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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090216-00000580-san-bus_all
トヨタ自動車が本社を置く愛知県豊田市内にある主力の元町工場や堤工場の周辺道路。普段は自動車を搬出するためのトラックが激しく行き交うが、この日は備品納入などの出入り業者の車が時折通る以外、人影もまばら。休日と見間違うほどの光景が広がった。
1月30日。金曜日だったこの日、トヨタは国内全12工場のうち、11工場の稼働を一斉に休止した。昨年9月に米証券大手リーマ・ンブラザーズが破綻(はたん)して以降、世界各地で自動車の販売が急減し、減産を進めていたが、年明け後も状況は改善せず、大規模な操業停止に追い込まれた。販売不振で平日に工場を止めたのは実に15年ぶりだ。
平成21年3月期のトヨタの世界販売台数見通しは前期比18%減の732万台。当初は過去最高の906万台と見込んでいたが、需要の急速な落ち込みで下方修正を余儀なくされた。前期からの減少幅は159万台。9月までは2%減でとどまっていたが、10月以降の半年でカナダの年間総販売台数が吹き飛ぶ計算だ。
今回の不況の最大の特徴は、落ち込みのスピードの速さだ。金融危機の日本への影響は当初は軽微とみられていたが、実体経済に波及し、米国を中心に海外市場の急速な縮小が進むと、外需によって成長を続けてきた日本企業の弱点が一気に顕在化した。
それは最強企業・トヨタでも変わらない。トヨタは前期まで6期連続で国内生産を増やしてきた。国内需要が低迷するなかで、生産を支えたのは輸出だった。輸出比率は6割を超え、外需の落ち込みはそのまま生産の縮小につながる。
愛知・渥美半島にあるトヨタの田原工場は、トヨタの品質の高さを象徴する高級車ブランド「レクサス」の生産ラインを抱える。そこから南西に2キロほどの西浦地区には4階建ての団地が20棟以上立ち並ぶ。工場従業員の寮だが、このうち数棟は今、ほとんど入居していない。その様子は、自動車輸出の落ち込みを何よりも物語る。「半年前にはこんなことになるなんて想像もできなかった」。ある幹部はこんな弱音を漏らした。
減産を進めているのは、自動車メーカーだけではない。山形県鶴岡市にある半導体大手、NECエレクトロニクス鶴岡工場の一部ラインは、1月から週末に従業員が出勤しなくなった。
半導体工場は通常、夏季や年末年始の長期休暇以外は止めない。製造装置を止めると、定常状態に戻すのにコストや時間がかかるからだ。だが、世界的に電気製品の販売不振が続き、半導体業界では異例の土日休止に踏み切った。稼働率が50%を切る工場も出ており、週末に無人となる半導体ラインは、現在の半導体業界の苦境を象徴する。
自動車と電機。日本経済を牽引(けんいん)してきた2大輸出産業の落ち込みは、そのままほかの産業に波及する。
新日本製鉄は1〜3月期の粗鋼生産計画を前年同期比4割減の500万トンと過去最低の水準に引き下げた。かつて経験のない減産に対応するため、君津製鉄所(千葉県)の高炉1基も今月下旬に一時休止する。
石油化学製品の需要も急減しており、三菱ケミカルホールディングスでは樹脂などの原料を生産するエチレンプラントの稼働率が70%にまで落ち込んだ。「これ以上下がると、安全操業を確保できない。半年でこんなに悪くなったのは経験がない」。吉村章太郎常務はこう打ち明ける。
減産が減産を呼ぶ「負の連鎖」。すべての製造業が深手を負っているのが、今回の不況のもう一つの特徴だ。なかでもすそ野の広い自動車産業が低迷する影響は大きく、第一生命経済研究所の試算によると、国内の自動車生産が21年3月期、22年3月期でそれぞれ15%減ると、名目国内総生産(GDP)は0.7%ずつ落ち込み、累計36万人の雇用が失われるという。
