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LEXコラム:メード・イン・ジャパン
(2009年2月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
英国は今、国が十分に工業化していないのではないかと心配し始めている。日本の心配の虫は、国が過度に工業化に傾いていることを心配し始めている。今でも世界第2の経済大国である日本は、労働力人口の5分の1近い雇用と、GDP(国内総生産)の3分の1の創出を製造業に依存している。
この両極端な場所はどちらも、今、居心地のいい場所ではない。国際通貨基金(IMF)による今年の経済予測によれば、日本(2.6%のマイナス成長)と英国(2.8%のマイナス成長)は、先進国の成長率ランキングの最下位をなす。
労働者を工場で働かせておくことは、労働者に難解なデリバティブ(金融派生商品)を組成させることより賢明というわけではないのだ。たとえ、そのおかげで日本がしばらくの間、信用収縮を避けることができたとしても。
日本の工業生産は今月、1983年以来の低水準まで落ち込む見通しだ。その結果が、赤字と膨大な雇用喪失である。日本の3大自動車メーカーは今年、合計60億ドル規模の赤字を計上する見込みだ。7大電機メーカーは、200億ドル前後の赤字を出すだろう。
日本第3位の自動車メーカーの日産自動車と電機大手のソニーは、合計3万6000人の人員削減を計画している。
では、どこでこうした労働力を吸収すればいいのだろうか。農業は山の多い地形によって制約される。金融サービスは日本では、一度も大々的に離陸したことがない。理論上は高齢者社会にとって完璧な産業であるヘルスケアは、規制によって足を引っ張られている。
製造業は以前よりは多少、決定的な産業ではなくなった。付加価値額で見れば、日本のGDPに対する製造業の貢献度は、1984年の28.6%でピークをつけ、2007年には21%程度で落ち着いている。
しかし、それでも偏った経済モデルは、日本が今景気後退に見舞われている1つの理由だ。
1994年には、日本は世界のGDPの2割近くを担い、1989年には世界の株式時価総額のざっと半分を占めていた。今、どちらの数字も10%を割り込んでおり、世界の大企業ランキングの上位10社に日本企業は1社も顔を出さない。これに対して1988年5月時点では、10社中8社が日本企業だった。
このことだけを取ってみても、小さな機器を作ることは、盛んに褒めちぎられるほどには素晴らしいことではないのである。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/583
逆に昔が異常だったのかもしれない。
大半の国民にとっては、安心でき安定した社会が幸福であろう。
日本では経済は経世済民と訳された、日本での原点に返るべきだ。