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長期金利上昇を示唆しているかもしれない最近の為替市場(KlugView)
2009/02/13 (金) 18:20
今週は米国政府が発行する国債の入札が相次ぎました。10日には320億ドルの3年債、11日には210億ドルの10年債、そして12日には140億ドルの30年債の入札がそれぞれ実施されました。3つの入札の合計は、670億ドルと過去最大規模です。
今回の入札は、大型景気対策もあって昨年11月の規模(550億ドルを)を大きく上回っただけに、きちんと消化されるか懸念する声も出ていました。しかし結果を見ると、おおむね順調に消化されたようです。
ただ、今回の入札を無事に乗り切ったとはいえ、今後については、不安な面がないわけではありません。12日実施の30年債入札では、応札倍率が2.02倍と2008年2月以来の低い水準にとどまっています。また競争入札が占める割合も33.9%と、昨年11月の結果(42.9%)から低下しています。今後の入札においては、こうした結果を踏まえ、米国政府は多少高めの金利を提示する必要に迫られるのでしょう。
米国債の入札状況は、米国政府の信任を示すバロメータといえます。オバマ政権がスタートし、世界中がオバマ大統領の指導力を期待する声が強まっていますが、マネーの世界はドライなものです。米国政府の返済能力に疑念が生ずれば、たとえ短期金利が低くても、市場は高い金利を米国政府に求めます。
米国の景気対策規模は、総額7,890億ドル(約71兆円)に落ち着きそうで、当初の案に比べ規模が小さくなったとはいえ、米国政府は大量の資金(約2兆ドル)を市場から調達する必要があります。市場は、米国政府のこうした苦しい事情を見透かしているわけで、米国景気の先行きにかかわらず、今後、長期金利は上昇圧力がかかりやすくなります。
最近の為替市場では、米国経済の先行き不安がありつつも、ドルがジリジリと値を戻す動きが強まっている感もあります。米国の政策金利が(事実上)ゼロになったとはいえ、為替市場では、依然として金利差を意識した取引が続いています。為替市場でのドルの上昇は、米国の長期金利上昇の動きを織り込んだものなのかもしれません。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
2月12日に実施された米国30年債の規模はどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
140億ドル
http://www.gci-klug.jp/klugview/2009/02/13/004581.php