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自動車大手10社の09年3月期の連結業績予想が9日出そろった。トヨタ自動車や日産自動車など5社が営業赤字に転落する見通し。国内経済を引っ張ってきた自動車産業は「総崩れ」の様相を呈している。
08年3月期の営業損益で2兆2703億円の黒字を計上し、過去最高益を更新した最大手のトヨタ。今期3度目の業績下方修正となり、4500億円の営業赤字に転落する見通し。「為替で円の独歩高が急激に進んだ。昨年末から北米、欧州、日本の主要市場は一段と厳しくなった」(トヨタの木下光男副社長)ためだ。
ホンダは営業黒字を確保する見通しだが、今期に入ってから4度目となる業績の下方修正を行った。近藤広一副社長は「今年上半期は厳しい状況が続くだろう」と話す。
急速な円高も業績悪化に拍車をかけた。対ドルの為替相場が1円円高に動くと年間で400億円の営業利益が吹っ飛ぶトヨタでは、円高が8900億円の減益要因となった。第4四半期(1〜3月)の対ドルでの為替レートを1ドル=85円に設定したホンダは「(円高が止まらなければ)国内工場の生産量は最後はゼロになり、日本はすべて輸入でまかなうようになってしまう」(福井威夫社長)と先行きに強い警戒感を示す。
世界的な販売不振で自動車業界では減産が拡大している。トヨタは2〜3月に国内全12工場で計11日間の操業を停止し、国内生産台数は前年実績の半分程度になる見込みだ。「余分なものを造っても在庫がたまるだけ。それぐらい売れないんだから操業停止は仕方がない」(トヨタ幹部)。
黒字見通しのスズキは、国内工場で2月に実施する生産ラインの停止にともない、生産現場の従業員の半数に当たる4千人を対象に3〜8日間の「一時帰休」を行う。
生産現場以外の間接部門の従業員についても、6千人を対象に2〜3月に3日間ずつの一時帰休も実施する。鈴木修社長は「赤字は絶対に回避したい。暗中模索だが、全従業員が力を合わせて乗り切るしかない」と語った。