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http://www.chosunonline.com/article/20090207000027
「製造業大国」日本の没落(上)
最悪の業績を発表したソニーが愛知県一宮市の工場を閉鎖することを決め、周辺住民全体が大きなショックを受けている。同工場はソニーの主力工場で、地域経済の生命線でもある。谷一夫一宮市長はマスコミの取材に対し、「ソニーの工場は地域住民の誇りだった。今回の閉鎖決定で地域経済が崩壊しないか心配だ」と語った。地域住民が大半を占める700人余りの非正社員は全員解雇が避けられないためだ。
製造業大国の日本が世界的な景気低迷で揺らいでいる。日本は昨年の金融危機初期段階ではバブルのない住宅市場、1兆ドルを超える外貨準備高で反射的利益を受けるとされ、諸外国からうらやましがられたが、今年に入ってからは製造業の大量解雇が相次いでいる。ソニーが14年ぶりに営業赤字に転落したのに続き、パナソニック、東芝、日立、NECなど大手家電各社が過去最悪の業績でこれまでに例がないほどの大幅な人員削減に乗り出した。世界最高の競争力を誇る日本のプライド、トヨタ自動車までもが2009年3月期連結決算で3500億円の赤字に転落する見通しだ。1990年代の不況でも終身雇用を誇ったキヤノンも従業員を解雇した。日本社会は今まさに衝撃にあえいでいる。
日本の製造業の没落は、世界的な景気低迷と円高による価格競争力の喪失、輸出不振が主因だ。昨年進んだ急激な円高で収益性は急速に悪化した。しかし、予想を上回る業績の悪化をめぐっては、日本企業の経営失敗にも原因があるとの見方が出ている。英経済誌エコノミストは「日本の電子業界が維持してきた百貨店式事業戦略の問題点が、未曽有の不況で一気に表面化した」と分析した。
◆限界に達した百貨店式事業戦略
日本の電子メーカーの問題点は、東京・秋葉原の電気街に立ち並ぶ売り場やホームページを見れば一目瞭然だ。例えば、パナソニックは携帯電話や液晶テレビなど先端IT(情報技術)製品以外にも掃除機、電気炊飯器、電動ヘアカッター、ペット用バリカン、釣り用品、ドライバー、電動自転車、カーナビ、ドアフォンに至るまで数百種類の商品を生産している。パイオニアは1980年代に流行したレーザーディスクプレーヤーを最近まで生産していた。子会社の数も500社を超えることが珍しくない。参入業種も音楽、ゲームなどエンターテインメント産業から旅行、外食、物流など、整理できないほど多岐にわたる。
サムスン経済研究所のキム・ジェユン常務は「日本の電子メーカーはあまりに多くの品目を生産している上、相当部分が重複している。そのため、各メーカーの規模が小さく、海外市場での競争力で劣る」と指摘した。
趙亨来(チョ・ヒョンレ)記者
崔源錫(チェ・ウォンソク)記者
http://www.chosunonline.com/article/20090207000028
「製造業大国」日本の没落(下)
◆トップシェア商品の不在
日本の電子メーカーはカメラ、ビデオカメラなど光学分野を除けば、世界トップシェアの製品がほとんどない。液晶テレビ、インターネットテレビといった先端製品を最初に開発しても、市場競争では劣勢に立つことが多い。サムスン電子、LG電子が先端分野に集中投資するのとは異なり、日本の電子メーカーは事業群の構成があまりに放漫で、選択と集中という戦略に欠ける。日本の電子メーカーが未来産業として期待したエンターテインメント分野も同様だ。ソニーのゲーム事業は2000年代初めに勝機をつかんだかに見えたが、ゲーム専門の任天堂に無残に敗れた。
LG経済研究院のイ・ジピョン主席研究員は「日本の電子メーカーはここ数年間、円安を追い風に韓国を追撃してきたが、今回の不況で格差はさらに広がるだろう」との見方を示した。
◆トヨタ、無理な生産拡大が足かせ
信用格付け会社のムーディーズはトヨタの格付けを最高水準の「Aaa」から「Aa1」に下方修正し、今後の格付け見通しも「ネガティブ(否定的)」に引き下げた。現代・起亜自はもちろん、ホンダも黒字をキープしたのに対し、トヨタの最終損益は約3500億円の赤字となる見通しだ。これは世界的な拡張戦略を急ぎすぎたことが一因だ。
トヨタは2000年以降、毎年50万台ずつ生産を伸ばし、昨年末までに全世界で1000万台の生産設備を整える大規模な投資を行った。世界トップシェアの目標に酔いしれ、07年下期に信用危機の兆候が表れつつも生産拡大一辺倒だった。特に米国市場で大型車、高級車中心の生産ラインを組んだため、不況期の市場変化に迅速に対応できなかった。生産性の象徴といわれたトヨタでさえ「大企業病」にかかったという指摘もある。
ただし、専門家は日本の自動車メーカーが最近、素早いリストラに動いており、回復は意外に早いのではないかとみている。外資系投資会社の自動車アナリストは「日本の自動車メーカーは70年代の石油危機、80年代のプラザ合意など外部のショックを経験し、企業体質が大きく改善された。韓国車も競争力向上に向けた戦略を立てなければ、現在日本車が経験している危機よりもさらに大きな困難に直面する可能性がある」と語った。
趙亨来(チョ・ヒョンレ)記者
崔源錫(チェ・ウォンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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グラフ類を見たい方は元記事を見てください。
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日本経済 特に輸出企業の業績が悪化したのは、世界的な景気後退が主な原因でしょうが、これに輪を掛けて業績不振に落ちいらせたのは、日本の金融政策にも原因があるのではないでしょうか。
韓国のように早め早めにウォン高(日本の場合は円高ですが)に、為替介入で対応していればここまで、ここまでひどく業績が悪化しなかったのではないでしょうか。
その証拠に08年度決算でサムソン電子・LG電子・現代自動車・起亜自動車などでは、人員削減無しでサムソン電子などは5000億円近くの利益が出るようです。(グラフより)。揚句のはてに日本は総理を持ち上げようとする官僚の浅知恵か、IMFに10兆円の融資までして国内経済には無頓着状態の成れの果てが今の現状ではないでしょうか。
日本、IMFの新興国向け支援融資に最大10兆円を拠出
http://www.afpbb.com/article/economy/2538662/3519585
人員削減や企業規模の縮小にまで追い込まれた企業のためには、今からでも円安にする必要があるのではないでしょうか。幸いにも原油や鉱物・穀物類は高騰以前の状態にあるようなので、条件的には良いのではないでしょうか。