すドル円の上昇(KlugView)
2009/02/24 (火) 18:42
2月23日の米国株式市場では、ダウ工業株30種、S&P総合500種ともに前日比3.4%程度の下落となり、1997年5月以来の安値を記録しました。シティグループやAIGグループの国有化懸念を背景に金融銘柄が大きく下落したことが主因となっています。
ウォールストリート・ジャーナル紙は、シティグループの関係者の言葉を引用し、米国政府が40%までの普通株を所有する案をシティグループに提示したと報じています。同紙によると、米国政府は、昨年取得したシティグループの優先株を、議決権のある普通株へと転換する交渉をしているそうです。
AIGグループも国有化懸念が高まっています。CNBCは、関係筋の情報として、AIGグループが商業用不動産などの資産の評価損で600億ドル近い損失を計上する見込みと報じています。またロイターは、同じく関係筋の情報として、追加の公的資金注入の可能性について米国政府と協議をしていると報じています。また、AIGグループの弁護士は、米国政府との交渉決裂に備え、経営破たんの準備をしているとも報じられています。
こうした報道が一例を示すように、いったんは収まったかのように思われた米国の金融システム不安は、依然として解決していないのが現実なのでしょう。また金融システム不安が続いている以上、米国景気は、信用収縮を背景に今後も悪化を続ける可能性があるといえます。
ただ、外国為替市場では、米国の通貨であるドルは上昇基調にあり、米国株式市場の動きと反対の動きを示しています。たとえば、24日のドル円は、一時95円40銭近辺まで上昇し、2008年12月以来の95円台を回復しています。
しかし、こうした動きは、ドルが買われているというよりも、円が売られているという解釈の方が正しいのかもしれません。実際、ドル円以外の対円通貨を見ても、動きの大きさに差こそあれ、多くの通貨ペアが、円安方向で推移しています。
昨年10-12月期の実質GDP成長率が、米国は前期比年率3.8%減であったのに対し、日本は12.7%と、米国の3倍以上の悪化を示しています。世界経済が悪化した震源地は、米国なのかもしれませんが、日本経済が米国を中心とした各国景気に依存していただけに、改めて日本経済の脆弱さが示されたともいえます。
為替市場が、こうしたロジックをベースにしているのであれば、今後は日本経済の弱さが円安材料として解釈されることになります。足元で進んでいる日本株の下落や政局不安が、今後、円安進展を後押しする展開も考えられます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
ドル円が95円台を回復。これっていつ以来のこと?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
2008年12月以来のこと
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/02/24/004664.php