縮小する市場に身の丈を合わそうと、国内企業は減産や人員削減を進め、需要の回復をじっと待っている。だが、新車販売は前年比3割以上の落ち込みが続くなど、どの業界も回復の兆しは見えない。「来期の生産、販売台数が今期を超えるとは考えにくい」。トヨタの木下光男副社長はこんな厳しい認識を示している。
コメント
中国高官が、米国債が世界の金融危機の中でゴールド、日本や英国などの国債よりも最も信頼できる避難先としてなりえるものとの発言をされており、今回の米国債入札は、順調に行われたようです。
今後も日米関係よりも日中関係の重要性が認識されているようです。
また、今回発表された2008/10-12月期のGDPが年率換算で12.7%減となり、今年度の1-3月期は、さらに悪化するともいわれており、与謝野経済財政担当相は、景気対策としての追加対策を強調したといいます。
経済対策の企画は、経済財務官僚に放り投げ、政界は、もはや機能していないというのが現実で、天下り批判、省庁間不和などもとりざたされており、上級官僚の仕事が、国民に評価されていない現実があるようです。
製造業に派遣されている非正社員のリストラ問題から、ファイリング業務を大きく拡大解釈した女性事務系の派遣社員までもが、リストラの対象となりつつあり、多くの事件が、民間の労働組合などに持ち込まれているようです。
そのような状況の中で、いまだに正社員労働者に危機感がなく、パナソニックの正社員労働組合は、賃上げを要求しているという状況です。
正社員のリストラは、企業倒産までいかないとなかなか進まず、今後どの大手企業も倒産という事態がすすむのかもしれません。
麻生総理および与党政権、それに近い政治評論家などのこのところの小泉政権時代の政策批判にたまりかねたのか、小泉元総理が、現実的なことを吠え始めたようです。
今の非正社員、正社員格差問題、地方と都市間格差などは、小泉政権の責任ではなく、小泉改革が公務員の世界、企業経営者の世界に対して中途半端におわったことからおきたことです。
自民党と旧社会党とが連立をくんだことで、それに連なる労働組合の意見が強くなりすぎたことに大きな原因があるのではないかと感じます。
また、その流れが民主党に移っていますが、正社員だけを対象にした労働組合の意見を聞く政治家は、退散させるという状況にしていかないと益々労働問題は後退していきます。
金融機関が公的資金をいれることを拒絶しているというのも、経済よりも正社員の現在の身分保持を優先にしているのであって、シクミで儲けさせてやっている機関が、身分保持に傾いている以上、さらなる経済悪化が日本に襲いかかるかもしれません。
小泉元総理の発言は、今の与党政権に対して本当の危機感のなさを指摘したのではないでしょうか。
どちらにせよ民主党が政権をもし取ったとしても、大きく割れます。割れなかったならば、日本は崩壊にすすむかもしれません。
自民党も大きく割れて政界再編にいくことが、新しい日本経済を形成する原動力となるかもしれません。
今日の東京株式市場は、CMEが大証終値比45円安7725円となっていたために、軟調な展開が予想され、一時は、前日値を超える状況もありましたが、売りこまれ29.23円安となりました。当面は外国人投資家の売りに対して年金資金が下支えするという展開が見込まれますが、外国人投資家は、売ってはいますが、買いもいれており、個人投資家にいたっては、銘柄選びが今後の投資に重要になります。
日本経済に暗闇がきつつとも株式市場は、下げ渋りとなっており、かつ、今後の世界経済対策の恩恵を受ける企業も徐々に明らかになりつつあります。
あまり悲観することもないと感じていますが、長期投資を念頭において塩漬けになっている投資家は、やはり投資の取り組み方を変えていかないといけないのではないでしょうか。日立、トヨタなどが、今後も成長していくかというと難しい時代となります。会社が分割されるかもしれません。
逆に素材関連企業が、日本の成長を牽引するかもしれません。経団連にしても素材産業が、重要な地位となるかもしれません。